『異次元フェス』2日目。配信で視聴しました。感想記事は後日、挙げますが。
ルビィちゃんとU149の『コットンキャンディえいえいおー!』からの蓮ノ空とシャニマスの『Thank you!』の流れが、もうわけわからな過ぎてアホかと思いました(笑)
どうしてこの2曲を続けようと思ったのか・・・責任者、詳しく話を聞かせて。
あと『スノーハレーション』の会場の光る棒の白→オレンジへのカラーチェンジは泣いた。その後の『マスターピース』も泣いた。
更に言えばちょいちょいコメント欄でSideMの話題が出てきていたのにも泣いた。そこに否定的なコメントが一切、寄せられていなかったのが最高に嬉しかった。
ってか配信、これで4500円。安すぎない?大丈夫?採算とれてる?
てなことで本題です。
11日。と言うことで本来なら読書感想文をお送りする日なのですが。
タイトル通り、先日・・・5日でしたか。発売されました『このミステリーがすごい!』の2024年度版の結果について、やんややんやと盛り上がろうかと思います。
てなことで、今年の表紙はご覧の通り『名探偵コナン』の主人公、江戸川コナンが飾っています。
この表紙が解禁された時ですね。右上、でかでかと京極夏彦さんのお名前があったものですから。
私しては『うーん。やはり今年は17年ぶりの新作、そのご祝儀も兼ねて『鵼の碑』が1位に輝いたのかな?』と勝手に思ったのですが。
てなことで、ここからは『このミス』にランクインした作品から、一部を発表です。
すぐに書きますが1位に輝いた作品のみ、順位とあわせての発表です。それ以外の作品に関しては、順位は内緒。気になる方はぜひぜひ『このミス』本誌を読んて見て下さいね~・・・ってまぁ、今のご時世、いくらでもネットで見られますけど。
何度もブログに書いてきましたが、夏から秋にかけてのミステリー新刊ラッシュが激熱だった今年度。その熾烈な戦いを勝ち抜いて見事1位に輝いたのは・・・どんっ!
米澤穂信さんの『可燃物』でございました!拍手!
『そうか。この作品が1位に輝いたか!』と失礼ながら、私としては正直、驚きを隠せませんでした。
何故か。
面白い作品であることには違いない。そしてどこまでも『ミステリーを書くこと』にこだわりつづけていらっしゃる(ファンとしては本当にありがたい、嬉しい限り)米澤先生らしい『直球ミステリー』であること。更に言えば米澤先生初の、警察を舞台にしたミステリーであること、と1位に輝く理由はあり過ぎるくらいにある作品だし、1位に輝いたのも『納得』の作品なのです。
ただそれでも『意外だった!』と思ったのは、失礼ながらに本作品。
決して派手な作風の作品ではないからです(あくまで私論です)
『このミス』本誌のインタビューで米澤さんご自身もおっしゃられていますが、この作品は『素材で勝負する小説を書きました』と言うその言葉通りの、非常にシンプルな作品です。
警官である主人公が、事件の謎を地道に解いていく。足を動かし、頭をフル回転させ、時には部下をこき使い(笑)、ただただ愚直に、事件に対峙していく。
語弊を恐れずに言ってしまうと、夏から秋にかけて発売されたミステリー作品の多く比較すると、どうしても『地味』な印象は拭えない、そんな作品だと、私は感じました。
だから『『このミス』はどうしても、個性もアクも強めの作品が強い。そんな印象があるからなぁ』と勝手に思い込んでいたので、『可燃物』の1位には意外性を感じたのです。
が。
誠に偉そうな、上から目線の言い方になってしまうようで、ただただ申し訳ないのですが(土下座)。
この『素材』で勝負できる。あれ、これ、と手を加えることなく。最低限の調味料、調理法でもってして、『素材』の持つ魅力を最大限に引き出し、それで勝負する。そしてそれで存分に読み手の心を満たしてくれる。
それこそが、ミステリー作家、米澤穂信さん。どこまでも、どこまでも『ミステリー』を書くことにこだわり続けて下さっている(ファンとしては本当にありがたいし嬉しい限りですよ)米澤穂信さんの、圧倒的な個性であり、強さであり、魅力なんですよね。
そのことを、『可燃物』1位と言う結果には、改めて思い知らされたような思いです。
てなことで、米澤さん初の警察ミステリー小説である本作。
群馬県警刑事部捜査第一課を率いる葛警部が、数々の事件の謎に迫っていく様子を、美しく引き締まった、無駄のない米澤さんだからこその筆致で描いた作品です。
葛警部の人となり『何を思い、何を考えているのか』と言うのが、ほとんど描かれていないからこそ、事件を通して、その謎を解明していく姿を通して、それらが浮かび上がってくる様は、実に憎い。かっこいいんだよなぁ。
そしてまた、事件の関係者たちの姿。思い。それにも様々な思いを抱かずにはいられない、まさしく米澤さんだからこその人間模様が描かれた、極上の警察ミステリー。
ちなみに。
私、本作品の読書感想文記事の中に『葛警部の食事が菓子パンとカフェオレオンリーなのが、めちゃくちゃ気になる』と言うような内容を書いたと思うのですが。
今回、米澤さんへのインタビューでその謎が説明されていたのが嬉しかったです。
ふふ。
tsuzuketainekosan.hatenablog.com
と言うことで『このミステリーがすごい!』、今年の1位に輝いたのは米澤穂信さんの『可燃物』でした!通算4度目の1位。そしてこの時点ではありますが、年末主要ミステリーランキング3冠と言うことで。おめでとうございます!
ではでは。ここからは他の作品を順位の記述なしに見ていきましょうか。
まずは冒頭にも書きました。17年ぶりのシリーズ新作となった京極夏彦さんの『鵼の碑』です。
ごめんね!まだ読了できてない(土下座)。合間、合間に違う本を読んでいたら、すっかり放置気味になっちゃってるよ・・・急いで読み終えねば。もう少しで終わりだし。
作家生活30周年を記念して京極先生へのインタビューの模様も掲載されているのですが・・・ランキング雑誌でありながら、ランキングを真っ向、否定するスタンスの京極先生の言葉が、個人的には興味深かったです。
でも、まぁ、ランキングって所詮は『目安』みたいなものですからね。この年末主要ミステリーランキングにしても、年によっては1位獲得作品がバラッバラの時もあるくらいですから。確たる根拠は当然ながらないわけで。
でも一方、こうしたランキングが読書迷子さんの助けになっていることも事実だと思うので。
何と言うかこれを機に、京極先生の 『京極堂シリーズ』に、新たに足を踏み入れて下さる読者さんが増えればいいなぁ、と私なんかは思うのでした。
ってか今から、シリーズ追いかけられるってめちゃくちゃ幸せじゃん!羨ましい!
それから『このミス』ランクイン予想記事の中で『もしかしたらこの作品が1位になるのでは』と書きました、白井智之さんの『エレファントヘッド』です。
本作品は『本格・ミステリベスト10』では『可燃物』を抑えて、堂々1位に輝いていますね。
『このミス』でのコメントに『いったい俺は何を読まされているのだ、と誰もが思う』と言う一文が登場していたのには、思わず大笑いです。
それでこそ白井作品です。ただそれでいて、しっかり推理が緻密であること。特殊設定としっかり絡み合っているのが、この方の作品の凄いところなんですよねぇ。
去年刊行された『名探偵のいけにえ』共々、早く文庫化されないかなぁ。
また伊吹亜門さんの『焔と雪』、こちらもランクインしていましたね。嬉しい。
大正時代の京都を舞台にした青年2人の探偵物語。片方が調査した事件の謎を、その話を聞いたもう1人が解き明かしていくと言うバディものとしての味わいも楽しめる本作。ところがある章で明かされる、片方の青年がもう1人に向ける思い。それが明かされてからの『そう言うことだったのか・・・』と言う、胸を締め付ける、切なさを伴った驚き。そしてそこからの『あぁ・・・』と言う展開も、もうたまらんのです。
人間の、どうしようもない感情。ミステリーは、確かに人間の存在、人間の感情、それそのものであると言うことを、美しく、情緒的に描いた作品。
・・・BL好きさんは、是非とも読んでくれたまえ。たまらんよ。
そして夕木春央さんの『十戒』もランクイン。まぁ、こちらはランクインしない理由がないですわな。ええ。
ただ・・・少し順位のネタバレになってしまうかもしれませんが。思っていたよりは低い順位だったなぁ、と言う点で少し驚きました。この辺りはもしかしたら去年の『方舟』の衝撃。その強さゆえの、と言う部分があるのかもしれないとか思ったり。
ただまぁ、言うまでもなく今作品もめちゃくちゃ面白かった。そしてめちゃくちゃ打ちのめされ、それ故に、私はただ笑うしかなかった。
純粋な欲求の前に、神のごとく振舞う名探偵がことごとく汚され、蹂躙され、敗北を喫す。そんなミステリーを読みたい方は、是非とも本作品を手に取られてみて下さい。
ちなみに。本作『十戒』から読まれても、特段、問題はありません。ですが前作『方舟』から読まれた方が、『方舟』を読んでから『十戒』を読まれた方が、色んな意味で面白く、また自身の真の意味での推理力を試せるのは事実です。
果たして次作では、名探偵がどんな無様な姿を見せてくれるのか。ひたすらに楽しみ。
鬼か。
東野圭吾さんの『加賀恭一郎シリーズ』の最新作『あなたが誰かを殺した』もランクイン。また伊坂幸太郎さんの『殺し屋シリーズ』の最新作『777』もランクイン。
『このミス』常連作家さんとは言え、やはり人気シリーズものの最新作においても、しっかりと面白い作品を読ませて下さるのはさすがの一言だと、私は思うのであります。
無差別殺人と思しき事件の。その裏側に隠されている真実に加賀刑事が迫っていく『あなたが誰かを殺した』は、事件の関係者たちの会合。そこに参加した加賀刑事の姿を通して、少しずつ真相に近づいていく様子が実にスリリングな作品です。
最後の最後に、私としては『やっぱりな。そうだったか』とにやり、としたくなるような驚きが炸裂していたのも嬉しい。
一方の『777』は密室と化したホテルを舞台に殺し屋たちが躍動する物語。相も変わらず出てくる殺し屋たちが実に個性的。故に愛おしい。殺し屋なのに(笑)
伊坂先生の作品らしい『悪とは何か』を鋭いながらもユーモラスに、シリアスに、シニカルに描いた、メッセージ性のある物語も最高の一言。
殺し屋たちの躍動感と緊迫感溢れるバトル。そしてウイットに富んだ言葉の数々。それらが生み出す点が、次々と線につながっていく快感。
このシリーズらしい、そして伊坂先生らしいエンタメ性に満ち満ちた小説です。
あとは去年、乱歩賞を史上最年少で受賞された荒木あかねさんの『ちぎれた鎖と光の切れ端』もランクイン。
乱歩賞受賞後の作品でもランクインを果たされたって、めちゃくちゃ珍しいような気がする。凄いなぁ。間違いなく、今後のミステリー界を背負って立つ若き作家さんのおひとりだよなぁ。
乱歩賞受賞作も未読なので、今か今かと文庫化を待ち侘びております!
また個人的にはネットでも非常に大きな話題になっていた印象が強い2作品。井上真偽さんの『アリアドネの声』と、杉井光さんの『世界でいちばん透きとおった物語』もランクインを果たしています。
『アリアドネの声』に関しては個人的にも気になっていた作品なので、文庫化された際には是非とも読みたい。
その他には・・・そうだなぁ。去年も『地図と拳』でランクインされていた小川哲さん。今年も『君のクイズ』でランクインされているのですが、この方の作品は1作も読んだことがないので気になっています。
また永井紗弥子さんの直木賞受賞作である『木挽町のあだ討ち』、受賞作であることは知っていたのですが、お話としてはミステリーであるのは初めて知りました。あらすじを読んでみたら、めちゃくちゃ面白そうだと思ったので文庫化された際には是非。
はい。そんな具合で簡単にではありますが本年度の『このミス』の結果を振り返ってまいりました。
投票された方のおひとりがコメントで『9月に新刊をどんどん出すのは止めて欲しいと切実に思った』と言う言葉を寄せていらっしゃいましたが。
ランキング結果を見てみても、夏ごろから9月にかけて発売された新刊が多くランクインしているのが、私としては印象深かったです。
ほんとにね。示し合わせたようにして、ミステリーの新刊、9月にどどっ、と発売されましたものね。ふふ。
ま、先程も書きましたが。この手のランキングはあくまでもひとつの目安、ひとつの指針だと思います。
なのでこれを機に、1人でも多くの方が面白いミステリー作品と出会えますように、とミステリー好きとしては思うのでありました。
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!