tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

2023年春アニメ感想~その3

春アニメ感想だけど、おいおい夏アニメ、放送始まってんじゃん!

怒涛のスタートラッシュじゃん!

 

そちらの感想はまた挙げていきます。

春アニメの感想記事を挙げ切らないことにはどうしようもない。

てなことで個人的大豊作だった春アニメ、感想記事、本日はこちらの作品からです。

 

・『カワイスギクライシス』

・・・いやぁ、こちらの作品もまた個人的にはダークホースでした。アニメ化決定の時にも『面白い面白い』とは聞いていたけど、正直、何と言うかお話の筋としては想像ができるような内容だった。だからまぁ、こちらも『とりあえず1話だけでも見てみるか』と軽い気持ちで1話を視聴したのですが。

お話は想像していた通りの内容だったんです。でもアニメになってキャラクターが動いて、そして何よりそのキャラクターたちが声を発して喋る。そのことによって初めて目にした可愛すぎる存在たちに翻弄される人たちの感情が、もう手に取るように伝わってきて。それが他人事とは思えず、またとても面白く1話にして陥落(笑)

 

良い意味で全話通して何も変わらない物語が繰り広げられていた作品でしたよね。でもそれでいいんです。それこそが、この作品の個性であり魅力。

最終回も可愛すぎる存在に振り回され、生命が危機に瀕するような事態にまでなっている登場人物たちの姿が、ただただおかしかったです。11話で登場したシャミルCV子安武人さんの演技のおかしさと言ったらよ(笑)。更に12話で炸裂していた艦長CV緒方賢一さんの演技も最高でした。あの激渋低音ボイスでの、あの演技はずるい。フィアナ役の近藤玲奈さんの、あの凛とした、高貴なお声での陥落っぷりも、もう、もう(笑)

そして艦長の、あのギィちゃんに対する揺るぎない愛情。それでもやっぱり、他の可愛すぎる生きものちゃんたちに心揺さぶられてしまう様に強すぎる親近感を覚えたのはきっと私だけではないはず。

 

そう言う意味では何だろ。非常にアニメ化する意義と言うか。アニメ映えする作品だったのではないかなぁ、とも思います。可愛すぎるに振り回される人たち。あるいは可愛すぎる生きものちゃんたち。その出会いが巻き起こすにぎやかな物語。それらは原作の漫画でも、絵と文字だけで読んでもじゅうぶんに面白いものなのでしょう。

ただその絵が動いて、文字が声となって聞こえてくることで、よりその面白さが増幅された。振り回される人たちの『まいったなぁ~。あーん、でも振り回されるの嫌じゃないよ~』『可愛いのぉ~。どうしてそんな可愛いんだぁ~』と言う気持ちも、可愛すぎる生きものちゃんたちの可愛らしさも。そんな存在が出会って繰り広げていく日常のにぎやかさも、その愛おしさも。

原作漫画のそうした良いところ、それらすべてがアニメ化されたことでより面白く、ダイレクトに、立体的に伝わるような。そんなアニメになっていたような思いです。

 

最終回のED後のリザとよぞらちゃんのシーン。涙ぐんじゃったなぁ。『いつも一緒にいてくれてありがとな』は、すべての可愛すぎる生きものちゃんと一緒に生活している人の気持ちじゃないかな。

よぞらちゃん役の藤原夏海さんの猫っぷりも、めちゃくちゃ可愛かった。最高。そして最後の最後もやっぱり、そんなよぞらちゃんの可愛らしさにメロンメロン(死語)だったリザ役、花守ゆみりさんの、全話通しての緩急つきまくりの演技も最高でした。

EDでの手厚いファンサービスも言うことなし!すべての可愛すぎる生きものを愛する、そして可愛すぎる生きものちゃんたちに捧げたい作品です!

 

・『スキップとローファー』

・・・原作漫画の作者、高松美咲さんのウィキページを見ていたら『人の心の機微に興味を抱いている』『漫画家として描きたいテーマにも『人の心の微妙な動き』を挙げている』と言う記載があってすごく頷けるような、首肯しかないような思いがしました。

私は原作漫画を読んでいないので、アニメとどれくらいの違いと言うか。感覚的な違いがあるのかはわからないです。が、それでも『心の機微』と言う言葉が登場するにふさわしい作品であると言うのは、アニメしか見ていない私でも自信を持って言える。

そしてだからこそ、その『心の機微』と言う、アニメで描くにはとても難しいと思われる題材を、アニメには絵と声と動きと時間の制約があるからこそ難しいと思われる題材を、だけど実に丁寧に、少しの刺々しさと不穏さと、でもとびきりのまっすぐさと瑞々しさと愛おしさをもってして表現されたアニメ制作陣には、ただただ感謝の気持ちと称賛の気持ちでいっぱいなのです。この監督のお名前は、是非とも覚えておこう。

 

この春クール、素晴らしい原作漫画から素晴らしいアニメ作品が生まれた。『原作のある作品がアニメ化される際には、こう言うのを望みたいよ!』と言う願い、理想、希望が見事に形になっていたようなアニメ作品が多かったように思います。

その代表のひとつがこの『スキップとローファー』ではないかなぁ。

 

はい。てなことでこの2人、これでまだ付き合ってないとか、嘘だろ(3回目)。まぁ、でも美津未ちゃんと聡介くんは、きっと今は、このままの関係が良いんだよ。ふふ。

最終回。自分の中の感情が嫉妬であることに気づいた聡介。そして彼と同じように気づいていたけど気づかないようにしていて、でも誰あろう聡介にそのことを突き付けられてしまって大泣きしていた梨々華ちゃんの姿が、個人的にはとても印象的だったなぁ。

梨々華ちゃんのCVは寿美菜子さん。寿さんも、ほんと、一見するとちょっと嫌な感じなんだけど、その内側にはとても複雑な心境を抱えていて。それ故に、素直になれない女の子って役の演技、最高。玖里寿くんの隣で大泣きして『ずるいよ』と漏らした梨々華ちゃんは、ただただ可愛かったです。ドンマイ玖里寿(笑)

 

物語の最後は、東京で生活するようになってからのいろんな出来事を回想して。そして秋の訪れを告げる美津未の言葉で締めくくられましたが。なんかもうこの言葉と言い、そこで映し出された秋の空の描写と言い。本当に秋の、あのちょっとひんやりとした、だけど爽やかな空気が伝わってくるような感じがして『あぁ、終わっちゃうんだ』と寂しい思いもひとしお。

でも同時、個々がいろーんな、本当にいろーんな思いに気づかされて、それに戸惑い、悶えて、あがいて、時には怒ったり、苦しんだりしながら、それでもまっすぐに、まっすぐに日々を歩んでいった。その物語がぶわっ、と思い出されて、とてつもない満足感に胸いっぱいのラストでもありました。

 

自分が思う自分。自分から見た自分。他人が思う自分。他人から見た自分。決して他人にはなれない自分であることを突き付けられる。それでもなりたい自分になるための、その気持ちを知る。それが青春。

そのための葛藤も、苦悩も、嫉妬も、純粋さも、悔しさも。強がりも、弱い姿も。本音も嘘も。この物語に登場する人物たちの、そうした感情、姿のひとつ、ひとつが私には本当に眩しく、健気にすら思えてただただ登場人物の皆が愛おしい限りです。

『心の機微』に興味がある、その作者さんだからこそ生み出すことができた、とても繊細な青春物語。青春で、でもとびっきりにリアルでまっすぐな青春物語。

誰しもが必ず通る青春の物語。ありふれた、だけどかけがえのない、1人1人の違う、青春の物語。

主演2人をはじめとして、声優さんたちの生っぽい演技も最高でした。

 

・『【推しの子】』

・・・祝!2期決定と言うことで。多分、まぁ、最初から決まっていた流れなんだろうけど嬉しいなぁ。ってかやらない理由がないもんなぁ~。

はい。そんなこんなで最終回。なんかそれまでのお話以上にいろんなことを考えさせられるような内容でした。

『アイドル』と言う肩書であれ『役者』と言う肩書であれ。『カリスマ配信者』『元子役』と言う肩書であれ、とにもかくにも芸能界で生きる彼女たちは、しかし当然のことながらその前に1人の人間でもあるわけで。その1人の人間であることの、精神みたいなもの?それをごりっごりに削りながら削られながら、えぐりながらえぐられながら、それでも芸能界で生きていく彼女たちの姿が、ただただ私には見ててしんどかったし、でも同時、そこまでになってもどうしようもないと言う姿が、羨ましくも思えたし。

『今更、後には退けない』そんな執念、諦めきれない心、絶望に近いような感情すら伝わってきたよなぁ。

 

ただそうした非常に重く、また『芸能界』の実情(と言っても私はそれを知るわけではないのですが(当たり前だ))をグロテスクなまでに描きながらも、基本的には明るいエンタメ作品。『芸能界』で生きる少年、少女たちの姿を描くことで、胸を熱くさせるような面もある作品であると言うのが、この作品の凄いところなんですよね。

作品としてのバランスがめちゃくちゃ良い。シビアでダークでヘヴィな面もあるけど、それを引っ張り過ぎてない。すぱっ、とそれらを切り替えるだけの力、存在感を各キャラクターが持っている。

あるいは『愛しき推しであり、愛しき母の復讐を』と言うシリアスな面を一身に背負っているアクアがダークヒーロー的な一面を持ちつつ、だけど年相応の不器用さを垣間見せると言う。そのギャップも作品のバランスを保つうえで大きな意味を持っているように感じました。はい。

芸能界もので復讐劇でもあり、少年少女たちの成長を描いた物語でもあり、その中では恋愛も描かれている。そして推し、推される幸せ、素晴らしさを描いた作品でもあり、と物語を構成している要素はたくさんあるのに、少しもそれらが邪魔しあってない。取っ散らかっていない。物語としての魅力も、その中を生きる登場人物たちの魅力も存分に伝わってくる。

いや、凄い作品だし、その作品を完璧な形でアニメとして表現された制作陣の手腕よ。

 

あと最終回を見て改めて感じたのが『各キャラクターのCV、完璧すぎへん?』と言うことでした。なんだろ。演技力と言うのはもう言うまでもないことなんですけど、各声優さんの声。お声そのものの色と、演じられているキャラクターの存在感、生き様みたいなもの。そう言うのの合致具合に、寸分の乱れも感じさせなかったな、と言うか。

きれいにぴたっ、と重なり合っていてただただ完璧の一言だったなぁ、と。

最終回で本当に改めてそのことを強く感じさせられて『いや、凄いわ』と感心しきりなのでした。

とりあえず最終回。静かに煽り合う黒川あかね、CV石見舞菜香さんと有馬かな、CV潘めぐみさんの演技は、凄すぎて鳥肌ぶわあぁぁぁぁ、でした。凄。

 

はい。そんなこんなで2期になると新キャラ

クターも登場する様子で。人間関係もますます熱くなり、そしてアイの死、ゴローの死をめぐる謎、その真相へも少しずつ近づいていくのかな?

これはもう、あれですね。原作、最終回までアニメ化しましょう。それがいい。

てなことで2期の続報、放送、楽しみに待っております!

 

・『アイドルマスターシンデレラガールズ U149』

・・・いやめちゃくちゃ素晴らしかったです。なんだろ。『アイドルマスター』でありながら『アイドルマスターシンデレラガールズ』の要素をしっかり押さえたうえで、更にその中の『U149』のアイドルたちの魅力をしっかりと、実に的確に魅力的に描き切った、そんな作品だったような気がします。『アイドルマスターSideM』のアニメも素晴らしかった。でも正直、あの素晴らしさを知っていて、あの素晴らしさに感動した私ですら『これは羨ましいっ!』と思わされるくらいの作品でした。

監督は『無職転生異世界行ったら本気だす~』の第1期監督を務められた岡本学さん。いや、これはもう、この監督だからこそのこの完成度だったのではないかなぁ。

 

アイドルマスターシンデレラガールズ』の魅力は、何と言ってもアイドルの数が多いこと、すなわち1人1人の個性が際立っていること。些細なこと、たとえば眼鏡をかけているとか誕生日とか。出身地とか。そう言ったことですらアイドルとしての個性、強みになっていると言う点にあると思います。

だからこそ1人1人のアイドルは悩むんです。『私の個性、強みって何だろう』『他の子に比べたら、私の個性、強みなんて』と。

で、U149の場合、年齢が幼いこと、それがひとつの個性、強みになっています。その上で1人1人、得意なこと、好きなこと。また性格の違いなどが描かれていく中で、それでもそうしたことが肯定されていき、自身でも肯定していくことで『自分だけの個性』『自分だけの強み』を改めて獲得していく、その物語の流れが実に素晴らしかった。

そうして『自分のしたいこと』『夢』を見つけていく彼女たちの姿を『彼女たちは子どもだけれど、でも大人と同じ土俵に立つ1人のアイドルでもある』と言うのが伝わってくる一貫した姿勢で描いていたのも、めちゃくちゃ良かった。だからこそ、素直に彼女たちの姿に、物語に胸を揺さぶられたんだと思います。

 

そしてだからこそ終盤に描かれた、その中で1人、『自分だけの強み』『自分だけの個性』を見つけられないでいる。自分自身で自分を縛り付けてしまっているかのような橘ありすと言う少女、アイドルの物語は、もう見ててほんと胸が詰まるような思いがしたし『あぁ、これぞ『シンデレラガールズ』や』と突き付けられたような思いがひしひしとしたのであります。

そんな彼女が自分だけの『答え』を見つけた瞬間の描写が、また最高じゃなかったですか・・・この作品の、なんだろ、文学的な演出って言うのかな。沈黙の力、言葉ですべてを語るだけが答えではないと言う感じの演出、ほんと最高。

この後のありすとお母さん、お父さんとの会話も、もう私、滂沱の涙。『大人』も『子ども』も関係ない。1人の人間同士の、あまりにも不器用で愛しい関係性が描かれていて、もう、もう(膝から崩れ落ちる)

 

米内Pの演技も最高だった。米内さんの『大人』なんだけど、でもどこか『大人』になり切れていないような部分を感じさせるお声。そこに込められたうまくできない自分だからこそ、せめて一生懸命やることしかできないと言わんばかりのPの気持ちがまっすぐに、柔らかく、温かく伝わってくる演技、ほんと最高だった。

そしてありす役の佐藤亜美菜さん。もうなんも言えない。素晴らしい演技すぎて、もはや何にも言えない。

ってかほんとU149のアイドルを演じていらっしゃった声優さんの演技、本当に凄かった。なんかほんと、この人たち、心に演じていらっしゃるアイドルが住んでいるんだ思う。マジで。

 

語りたいことが多すぎる。とにもかくにも作画、演出、ストーリー、声優さんたちの演技。劇中歌。どこをとっても『パーフェクト!』としか言いようがない。そんな作品だったと個人的には思います。

ビジュアル的に『ロ○なんでしょ?』と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、それで敬遠してしまうのはあまりにも勿体ない。正々堂々、まっすぐに『アイドル』を目指す少女たちを描いた作品です。是非とも見てくれ!

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!