tsuzuketainekosanの日記

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月村了衛さん直木賞ノミネート記念!~『機龍警察』を皆、読むんだ!その2

夏アニメ感想、今日はお休み。

てなことで本当ならば1が付く日で読書感想文をお送りする予定なのですが。

諸事情により、今回は読書感想文もお休みです!

いらっしゃらないとは思いますが、万が一、億が一にも私の読書感想文なんざを楽しみにして下さっていた方がいらっしゃいましたら、ただただ申し訳ないの一言です。

ただ本日の話題も読書に関すること、ほぼ感想文みたいな内容なのでぜひ、お付き合い下さい。

 

来る19日に発表予定の芥川賞直木賞

その内、直木賞月村了衛さんが『香港警察東京分室』でノミネートされたのを記念して、その1では個人的におススメの月村さんの作品をご紹介してまいりました。

で、その2である今回は『機龍警察』シリーズについて紹介してまいります。

 

とりあえず、ですね。

bassman5911.tumblr.com

このイラスト。このイラストを見て『やだかっこいい』とか『中央のメガネイケメンが気になるわ』とか。『缶コーヒー持った白髪のイケオジ、好き』とか。

何か少しでも心にざわめきを覚えた方は、是非とも、是非とも『機龍警察』に手を伸ばしていただきたいのですよ。

ってかこのイラスト。ファンの方が描かれたものなのですが・・・あまりにも、あまりにも私がイメージする各登場人物そのまんまで、シリーズファンの私にとっては、ただただ興奮が止まらないばかりです。くっふ。

 

てなことで、まずは『機龍警察』の概要です。

ja.wikipedia.org

www.hayakawabooks.com

良い子は上ふたつのリンク先のページを見て下さい。以上!

・・・それではさすがに許されない気がするのですが、一方で私の語彙力では、あらすじを正しく伝えられる気が到底しないと言うのも事実。

なので先のリンク先に掲載されているあらすじ情報を、端的にまとめていくと。

 

・機甲兵装と呼ばれる軍用有人兵器が登場している世界が舞台です。

・この機甲兵装の登場により、組織犯罪は凶悪化、また大規模化しています。

・そんな中、元外務官僚の沖津をトップとした警視庁特捜部が新設されました。

・特捜部は最新鋭の機甲兵装である『機龍兵』を導入。

・その『機龍兵』搭乗員として3名の人間を雇います。

・警察組織からは『裏切者』と疎んじられる特捜部の刑事たちの意地と正義。

・そして余所者である3人が乗り込む『機龍兵』の戦闘力。

・それらを連携させながら、特捜部は国内外を揺るがす凶悪犯罪に立ち向かっていく。

 

こんな感じのシリーズです(震え声)

えーっとですね。

個人的にこのシリーズを表現するならば、警察小説であり冒険小説であり、国際小説であり推理小説であり。それらすべてのジャンルが持っている魅力、その全てがあますことなく見事に融合してひとつの作品、ひとつのシリーズとして存在している。

そんなシリーズだと思っています。

 

もう少しわかりやすく説明するとしますと。

個人的にこのシリーズの説明に際してよく目にするのが『機動警察パトレイバー』の名前です。また『攻殻機動隊』の名前も目にすることが多いように感じます。

・・・すまぬ。私はどちらの作品も未視聴。名前だけは知っているけれど作品は見たことがないので、この説明に関してはどうのこうのと言いようがない(土下座)

 

ただ何となくのイメージなのですが。

ロボットが登場する警察作品と言う共通点から『機動警察パトレイバー』が挙げられているのかなぁ、と思ったり。『攻殻機動隊』に関しては世界観が似ている、と言うお声をよく目にするのですが。

 

てなことで『機龍警察』シリーズの概要、ざーっくりとご紹介したところで。

『じゃあ、何がそんなに面白いんだ』と言うのを、ここから書いていきます。

面白いところ、魅力は山ほどあるんです。

あるんですが、まずひとつ挙げるとすると機甲兵装や『機龍兵』のアクションシーンが挙げられるかと思います。

機甲兵装、『機龍警察』シリーズに登場するロボット、パワースーツと理解していただくとわかりやすいかと思います、その最新鋭であるのが特捜部が有している『機龍兵』でございます。

 

『機龍兵』は3体。突撃と近接戦闘に優れている『フィアボルグ』。ウェポン・ラックを背負い最大火力と大量殺傷能力を持つ『バンシー』。そして俊足を誇る『バーゲスト』です。

で、それぞれの『機龍兵』には3名の傭兵が登場するのですが、その方々の紹介はまた後程として。

 

この『機龍兵』のアクション、あるいは機甲兵装のアクション、戦闘シーンが本当にめちゃくちゃかっこいいんです。

その動きの迫力とか、あるいは3体の『機龍兵』、それぞれの特性が炸裂している戦闘スタイルの魅力とか。そう言うのが実に躍動感ある筆致で描かれていて、小説なのに、まるで大スクリーンに映し出されているその戦闘シーンを目の当たりにしているかのような。そんな錯覚を味わうほどで、興奮が止まらないのです。

『うっひょ、うっひょ。かっこいいよぉ~!』と変な声が出ちゃいそうになるくらい。

 

ちなみに私のイチオシの『機龍兵』はどれか?と言う質問ですが(誰も聞いていない)

選べませんね!(即答)

近接戦闘を得意としているが故、そのアクションシーンの緊迫感や躍動感で言えば『フィアボルグ』がかっこいいし好き。でも『バンシー』のマップ兵器さながらのごりっごりの殺傷能力の高さ、美しき殺戮の妖精と言った雰囲気も大好きだし、『バーゲスト』はユーリが搭乗しているからと言う理由だけで好きだし、好き。

選べません!以上!

 

こうしたアクション的な部分。機甲兵装や『機龍兵』が繰り広げるアクションは勿論のこと、生身の人間が繰り広げるアクション。手に汗握る冒険小説としての要素に加えてですね。個人的にわかりやすい作品を出すと、テレビドラマシリーズの『相棒』。

この作品に描かれているような、国家権力の深き闇、権力抗争によってもみ消されていく真実。複雑に絡み合っている大国同士の利権。それによってかき消されていく正義、真相。そこに胡坐をかき、甘い汁を啜っている化け物のような人間たち。

しかし一方で、決してそれを許さぬ者たちの存在。どれほど危険にさらされようとも、その身を削るような思いで、一身に己が信じる『正義』のために、その巨大で果ての見えぬ闇に立ち向かっていく者たちの熱きドラマ。

1人1人の人間の、濃厚で濃密なドラマ。

そうした要素が組み合わさっているのが『機龍警察』シリーズであり、そこもまた本シリーズの大きな魅力だと、私は感じています。

 

どうでしょう。具体的な作品を出したことでちょっとばかし、今までの説明よりかはわかりやすいのでは、と思っているのですが。どきどき。

いや尤も、こう言う説明の仕方。1つの作品を紹介するのに別の作品を出すのが嫌いと言う方がいらっしゃるのは、百も承知でございます。比較したりしないで、と思われる方もいらっしゃることでしょう。

が・・・私なりに精一杯『具体的かつわかりやすく『機龍警察』の面白さを伝えるためには、どうしたらいいだろうか!』とない頭を振り絞って考えた末のことなので、どうか生暖かい目でスルーして下さい(土下座)。許して下され・・・。

 

物語の舞台が日本のみならず世界にも及ぶ。そして日本のみならず海外情勢も物語に複雑に絡んでいくと言う点も『相棒』に共通する部分だと思います。

そしてその海外情勢、国際情勢。その激流の中で否応なく変化を突き付けられる日本の有様。そうしたものの描写が限りなく『今』を切り取ったかのような臨場感、リアリティに満ち満ちている。生々しいまでのリアルが、巧みに物語に落とし込まれていると言うのも、このシリーズの凄まじい所であり魅力なのです。

 

で、その物語の中に生きる登場人物たち。その1人1人が実に立体的であり個性的で、抱えている欠陥も含めて魅力的で、目を奪われてしまう、心を奪われてしまうと言うのも『機龍警察』シリーズの大いなる魅力なのです。

なので『とにかく登場人物が魅力的な作品を探しているんだ!』と言う方も、是非是非『機龍警察』シリーズ、手に取られてみて下さい。

ロボットアクション×冒険×警察×ミステリ×魅力的すぎる登場人物って、もうこれ、贅沢すぎる組み合わせじゃないですか!?(興奮)

 

てなことでここからは『機龍警察』シリーズの主要登場人物を簡単に、実に簡単に紹介していきたいと思います。

シリーズが進むにつれ登場人物はどんどん増えていき、それに応じて組織なども増えていきます。

ただシリーズ1作目から特捜部と言う組織、そこに所属することになった人物たちが主として描かれています。なので特捜部のメンバーをご紹介していくと言う感じですね。

 

では早速。まずは『機龍兵』の搭乗員として特捜部に雇われている3名。

『フィアボルグ』の搭乗員は姿俊之。伝説的傭兵部隊の生き残りで、外見年齢は30代だがほぼ白髪と言う点も含め、いろいろ謎多きイケオジ。人を食ったような態度の饒舌家だが、仕事に関してはプロフェッショナル。

それから『バーゲスト』の搭乗員はライザ・ラードナー。革ジャンにデニムを愛用する容姿端麗な女性だが、非常に陰鬱な雰囲気を漂わせている。実は元アイルランド共和軍暫定派の流れを汲むテロ集団に所属し『死神』の異名で知られていたテロリスト。

そして『バーゲスト』の搭乗員であるユーリ・オズノフ。元モスクワ民警の刑事であったが在職中に指名手配。以降は裏社会を転々としていた。過去の出来事から警察官僚に対して強い不信感を抱く一方、警察官であることに対しての誇り、憧れも捨てきれないでいる。好き。

 

ここで重要なことをひとつ。私の中でのユーリのCVは細谷佳正さんです。

異論は認めません!

 

ここからは特捜部の主要メンバーのご紹介。

まずは沖津旬一郎。特捜部創設に働きかけそのトップに就く、元外務官僚。鋭い切れ味の頭脳、強い意志を感じさせる姿勢は一目置かれている一方、強引な手腕には批判が寄せられることもしばしば。でも本人、そんなこと気にしてないよ!切れ者の頼りになる上司だが、一方、外務省時代の経歴には不明な点が多いなど謎めいた人物。

それから城木貴彦。上質な背広が似合う、貴公子然としたイケメン。その内には理想主義と心配性を隠している。代々政治家や官僚を輩出してきた名家の出身で、父は財務省外郭団体理事長。兄は政治家。そしてご本人、ただいま絶賛、闇落ち中。

そして宮近浩二。シリーズ1作目がピークだった人。いえ何でもありません。城木の同期。見るからに官僚じみた七三分けが特徴の人物。特捜部に来て『出世コースから脱落しちまったぜ!』と思っている一方、まだまだ出世は諦めていない。奥さんと娘には頭が上がらない。

 

城木さんは良いぞ~。本当にね『清濁併せ呑む』と言う言葉を知らないかのような、青臭く崇高な理想を胸に、それを信じ歩んできたその彼が、彼の精神が、シリーズのある1作でぽきり、と折れちゃうんです。折られちゃうんです。

そこからの城木さんの変貌っぷり、憔悴っぷり。それなのに、更に追い打ちをかけるかのような展開には、ただただにっこりの一言(鬼か)

強くなれ!城木さん!

そしてそんな城木さんと盟友の宮近さんは・・・そうだなぁ、いちばん読者が感情移入しやすい、そんな人物ではないかな、と思います。出世コースから外れてしまった、その焦りや不安にいてもたってもいられないような思いに駆られる一方、特捜部の存在。その一員であることの意味、意義。そこに対しての責任感、使命感が見え隠れする宮近さんの在り方は、とても人間臭いなぁ、と思うのです。

沖津さんはかっこいい。ただただかっこよくて、頼りになることこの上ないんだけど、あまりにも私生活が見えてこなくて逆に怖い。でも好き。

 

次は鈴石緑。彼女は特捜部の技術班の主任を務める女性です。家族をテロで失っており、そのテロを起こしたのはライザが所属していた組織でした。そのため同僚であるライザに対しても『テロリスト』と言う認識を持ち、非常に複雑な感情を抱いています。

この緑とライザの関係。テロの遺族とテロを起こした人間。被害者と加害者。そんな言葉で表現されるような2人の関係も、シリーズを通してじっくりと描かれていきます。

これがまた、いろいろと考えさせられるし、なんか言葉にならない、できない感情で胸を覆われていくような感じがあるんですよ。うん。

だからこそ変わらない2人の関係。だけどそこに生じた確かな変化の兆し。それが描かれた物語を読んだ時には、何か神々しいものを目の当たりにしたような。そんな感覚すら味わったのです。

 

ラストは捜査班。まずは夏川大吾。角刈りで筋肉質の体をした、典型的な警察官らしい風貌をした男性。柔道に秀でており、かつてはオリンピック出場を目指したことも。猪突猛進、熱い性格の人物で学生時代の後輩からは非常に慕われている。

そして由起谷志郎です。細身で色白、甘い優男のような風貌で、城木さんとイケメンの双璧をなしている1人。コンビを組む夏川とは正反対の堅実で慎重な性格の持ち主だが、内には強い衝動を秘めており、普段は抑え込んでいるそれが発露することもある。

 

この2人、そして2人のもとで動く刑事さんたちの姿も、実に良いんですよ!めちゃくちゃかっこいい。捜査班は、沖津さんの指示によって、その足を、体を動かして情報を集め、点を線に繋げていく、そんな役割なのですね。

戦闘の舞台に立つわけでなく、必死になってかき集めた情報が、その点が、必ずしも実を結ぶとは、線につながるとは限らない。ものすごく地味で、地道な役割を、こつこつ、ひとつずつこなしていく。そんな人たちなんです。

でもだからこそのかっこよさがあり、ひたひたと高ぶっていく熱量がたまらない。そんな人たちであり存在なんです。そりゃユーリも『仲間に入れて欲しいなぁ』って憧れちゃうはずだよ!

正反対の性格、外見の夏川、由起谷コンビも、もう最高。読んででにやにやがとまんない。最高。

 

はい。以上が特捜部の主要メンバーのご紹介でした。

が、先程も書いた通り、シリーズが進むにつれどんどん登場人物や組織も増えていきます。ほんと魅力的な登場人物のオンパレードで、ただただ読んでいて楽しい(悦)

 

で、最後。

冒頭でもご紹介したこちらのイラスト。

bassman5911.tumblr.com

こちらのイラストに描かれている人物を改めて紹介していきますと。

中央、眼鏡をかけて腕を組んでいるのが沖津ですね。かっけぇな、おい。あと姿とユーリより少し身長が低いのが、最高に萌える。

で、その左隣。コーヒー缶を片手にしているのが姿。白髪ですね。イケオジ。ほんとこの人、過去に何があったんでしょうね。女性か子ども絡みだと、私が喜びます。

姿の隣、眼鏡をかけているのが緑。頑なで頑固そうな表情が、もう原作まんま。CVは花澤香菜さんだな。異論は・・・認めないこともない。

 

沖津さんの右隣、イケメンなのにどうにも辛気臭い、自分で自分のこと勝手に追い詰めて自爆しそうな、いかにもCV細谷さんのお声、演技が聞こえてきそうな表情を浮かべているのがユーリ。あー、好き。ほんと好き。

ラスト、その隣。横顔ですらその美貌、しかし殺伐とした、荒涼とした、陰鬱な雰囲気がひしひしと伝わってくるのがライザですね。

 

ほんと、このファンアート、完璧。

どの人物も、原作まんま。

この方に是非とも、城木、宮近、夏川、由起谷も描いていただきたい。

 

はい。

そんな具合で本日は、直木賞ノミネートを記念いたしまして月村さんの『機龍警察』シリーズ、その魅力をご紹介する記事をお送りいたしました。

以前から本当に、本当に月村作品、そしてこのシリーズを紹介する記事は書きたかったので、まずはそれが叶えられたと言うことで私としても嬉しい限りです。

 

ただ・・・やはり私の貧弱な文章ではシリーズの魅力、それを伝えきれていないような気がするのが、ただただ残念だし無念だし悔しいのですが。

おっふ。

 

なのでもう、アレです。

ほんと、頼むから皆さん『機龍警察』シリーズ、読んで下さい。

最新作『機龍警察 白骨街道』を除いては文庫化もされているので、手を伸ばしやすいかと思いますので・・・何卒・・・読んで下され。本当に面白いんだ・・・。

 

あとProduction I.Gさん!予算に糸目付けないでアニメ化して下さい!(土下座)

 

そんなこんなで最後になりましたが、月村先生、直木賞ノミネート、おめでとうございます!非常に多忙な執筆生活を送られていらっしゃるのだろうなぁ、と勝手に推測しているのですが、どうかどうか健康面はご無理をなさらないで下さい、と願うばかりです。

そしてお願いですので、私が生きて、無事、読書を楽しめる間に『機龍警察』シリーズ、完結させて下さい!お願いします!(土下座)

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!