tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

バレンタインだし去年もそうだったし~BLCDの感想をお送りします

手作りチョコレートに使われるのでしょうか。そのまま渡されるのでしょうか。

どちらかはわかりませんが、当店、ただいま各社の板チョコ、絶賛売り切れ中です。

山のように在庫、あったはずなのに・・・凄いなぁ。

 

てなことで本日はバレンタインです。

去年のバレンタインにお送りしたのは『男子高校生、はじめての(だんはじ)』の15弾の感想でした。私の初BLCDです。

あれから1年が経過しました。

去年の誕生日に、クレジットカードのポイントアップ目当てで購入したBLCD3作品。

その内のラスト1作品の感想を、今年もバレンタインにお送りします。

 

ってか去年の誕生日ってもはや半年前じゃん・・・。

どうしてこんなに時間がかかったのか・・・。

記事を挙げるタイミングを逃し続けた結果です。

 

そんな具合で、えー、購入した3作品の内の2作品は、やっぱり『だんはじ』でした。

そして本日、感想をお送りするラスト1作品は・・・はい、おめでとう!

初の『だんはじ』以外の作品ですよおぉぉぉぉぉぉぉ!

 

迷ったんですけどね。『だんはじ』好きだし。もはや私のBLCDにおける実家です。個人的に第6弾とか第13弾あたりは、気になって気になって気になりすぎた結果、自分で勝手にストーリーを妄想して楽しんでいる域にまで突入しちゃってるんですけど。怖い。

 

『初めて浸かった沼は実に心地が良い・・・しかしここらで勇気を出して、その沼から一歩、飛び出さねば!』と勇気を振り絞って(大げさ)購入した作品がこちらです。

 

はいっ、どんっ!

『箱入り神子をかどわかす』です。

こちらはいつも読ませていただいているブログで紹介されていて。

・価格が驚くほど安かった。非常に失礼ながら『この価格なら、自分の好みに合わなかったとしてもダメージは少ないな』と思ったから(土下座)

・『だんはじ』で伊東健人さんのBLCDには触れた一方、田丸篤志さんのBLCDには触れたことがなかったから。

以上の理由、プラス配信元のDLsiteで使えるクーポンもあったので買いました。

 

値段のことばっかり言って本当に申し訳ないのですが(土下座)、クーポンも使ったから、もともとお安い価格が信じられないくらいにお安くなって『大丈夫、これ?安すぎるから声優さんとか制作の方に個別に袖の下、お渡しした方がいいんじゃないかしら』と思いました。

www.dlsite.com

作品はこちらから。サムネにも表記されていますが冒頭15分無料で聞くこともできます。いいのかよ、こんなに太っ腹でいいのかよ!

上のリンク先にも紹介されていますが。

名家に愛人の子として生まれた故、孤独に生きてきたニートの権太郎(攻)を伊東さん、そして特殊な力を持つ神子である光津貴(受)を田丸さんが演じていらっしゃいます。

 

神子は快感を得ることで神託を行うことができます。権太郎が生まれた家では、神子の神託を利用するために、光津希を長きにわたり監禁していたのです。

かつて神子に快感をもたらすための儀式を目の当たりにして以来、権太郎は光津希に秘かな思いを抱き続けていました。

交わるはずのなかった権太郎と光津希の世界。それが権太郎の父の死をきっかけに交わり始め、と言うところから物語は始まります。

 

ではでは。まずは声優さんの感想です。

権太郎には異母兄弟が2人います。冷淡な長男を間宮康弘さんが演じていらっしゃって、出番は少ないものの、本当に『血の涙もない冷たい奴めっ!』と言う感じの演技、冷たく言い放つような演技、お声、最高でした。

そしてある意味、もうひとりの主人公と言ってもいいのではないかしら。次男、劉二を演じていらっしゃった高橋英則さんの演技が『最高!グッジョブ!』の一言でした。

 

この劉二、一言で言うなら『クズ』なんです(笑)。親父さんの遺産目当てに借金重ねていたってクズみたいなことを、怒りに駆られて口走っちゃうくらいにクズなんです。

その劉二のクズっぷりを、高橋さんが臨場感たっぷりに演じていらっしゃって。マジで『こいつ、絶対に自分で自分のこと、悪いと思ってないよなぁ~』と思わされるほどのクズっぷりが素晴らしすぎて、思わず笑ってしまったくらいでした。

『言葉を唾棄する』と言う表現がぴったりな、あの荒々しい口調とか。光津希を抱くときの、あの粘っこい、いやらしい感じとか。

光津希の神託の結果、競馬で大穴三連単を的中できた際の『これでしばらくは遊んで暮らせる』と言うような台詞の言い方とか。

『あぁ、クズだ。素晴らしいクズだ』と(笑)

 

まぁ、競馬で大穴三連単は嬉しいわな。

それが現実のものになっちゃったら、私もクズになっちゃうと思うけど。

 

高橋さんの劉二としてのクズ演技があまりにも素晴らしすぎたので、私は冒頭から『これ、ifの世界線での物語として、劉二にとらわれてしまった光津希が、劉二の欲望のままにただただ乱暴に抱かれ、利用されていく。そんなお話も音声化してくれないかな』と真剣に思ったくらいです。

尤もかわいそうすぎるのは萌えないんですけど。

・・・ちょっと見たい(欲)

 

ただし物語、結果として権太郎と光津希の世界。それを引き合わせたのは、ひとえにこの劉二がクズだったからです。『俺の欲望のために、あの神子を利用してやんぜ!』と行動を起こし、そこに権太郎を巻き込んだからなんですよね。

そう言う意味ではこのクズ、権太郎と光津希の恋のキューピッド。

 

今まで『だんはじ』しか聞いてこなかったので、私としてはメインとなる2人以外の登場人物がいる。そしてその人たちにもちゃんとCVがついていると言うのは、とても新鮮でありました。

当たり前ですがこうしたサブキャラの存在、そしてそのキャラを生き生きと演じて下さる声優さんの存在は、作品の世界に広がりをもたらしてくれるような気がしました。

 

権太郎役の伊東さんは、その理知的なんだけど、ちょっと鼻にかかった感じがあるが故、どうしようもなく人間味を感じさせる。冷たくなりすぎない、甘さとか優しさ、温かさを感じさせるお声が、権太郎に本当にぴったりでした。

そしてお声だけでなくて、権太郎の自信のない感じとか。自信がないから迷う、自信がないから不器用で、でもだからこそ、ひとつひとつが限りなく純粋で真面目である彼の人柄。そこに対しての演技がとてもナチュラルで『うまいなぁ』と。

 

愛人の子だからと虐げられて。そして自身もそこに対して引け目を感じていて。あるいはそれを言い訳にして、あんな家でずっと引きこもっていた。

それは確かに弱さかもしれないけれど、でも光津希が言ったように、そんなふうに生きていながらも、人としてはすごくまっすぐで、正しい。その権太郎の脆さと弱さと、それに引きずられることがなかった、彼の人間性、その強さ。

それを伊東さんのお声、演技からは強く感じられました。

 

ちなみに私がいちばん好きなCV伊東さんキャラは『アイドルマスターSideM』の硲道夫先生です。多分これはこの先も変わることがない気がするよ!

そしておめでとうございます。私の視聴したBLCDにおけるCV伊東さん出演率、単独トップです。

尤も私のBLCD歴、まだたったの5作品ですけど。

 

次、光津希役の田丸さんです。田丸さんのBLCDは初めてだったので、めちゃくちゃ楽しみでした。

ちなみに私が最も好きなCV田丸さんは『A3!』の月岡紬です。あの儚げでか弱くて、脳が蕩けそうなくらいに甘々で切なくて。庇護欲を掻き立てるようで、でも、意志の強さを感じさせる響きもあるお声。最高なんだよ。『ビックリメン』のアリババくんも最高でした、ありがとうございました。

またアニメなどで時折お見かけする、頭のねじが2、3本、どこかに飛んじゃってるキャラのイカれた演技も最高です。こう言うキャラの、演技のCV田丸さんには、CV石田彰さんを感じるのは、私だけではないはずだ。

 

てなことでそんな田丸さんの光津希は、とにかく声が綺麗!ちゃんと男性的な響きもありつつ、でも性別を問わない綺麗さ、透明感、品格があって。そこが神子と言う存在である光津希にぴったりで。それだけでもう、聞いていてドキドキしちゃいました。

ってかあんな綺麗な高音の喘ぎ声、出せるものなの?(言い方)

 

また神子だからこそ、そして長きにわたり外の世界から切り離されてきたからこそのあどけなさと言うか。30歳と言う年齢の割に、その人間性の未熟さであったり、幼さであったり。そして未熟だからこそ、幼いからこそ『自分の意見はこうなんだ!』と押し通す部分の、その頑なさみたいなもの。

田丸さんの演技、光津希の台詞回しからはそうしたものがめちゃくちゃ感じられて、そこはもう胸がきゅんきゅんものでした。

可愛いと言うか。それは悲しいことで、光津希自身もそこに対しては諦めを抱いているのだろうけれど。そうしたものを感じさせつつも、でもちゃんと萌えも感じさせる。そのバランスのとり方が最高だったなぁ。

 

あと権太郎と結ばれた時の喘ぎ声。自分が好きになった人と、自分を好きになってくれた人と結ばれたからこその喜びとか気持ちよさとか。そう言うのが滲んでるものすっごい控えめな喘ぎ声、聞いててなんだか泣けてきたよ・・・。良かったね、光津希よ。

 

で。

 

ここからはお話の感想です。時間で言えば60分の作品ですか。 

『だんはじ』は『致すまでのRTA!とことん、致している2人を描きますよ!』って作品なので、どうしてもお話の展開としては急な感じは否めない。まぁ、それでも私としては聞いてきた全作品、『この短い尺で、これだけの要素を詰め込んで物語を展開させたなぁ』と感心しきりだったのですが。

なので比較するのは申し訳ない気もするのですが、こちらの作品はとても起承転結が感じられたな、と言う印象がひとつ。

 

その中、特に『うまいなぁ』と思ったのが、権太郎と光津希が距離を縮めるきっかけとなった会話。そこから2人の心の交流を描きつつも、同時に権太郎の成長。人間としての成長を展開として描いていく。

ここの流れがとてもスムーズ、かつ実に理解できるものだったと言う点です。

 

共に『普通』とか『外の世界』とか。そうしたものを切り離した、そうしたものとは切り離された日常の中で生きてきた。

そんな2人がゲームの存在を通して一気に距離が縮まったわけです。

突然、登場した『神子は監禁されている間、ゲームに夢中だった』と言う事実に笑いそうになったのは内緒ですが、でもこれも『言われてみれば確かに』と納得できる、その絶妙なラインをついていると思うんです。うん。

 

ただ勝手にガチャ課金しちゃう神子は、いくら神子でも怖いね!

 

で、そこから2人は意気投合していく。そして権太郎は自分の弱さを改めて自覚せざるを得なくなり、けれど光津希はその弱さを認め、受け入れつつ、権太郎が決して弱いだけの、何もできない無力な人間ではないことを話す。

そこに権太郎も勇気づけられ、そんな権太郎の姿に光津希も自分自身の本当の思いに目を向けていくようになる。

そうして2人の気持ちが結ばれそうになったクライマックスに、もうひと展開あってからの・・・と言う展開が、お約束通りで、お約束通りだからこそ私としては『うまい!』と思ったのでした。

 

自分の運命を受け入れかけた光津希が権太郎に対して『外に出て世界を知るといい』と話すシーンがあります。

ここは光津希が、今の今までは自覚もしていなくて、あるいは押し殺していた自分自身の願い、そのものだったんだろうなぁ。そう私は思いました。

権太郎と出会ったことで、心を通わせたことで、光津希は『外に出て世界を知ること』が願いであると言う自身の気持ちに気づいてしまった。それを押し殺すことができなくなっていることを知ってしまった。そしてそれを、願わくば権太郎と一緒にかなえたい。そんなふうに願っている自分がいることに気づいてしまった。

あと後悔。権太郎に出会ったことで光津希は、自分の置かれていた状況、それに対して自分が何をしてきたか。それを改めて考えたと思うんです。

『何もできなかっただろう。でも本当に何ひとつ、できなかったのか』と言う気持ちも、権太郎に出会ったことで芽生えた。そのことで悔いのような気持ちも、この言葉には込められていたんじゃないかなぁ、とか思いました。

 

権太郎と一緒に外に出て世界を知る自分。

それを思い描きながら、でもそれが神子である自分には叶えられそうにない。

だから、だったらせめて、愛しい権太郎には、そうして欲しい。

自分の代わりに外に出て、広い世界を知って欲しい。

そんな願いが込められているようにも感じられて、田丸さんの演技も相まって切なさ爆発でした。

そしてその言葉を受けて・・・権太郎、頑張った!曹一さんぶっ飛ばした時の伊東さんの雄たけび?もめちゃくちゃかっこよかった。

体おっきくて良かったね!

 

権太郎と共に海にたどり着いた光津希。走り出して『綺麗だ』『こんなに綺麗だったのか』と目に映る光景に揺さぶられている感情のまま、口にした言葉。

ここも田丸さんの演技が最高だった・・・涙がぶわっ、です。

お互いに多分、1人だったらこうはならなかった。こんな決断はできなかった。望みはすれど、そこに踏み出す勇気は、多分、なかった。

『ここ』じゃない『外の世界』『広い世界』に一歩踏み出す、その勇気を得られたのは、出会うことができたから。心を通わせることができたから・

 

なんだやっぱりあのクズのお陰じゃん!

 

てなことで本日は『箱入り神子をかどわかす』の感想をお送りいたしました。

このボリューム、この完成度の高さ、この面白さでこの価格。

今でも信じられないよ・・・。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んでくださりありがとうございました!