tsuzuketainekosanの日記

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漫画もCDも良いけど!小説も良いぞ!~私がハマったBL小説の作家さん 延長戦

昨日の記事の続きです。

1回で終わらせる予定でしたが、案の定、どうでもいいことをだらだら語っていたら長くなってしまいましたと言う言い訳が、既に長い。

 

『ちるちるさん主催のBLアワード2024』

『その結果の小説部門の結果で、昔、私が夢中になって読んでいた作家さんが何名かいらっしゃった』

 

だから書き始めた記事だったはずなのに、昨日の記事ではその方には微塵も触れることができませんでした。おっふ。

 

てなことで本日こそ、そちらの作家さんについて語っていきたいと思います。

www.chil-chil.net

はい。小説部門の結果はこちらでございます。

てなことで早速まいりましょうか。まずはこちらの作家さんです。

 

英田サキさん

・・・2位にランクインされている作家さんです。あくまで私個人の勝手なイメージですが、BL小説界における大ベテラン作家さんのおひとりのような気がします。数多くの作品を発表されてきて、今なお、熱い支持を受け続けている作家さんでいらっしゃいます。代表作を挙げるのが難しいほどなのではないかなぁ。

 

そんな英田さんの数ある作品の中でも、私がドはまりしたのが『エス』シリーズです。

多分、今から20年前くらいだと思います。ちょうど『アルバイト行ってくる~』と嘘ついて図書館に立てこもったり、スーパーの駐車場に車停めて、読書したりゲームしたりして時間を潰す。そんな日を週に4日は過ごしていた時期ですね。

 

こんな人間もいるんだと、嘲笑ってもらえたら最高です。

 

『面白いBL小説はないか・・・寝食を惜しむほどに面白いBL小説はないか・・・』

そんな欲求の果てにたどり着いたのがこちらのシリーズでした。どうやってたどり着いたのかは全く覚えていませんが、おそらくはネットで検索した結果だったのでしょう。

つまりそれくらいに『面白い』と皆さんがおっしゃっていたわけです。

 

で、事実、めちゃくちゃ面白かった。徹夜して読んだ記憶、あるいは図書館でまるまる1冊、読みふけった記憶、スーパーの駐車場、車の中で4時間かけて1冊、読み終えた記憶。そのどれもが鮮やかに思い出せるくらいに面白かった。

私にとっては『衝撃』としか言いようがないくらいの面白さでした。

 

あらすじやシリーズ詳細なんかはこちらをどうぞ。

https://www.bs-garden.com/feature/es_tokusyu2/page1.php

あぁ、なんかサイトとしての作りが、とても懐かしい感じ。

時代を感じさせて良いぞ~(笑)

 

ってかそもそもとして、警視庁だの暴力団だのスパイだの内通者だの。表の顔だの裏の顔だの。そう言うのに私は、昔から弱いんだよ。初期の高村薫さんの作品が好きな方なら、この私の性癖、絶対に激しく同意して下さるはず(強要)

だからそう言う世界観で繰り広げられるBLって時点で、もう読む前から興奮しきりだったし、いざ読み始めてみたら、もう期待していた以上に濃厚で、緊迫感溢れる『熱い男同士の絆っ!』が描かれていて、ひたすら魅了されたのであります。

 

書店での流通は終了していたので、確かブックオフオンラインでシリーズ1作目を購入して。で、そこからもう慌てて、シリーズ全作品を購入したんじゃなかったかなぁ。

 

先程のサイトではタイトルに『エス』がつくシリーズしか取り上げられていませんが。

この後には『デコイ』とタイトルにつく、スピンオフ的なお話だったと思うのですが、少しその辺り、記憶は曖昧です。すまぬ。とにもかくにも登場人物が一新された作品が続いています。

で、この『デコイ』の方も、もうめちゃくちゃ面白かった。やっぱり徹夜して読んだし、図書館で、車の中で、貪るように読んだ作品たちです(2回目)

 

なんだろ。本とに骨太な、男たちのドラマ。愛憎、業、欲、そう言うのが入り混じったお話が繰り広げられていた、良い意味で読み終えるたび『はぁ~・・・』と心地よい疲労感を味わわせてくれるような、そんなシリーズだと思います。

そしてそんな中。様々な思いを背負い、けれど己の立場ゆえに、その思いに殉じることもできない男たちの生き様。そのぶつかり合いとすれ違い。その果てにある、その思いが交差する瞬間。その一瞬のきらめき、安らぎがとにかく切なくて切なくて、めちゃくちゃ胸を揺さぶられる作品でもあるんだよなぁ。

何度、ガチ泣きしたことか。

 

シリーズ通してのイラストは奈良千春さん。そしてこの奈良千春さんのお名前も、やっぱりBLアワード2024小説部門の中に、何度も登場しています。

これも嬉しかったなぁ。

奈良さんのイラストって、とにかくエロいんですよ。エロい。めちゃくちゃ肉感的と言うか。あと、特に目つきの悪い人物の、その目つきの悪さに潜んでいる剣呑さ、色気が半端ない。それでいて下品になりすぎていない感があって、そのバランスにくらくらするくらいと言うか。

今もご活躍とのことで少し調べてみたら、成程。現在はパソコン処理をされているそうで、少し絵の雰囲気が変わっているような気がします。

でも当たり前ですが、相変わらず美しいイラストだわ!

 

てなことで『エス』シリーズ。現状、入手するのは難しいかと思いますが。私と同じように『警察』『ヤクザ』『スパイ』『表の顔と裏の顔』、この辺りの単語に弱い方でBL小説好きな方には本当に読んでいただきたいシリーズです。

んはぁ、こうやって書いていてもまた読み返してくなってきたよ!

 

・夜光花さん

・・・4位、9位、17位に作品がランクインしている作家さんでございます。個人ではブログは開設されているようですが、ツイッターはやられていないのかな?

デビューが2004年とのことですから、夜光さんも20年近く第一線で活躍され続けていらっしゃるベテラン作家さんでございます。

先程、紹介したランキングの結果からもおわかりかと思いますが、夜光さん、とにかく発売されている作品数が半端ない。ってかこの手のランキングで同一作家さんの作品が3作品もランクインするって何事(驚愕)

で、この印象。とにかくコンスタントに、割と短いスパンで作品を発表されると言うイメージは、私が夜光さんの作品を夢中になっていた頃からあるように思います。

 

『さて。そんな多作な夜光さんの作品の中、私が夢中になって読んでいたのはどのシリーズだっただろう』

ヒントとなるのは、挿絵が奈良千春さんだったのは確かと言う情報だけ。

そして奈良さん挿絵の夜光さんの作品、めっちゃある(汗)

 

てなことで・・・申し訳ないですが、シリーズを特定することは叶いませんでした。

そもそもの作品数が多いし。その中で奈良さんとタッグを組まれている作品も多いしごにょごにょごにょ、と言い訳をしておきます。はい。

 

ダークファンタジーとBLの要素が絡み合った、そんな作品であるのが夜光さんの作品の特徴であり魅力だと思います。これは今でもはっきり覚えています。

夜、じっとりとした陰鬱な空気、雰囲気、それでいて耽美な雰囲気が似合う、そんな作品だったような気が。

あととにかくエロい。濃厚。偏執的な攻めと言うかプレイが描かれていたような気がします。エロいしハード。

そしてそれを彩る奈良さんのイラストの美しさ、エロさですよ・・・垂涎ものだよ!

 

ランキングにランクインしている作品を見てみると『私が読んでいた作品とは、だいぶイメージが変わってるなぁ』と感じました。あくまでイメージのみの判断ですが。

20年にわたり第一線で活躍され続けているのも、ご自身のベースである強みは大切にしつつ、そこに新しい要素を加えていき、新たな魅力に溢れた作品を生み出し続けていらっしゃるからなのだろうなぁ、と思いました。

 

で。

 

その他、ランクインされている作家さんの中では3位の海野幸さん、7位の月野奎さんもいくつか作品を読んだことがあるなぁ。

 

で。

 

奈良千春さんが挿絵と言うことで。

もうおひとり、私が夢中になって読んでいたBL作家さんを思い出したので、ご紹介。

ちなみにこちらの方は、今回のランキングにはお名前がないのですが。

 

・沙野風結子さん

・・・ブログを開設されていて見てみたら、今年でデビュー20周年を迎えられたとのことです。夜光さんと同じか。おめでとうございます。

 

紗野さんのBLも、めちゃくちゃ好きでした。何が良いって、とにかく文章が端正なんですよ。美しいの。読んでいて惚れ惚れするほどの美しい文章で紡がれる、男たちの愛憎の物語。美しい文章だからこそ、そのヘヴィさ、重さがボディブローのように心を打ってくる、穿ってくる。

あと、あくまで、あくまで以下で紹介するシリーズに限った話なのですが。

『受けがとにかく美しい。良くも悪くもクールビューティ。ツン』『攻めが受けに厳しい。厳しいんだけど最後の最後でだだ甘。要は不器用でぶっきらぼう

そんな感じのカップリングであると言うのも、もう私にとっては欣喜雀躍するしかないと言うのも、夢中になっていた理由のひとつです。

 

紗野さんもまた数多くの作品を発表されている作家さんですが、その中でも私が夢中になって読んだのが『虫偏』シリーズです。

ブログで沙野さん自らがそう呼ばれているので私も『そう呼ぶのか!』と初めて知ったのですが(笑)、その字のごとく、タイトルに虫偏の漢字が入っている4作品ですね。

『蛇淫の血』『蜘蛛の褥』『蛇恋の禊』『赫蜥蜴の閨』でございます。

 

どんなお話?

うん!

暴力団とかヤクザとか極道とかが登場するお話だよ!

 

シリーズ4作品。『蛇淫の血』と『蛇恋の禊』は共通カップル。そして残る2作品は別々のカップルのお話です。

『蛇』が組長補佐役の青年×突如、組長になっちゃった元美大生の青年。

『蜘蛛』がヤクザ×検事。あぁ、この字面、最高(悦)

そして『赫蜥蜴』が若頭×大手商事の若社長と言うカップリングです。

 

それぞれの作品、物語の色合い、雰囲気は異なっています。が、個人的にシリーズ通して描かれているのは『『自分』の殻が破られる、その痛みと解放感』だと思うのです。

日々の生活のために。自分の体面、立場のために。押し殺してきた、隠し通してきて、押さえつけてきた自分の本音、本性、欲求、欲望。

そうしたものを攻めによって揺さぶられ、見抜かれ、やがて暴かれていく。

それはとてつもなく痛み、恐れを伴うものだけれど、その痛み、恐れに寄り添うようにして攻めがそこにいる。その痛み、恐れを植え付けてきたはずの攻めの存在が、いつの間にか唯一の救い、よりどころになっている。そこにはそれまでの日常、自分が爛れ崩れていくていくような、ある種の背徳的な悦楽と幸福があって。

そしてその先に待っている、途方もない解放感。

そう言うのが沙野さんの端正かつ、キャラクターの深いところまでをも徹底的に抉り出すような筆力で描かれていて、本当に息を呑むほどの迫力であり、また面白さだったのです。

特に『蜘蛛の褥』『赫蜥蜴の閨』の2作品が、このテイストが強い感じです。

だからもう、読み終えた後の凄まじい解放感と、そこからくる心地良い虚脱感が半端なかった。

こちらのシリーズも私、全作、読み終えた後、バカみたいに泣いた記憶がある。

 

『蛇』の2作品は、半ば無理やり、状況の変化に巻き込まれてしまった受けが、蛇の脱皮のごとく、『それまでの自分』から『新しい自分』にならざるを得ない。その変容を受け入れるより他ないと言う、ある種、試練のような状況に振り回される様がとにかく不憫。そしてそれ故、とにかくエロい(鬼か)

ただしネタバレにはなれますが、最終的にはやはり、この作品でも受けくんは自分の殻を破る。脱皮を果たす。

そのシーンで感じた迫力、そして美しさ。あるいは『それまでの彼にはもう戻れない』と言う寂しさが入り混じった感情は、今でもよく覚えているなぁ。

 

シリーズ通してナニなシーンも多めです。そしてそのひとつひとつが、単に体を繋げているだけではない。魂のぶつかり合いと言うか、その暴き、暴かれの攻防のような様相を呈しているからこそ、めちゃくちゃ妖艶で重たくて読みごたえがあるのです。そしてだからこその萌えが、ぎらぎらと輝いている。

その濃密さ、濃厚さ、息つく暇も与えないほどなんですよねぇ。

そしてやっぱり奈良さんの挿絵がエロい。

 

このシリーズではないかもしれない。更に言えば、もしかしたら別作家さんの作品なのかもしれないのですが。

受けが攻めにおんぶされて嬉しさのあまり、おんぶによる移動の刺激で達しちゃったシーン。それからラストのラスト。雨降る屋上でナニしてるシーン。

それが描かれていたのがこのシリーズの、いずれかの作品だったように記憶していて。

それが今なお、はっきりと覚えているほどに大好きだったシーンだと言うことここに告白しておきます。

 

こりゃ、それを確認するためにも、やっぱり読み返すしかないな。

 

そんなこんなで個人的にハマったBL作家さんの紹介、2回にわたりお届けしてまいりましたが。

ある時を境にBL小説、全然、読まなくなっちゃったなぁ。

でもタイトルにも書きましたが、やはりBL小説にはBL小説だからこその魅力、強みがあるのは言うまでもなく。

またその魅力、強みに触れたいなぁ、打ちのめされたいなぁ。

そんなことを感じた次第です。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました。