tsuzuketainekosanの日記

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『ヴィンランド・サガ』だけではない!~上村祐翔さんと小野賢章さんの共演作品調べてみた

7月末の百合アニメについて語った記事。そして8月に入ってからの『アイドルマスターシャイニーカラーズ』のソロライブの感想、と続けて女性声優さんについて思いのままに語ってきたので、今日と明日は男性声優さんについて語ります。

 

ヴィンランド・サガ』この作品で主人公のトルフィンと、もう1人の主人公。裏の主人公と言ってもいいだろうと個人的には思うクヌート。

この2人を演じていらっしゃる上村祐翔さんと小野賢章さんの共演作品を見ていこう、と言うのが本日の内容です。

がたがた語り出すと長くなるから、本編に入って本編で語ろう。

 

てなことでまずはこちらの作品から。

・『ヴィンランド・サガ

・・・先程も書きました。上村さんはトルフィンを、小野さんはクヌートを演じていらっしゃいます。SEASON1からの続投ではありますが、そこから数年の時を経たSEASON2では、共にその外見、内面に大きな変化が訪れています。

えー、23話でしたっけ?22話で数年ぶりに対峙を果たしたトルフィンとクヌート。言葉を交わすことで互いの思いをぶつけあった2人の、その会話が結びを迎えた回です。23話ですね。放送開始後4分11秒くらいから始まるトルフィンが『俺は逃げる』と言った、そこから始まる2人の会話です。

 

ここでのおふたりの演技が、なんかもう、凄すぎてわけわかんなくて。6分13秒くらいのクヌートの爆笑。それに答えるトルフィンの言葉、そのひとつひとつ。そこに言葉を返すクヌートの声、言葉。その一切合切があんまりにも凄すぎて真剣に『私は何を見せられているんだろう。私が今、目の当たりにしているこれは、何なのだろう』と心の底から思わされたんです。

 

あそこのトルフィンとクヌートって、完全にわかり合えることを放棄しているんですよ。その可能性すら放棄しているんです。でもそうでありながら、同時、誰よりも相手のことをわかっているんです。わかっているんです。わかり合えることは放棄していて、その可能性も放棄して、でも、わかり合えている。

その奇妙さ、虚しさ。何より切なさ、悲しさがおふたりの演技からはひしひしと感じられて。もし、異なる時代、異なる立場、異なる環境で出会っていたならば、この2人は、たとえばトルフィンとエイナルのような、そんな関係になりえていたのではないかと言う、もうどうしようもないほどの切なさがこみあげてきて。

またそれでありながら、それでも、やはり2人のその関係は特別なものである。そう感じられるのが、またこれどうしようもなく切なくて。

 

なんでしょ。後の作品でも語りますが上村さんが演じられている主人公って、決してヒーローではない。どちらかと言えば人間的な弱さであったり苦悩であったり。そう言うものに押し潰されそうになりながら、それでも周囲の力を借りて、それを乗り越え成長を遂げていく。そう言うキャラクターが多いような気がします。そして芯が強い役が多い。これもCV上村さん主人公の1つの傾向ではないかなぁ。

上村さんのお声って良い意味で甘さがあって、柔らかさが目立つ、そんなお声だからかなぁ、とも思います。語弊ある言い方かもしれないけど、そこから受ける響きが完璧すぎない。あと声の音域としても低すぎず、高すぎずだから、そう言う悩みの過程にあるような少年、青年を演じられることが多いのかもしれない。

トルフィンに関しても、復讐心、激情に駆られて生き抜いてきたSEASON1からは一転。SEASON2での彼の内面の変化。激動の状況、あるいは様々な人たちの関係を受けて、自らの内面へと深く、深く潜っていくような苦行。それを余儀なくされた末に『今、ここにある』姿としてのトルフィンの演技は、もう素晴らしいの一言。

 

そして小野さんは、クヌートに関して言えば、小野さんの声の剛の部分。それが際立つ役だなぁ、と感じました。ただこれもSEASON2だからこそ、なんですよね。SEASON1の、強さはありつつ、同時に気位の高さ。何と言うか、汚れを許さぬ潔癖さ。それを感じさせるような声とは明らかに異なる、SEASON2でのお声、演技にも、私はただただ脱帽なのです。

なんだろ。SEASON2のクヌートはほんと、剛なんですよね。剛。SEASON1のラストで、多分、この人は、自らが人間であることの不完全さ、未熟さ、脆弱さを突き付けられた挙句に、自らがそれであることを放棄したんだと思う。だから剛になった。その剛であるクヌートが、だけど23話の先に書いた会話の中では、トルフィンが相手だからこそ、極めて人間的な部分をさらけ出した。そこがまた、胸熱。

 

上村さんの、トルフィンとしての柔。小野さんの、クヌートとしての剛。そしておふたりの演技力の凄まじさ。そのひとつの集大成が23話なのだと思います。

ってかほんと・・・アニメ、続いて欲しいよなぁ・・・。

 

・『ツルネ』

・・・京都アニメーション制作。高校の弓道部を舞台に、弓道を通して成長していく高校生たちの姿を描いた作品です。主人公の鳴宮湊を上村さんが、そしてライバル校の弓道部に所属している藤原愁を小野さんが演じていらっしゃいます。

 

湊もまた上村さんのお声の甘さ、柔らかさが生きている役だなぁ、と思います。なんだろ。上村さんのこのトーンのお声の甘さ、柔らかさって、なんか青春の、その時代だけの甘酸っぱさ、青春時代だからこその悩みの青さ、それを体現しているのかな。

ヴィンランド・サガ』のトルフィンだって、年齢的に言えば青春時代にあるわけだし。いや、ずいぶんとまぁ過酷な青春ですけど。ほんとにね。

早気にかかってしまったことで一度は弓道から離れた湊。しかしマサさんと出会ったことで弓道をやり直そうと思いを新たにする。当然、そこには様々な苦悩があり、また部活動と言うことで他の部員たちの人間関係に悩まされることもしばしば。

だけどそのひとつひとつに、不器用に、まっすぐに向き合い、周囲の人たちの力を借りながらも、ひとつひとつの、全てのことに対しての『縁』を丁寧に結んでいく湊を、上村さんが本当に繊細に、丁寧に、瑞々しく。そして湊らしい、微笑ましいような頑固さが滲んだ演技で表現していらっしゃったのは印象的でしたよね。

 

一方、小野さんが演じていらっしゃった愁は、貴族の血を引く家系に生まれ、非常に華やかで風格のある射をする少年。祖父がイギリス人と言うこともあり眉目秀麗であることから『貴公子』とまで呼ばれる人物だが、弓道に対しての実力は確か。そして努力も惜しまないと言う役です。湊とは中学時代のチームメイトです。

 

ふむ。なんだろ。小野さんはこー、良家のお坊ちゃまと言う役が似合うのかしら。似合うんだろうな。良家のお坊ちゃま、なんだけど、それ故の複雑さを抱え込んでいる、みたいな役が似合う。SEASON1、序盤のクヌートもそうだけど。いやSEASON2のクヌートともそうだけど。どんだけ声が荒々しく、剛な感じになっても、なんか拭いきれない気品の良さ。高貴さみたいなのが滲んでいるように、私は感じます。

で、愁に関しては、そうしたお声に加えて、語り口がとても穏やかなんですよね。時に湊の方が、その語り口が激しいと感じられるくらいに、愁の語りはどこまでも穏やか。穏やかで静謐。なんだけど、そこにもまた湊たちと同じような、年相応の悩み、葛藤、青さ、熱がある。その表現の塩梅みたいなのが、とても見ごたえあったなぁ、と私は思うのです。

 

・『文豪ストレイドッグス

・・・で、ラストはこちらの作品です。長きにわたりアニメが制作、放送され続けている大人気作品。有名な文豪たちがキャラクターとして登場。各文豪が己の生み出した作品に沿った異能を持ち、その異能でバトルを繰り広げていくと言う作品です。

上村さんが演じていらっしゃるのは、主人公の中島敦。『山月記』や『李徴』『弟子』でおなじみの文豪が元のキャラクターですね。一方の小野さんが演じていらっしゃるのは芥川龍之介。『蜘蛛の糸』や『河童』『羅生門』などで広く知られている文豪が元のキャラクターです。

 

気が弱く心優しき少年。自らを犠牲にしてでも他人を守ろうとする大胆さを持った人間で、物語序盤は悲観的な面が目立つ人物でもあったが、様々な出来事を通して人間的に成長を遂げていくと言う人物です。

ふむ。やはりこれも言葉でこうしてまとめてしまうと『あぁ、CV上村さんの主人公だなぁ』と言う気がひしひしとしてきますよね。

あぁ、あとここまで書いてきて気が付いたけど。割と性格的には穏やかなんだけど、ここぞと言う時に声を張る、そんな役が多いのも特徴かもしれないと思ったり。

で、上村さんの叫びって、決して『ザ・力強い!』叫びではないんですよね。叫んでもなお、柔らかさがあると言うか。だけど、だからそれ故の、叫んでいるその人物の、その思いの必死さ、切実さがより一層、伝わってきて胸を打ってくる。

この作品に関してはアニメ、途中までしか見ていないので語るのは失礼かもしれないけど。でも中島もやっぱり割と叫んでいた印象があるし、その叫びもやっぱりどこまでも必死で『叫ばずにはいられないんだっ!』と言うその思いが、ひしひしと伝わってきていたもんなぁ、と思い出したのであります。

 

対して芥川を演じられている小野さんの演技。こちらのお声は低めで、何か押し殺したような演技が印象的だったなぁ、と。だからこそ、その押し殺していたものが爆発した時の圧みたいなのも、見ていて、ぶわっ、とこちらにそれがぶつかってくると感じさせるくらいの迫力で。

そこがまた爆発しても青く、爆発しても柔らかい中島のそれと、非常に対照的でもあると感じられる。そうなんだけど、やはり爆発すると言うことは、それだけの思いを抱えている証拠でもあるわけで。そう言うことを考えると、やっぱり芥川もまた熱く、青い人間なんだと思わせるのが、またこれ憎いし切ないしで。

 

・・・ってかよくよく考えてみたら、なんかクヌートも愁もそんな感じじゃなくて?

 

そう言うことを考えると、このおふたりが共演されてきた作品。その中で演じられてきた役って、CV上村さんに関しては、泥臭く、愚直に。しかし柔らかさは失うことなく、青いままで成長を遂げていく役。

CV小野さんに関しては、泥臭さも愚直さも押し出すことが許されないまま、飲み込むように成長を余儀なくされていく役。それ故にもしかしたら、CV上村さんのキャラクターよりも青いままの役。

そんな感じなのかな、とも思ったりしたのですが。

 

そんな具合で他にも共演されている作品はあるのだろうとは思いますが、今回はこちらの3作品を挙げさせて頂きました。

3作品の共通項として、まずはいずれもご長寿シリーズであると言うことが挙げられますかね。『ヴィンランド・サガ』は2シーズン、24話×2シーズンで48話。『ツルネ』は2期と映画で30話近くになるはず。

そして『文豪ストレイドッグス』に関しては、え?アニメは確か第5シーズンに突入でしたっけ?これは凄い。

更に言えばいずれの作品も、この後も恐らくはアニメとしても続いていくのだろうと言う可能性が高いのが、またこれ凄いし、ファンとしてはありがたいし嬉しい。

 

またいずれの作品でも、一筋縄ではいかない故にこの言葉で表現するのは誤解があるのかもしれませんが。『友人と言う言葉を超えた絆』で結ばれている、そんな関係である役を演じていらっしゃる、そんな共通項もあるのではないでしょうか?

トルフィンとクヌートなんて、これ、ある意味では互いが互いの人生の、その方向性を決定づけた人物であるわけですし。わかり合うことを放棄した、しかし、互いが互いの胸の内をわかり合っている、そんな奇妙な、しかし唯一無二の関係でもあるわけだし。

湊と愁も友人ではあるけれど、そこにある色合いは、他の人物のそれとはまた違った色合いのようにも思えるし。ただまぁ『ツルネ』の湊、湊に限らず主要キャラクターの人間関係って、すごく『個対個』『1対1』の色合いが強調されているように思うので、これはこの2人だけの話ではないような気もするのですが。

そして中島と芥川に関しても言わずもがな。最高の敵にして最高の相棒。そう言っても良いような関係性なのではないでしょうか。

 

似ているようで、真逆。真逆と言うか、なんだろ。

困難の乗り越え方や、それを経て成長を遂げていく方向。それが真逆と言うか。

そんなキャラクターで共演をされている感じだなぁ。おふたりの、声質の違い、また演技と言うのもまた、絶妙に似ているようで異なっていて。

だからこそ、一層、その演技を見ている、聞いているこちらの胸には迫ってくるものがあるんだろうなぁ、と記事を書いていて改めて思わされた次第です。

 

いつか争いのない時間軸、世界軸で、ただただまったり、のーんびりと、おふたりがCVを務められるキャラクターがにこやかな日常を繰り広げる。

そんな作品も見てみたい限りです。ほっこり。

 

そんな感じで本日は上村さんと小野さん、おふたりの共演作品と演じられている役について、好き勝手、語ってまいりました。

 

が。

 

実はこの記事。

春クールで『ヴィンランド・サガ』が放送されていたこともあって書き始めたのですが。

本当の本当を言いますと。

実はもう1組『いや、思い返せばこのおふたり、共演作品、なかなかに多くない?』と前々から思っている方々がいらっしゃいまして。

 

最近、とあることについて書いた記事で改めてその方々について語りたいと言う欲求がふつふつと再燃いたしまして。

なにせその方々の共演に関しては、もう数年前から語りたいと思い続けているのです。

ならばいい加減、記事にしたいぞ。

そんな思いがあって書き始めたと言う次第です。

その中で『ならば、そうそう。『ヴィンランド・サガ』の上村さんと小野さんも』と言う感じだったので。

 

この記事、続きます。

 

しゃあ、その方々と言うのはどなたとどなたなのかと言うのは。

是非とも、明日の記事にてご確認ください。

うふふふふ。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!