tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

2024年冬アニメの感想~その3

てなことで2024年冬アニメ感想、ラストでございます。

残る3作品の感想と個人的総括なんかを書ければと思っています。

 

ではでは、早速。本日はこちらの作品の感想からです。

・『百妖譜』

・・・グーグルで作品名の検索をしたら、サジェストの先頭に『つまらない』と出てきて、しょんぼりしてしまった私です。しょぼぼん。

どの作品でも、こんなサジェスト一番に出てきたらしょぼぼんとなります。が、この作品に関しては、個人的には冬アニメ、ダークホースだったので、なおのこと、しょぼぼん度合いも深いと言いますか。はい。いや、まぁ、人それぞれだからいいんですけど。

 

いや、中華アニメと言うことで正直『難しそう』『人間関係、把握するの苦労しそう』『人名、覚えられる自信がない』、そんなイメージを抱きつつ、軽い気持ちで1話視聴したのですが。

結果としては全12話、めちゃくちゃ楽しめました。この作品だからこそ、オムニバス形式、1話、1話の登場人物もお話も異なる短編集みたいな作りだったからこそと言う部分もあるのかもしれませんが、全然、難しくなかった。中華アニメへのイメージが、かなり払しょくされた感がします。

 

良い意味でわかりやすいお話ばかりだったのも良かったなぁ。何と言えばいいのか。突飛さはない。派手さもない。強い個性もない。でもだからこそ、万人の胸に染み入るような昔話。それを思わせる温かさ、妖怪、人間、その感情の機微を感じさせる物語だったと言うか。

中華アニメでも(原作は小説)、こう言うことが描かれている。そこに『あぁ、やっぱり国の違いはあっても、人間の胸に染みる、そうして支持される物語。そこで描かれるものには、そう大差はないんだなぁ』と思ったくらいです。

 

妖怪と妖怪、あるいは妖怪と人間。その絆を描いた物語は、どれもが胸を切なく締め付けるものばかりで。それでもその関係、生から浮かび上がってくる、双方の思い。それが最後の最後には、わずかでも救われるような結末を迎える物語で構成されていたのも、すごく良かった。創作物としてのやさしさ、温かいまなざしが存在していて。

個人的には『灰狐』『漱金』『慶忌』この3つの物語には、もう涙がぼろっぼろでした。あと『騰根』もめちゃくちゃ良かった・・・老婦と夫。真実を突き付けられてなお変わらない、2人のやり取りのチャーミングさが、めちゃくちゃ染みた・・・。

あとオムニバス形式。主要キャラを除いて、登場人物が入れ替わるからこそ、隔週替わりでたくさんの声優さんたちの演技が楽しめたのも最高でした。なんて贅沢。

『このお声は、あの声優さんだ!』と推理するのも楽しかったし、『え!この役、あの方だったの!?』と心底、驚かされたのもオムニバス形式だからこその魅力ですよね。
色とりどりのお声、演技で紡がれていく物語。それを見守る主要3キャラクターを演じられていた東山奈央さん、村瀬歩さん、河西健吾さんの演技、コンビネーションもめちゃくちゃ面白かったです。

 

字幕版は2期も制作されているみたいですが・・・吹き替え版でも2期が制作されるのを心待ちにしています!いやぁ、本当にダークホース、素敵な作品でした!

・『僕の心のヤバイやつ』

・・・泣いた・・・最終回、泣いた。尊さのあまり、汚れ切ったこの私ですら、完全に浄化された・・・消滅しかかった・・・泣いた・・・ってかもう、堀江瞬さんと羊宮妃那さんの演技も凄すぎた。常々、思ってるけど、改めて本当に声優さんってすげぇな、凄いことをやられてるんだな、ともうひしひし感じさせられまくりでした。

最終回。市川が山田ちゃんに、その偽りのない思いを言葉にして伝え。そして山田ちゃんが市川のその思いに応えて。『やっと』と言う言葉がぴったりなんだけど、でも、この2人に関しては『やっと』じゃないんだよな。

ここに至るまでの時間。そしてその中で起きたこと。2人の関係。それら全部、全部、必要なものだった。だから『やっと』じゃなくて、まさしく『あの時がその時』だったんだよなぁ~。

 

君に出会えたことで、自分は、自分を少しだけ肯定することができた。君に出会えたことで、自分の、実に色彩を失った世界が色を帯びた。そしてそのことで、世界の、周囲の、何もかもが変わって見えるようになった。自分でも戸惑うくらいに変わって見えるようになった。それが自分でも恥ずかしくて、でも、確かに嬉しくて、楽しくて。

『好き』と言う言葉に込められていた、互いが互いに向けるそんな思い。『ほんの一部でありたい』と言う市川の思いと『私の全部』と言う山田ちゃんの思い。そのまっすぐさ、純粋さ、温かさ、切なさ。やさしいきらめき。

はぁ~・・・もう言葉にならなかったよ。浄化されたよ。

恋って、誰かを思うって、好きになるって、なんて素晴らしいんだろう(涙)

あのキスシーンな。もうな。ほんとな。可愛すぎるし、尊すぎるし、もうどうしたらいい。この気持ち、どこに向かって叫べばいい?泣くわ、あんなキスシーン。

 

てなことで、いやぁ、相変わらず面白かったなぁ。胸をきゅんきゅんさせられつつも、くすり、と笑える部分もあり。そのバランスが最高だった。そして1期より少しだけ変わった、縮まった市川と山田ちゃんの思いであったり関係であったり。

それらが醸し出す『少しだけ変わったからこそ』の、1期以上のもどかしさであったり、いじらしさであったり。切なさであったり。もうそう言う瑞々しさ、そして生々しさがどばどば押し寄せてきて、毎週、笑って胸キュンキュンさせられて、時にはうっすらと涙ぐんで、と本当に忙しく、でも楽しく、幸せな作品でした。

 

市川と山田ちゃんは勿論なんだけど。個人的には1期以上に、この2人を取り囲むクラスメイトの子たち。この子たちの存在感が、またいい味を出しているなぁ、と感じられたのも実に素敵でした。山田ちゃんの友達の子、皆、めっちゃ良い子だし。オーデイションに向かう山田ちゃんをちぃちゃんが見送りに来たシーンとか、めっちゃ泣いた。

市川と足立と熱いバトルも、両者のまっすぐな思い、意地が感じられたこそ泣いたし・・・神崎と原さんのラストよ・・・最終回にしてこの2人の、あの表情よ(笑)

皆が本当に『等身大』と言う言葉がぴったりなキャラクター造形だったのも、本当に素敵でした。

 

『学校』と呼ばれる小さな世界で、息を潜めて生きていた市川。そして山田ちゃん。きっと彼らと同世代の人たちの中には、彼らのその気持ちが手に取るようにわかると言う人も多いんだろうなぁ。

辛ければ、しんどければ、行きたくなければ無理をする必要はないと思います。

ただ、それでも『学校』と言う小さな世界で、日々、奮闘しているすべての人たちに、市川と山田ちゃんのような出会いがありますように、と。

そんなことを願うように思いました。

振り返った時。そこにひとつでも輝きが、救いが、希望があれば、それだけで思い出の意味合いは全然、変わってくるもんなぁ。

みんなには、笑っていて欲しいよ。

 

あまりにも最終回が尊すぎて、実に私らしくない言葉を口にしていますが(ほんとに)、いやぁ、そんなことを思わせるくらいに、本当に、本当に素敵な作品でした!

『これまで』を経て『ここから』の一歩を踏み出した2人の姿もアニメで見たいところですが・・・どうやら、原作のストック、ほぼほぼアニメ化されたようで。

いいよ!いつまでも待つさ!だから続きもアニメ化して下さい!お願いします!

 

・『勇気爆発バーンブレイバーン』

・・・いきなり他作品名を出してしまい誠に恐縮なのですが。『錆喰いビスコ』の主演に決まった時、鈴木崚汰さんが『声優ならビスコのように声を張る役をやってみたいと思っていた』云々と言うコメントを出されていたのを、最終回を視聴しながら、私は思い出していたのでした。

モブとしてはいくつかのロボットアニメに出演されていらっしゃいましたが。初のロボットアニメで、しかもW主人公の1人。役名クレジットも『イサミ・アオ』と『バーンブレイブビッグバーン』と人名とロボット名の2つ。

そんな作品で、最終回。ありったけの思いをぶつけんばかりの、まさしく渾身の叫びを披露されていたす!の演技、ただただ『熱かった!』の一言だったし、ご本人も本当に役者として楽しかった、幸せだったことだろうなぁ、と勝手に思ったオタクでした。

 

冬アニメ、いや、これまで視聴してきたアニメ作品の中にも、間違いなく最も印象に残っている、刻み付けられた『勇気爆発バーンブレイバーン』です。

オリジナルアニメだからこその制作サイドの熱量。『考えるな!感じろ!』を突っ走る作風。『ついていけない奴は置いていくぜ!』『俺のことを嫌いな奴は、ベイビー、無視してくれて構わないぜ!』と言う不親切さと自信。そしてだからこそ、視聴者さんがSNSなどを通じて大いに盛り上がる、その渦の力。

いやぁ~、久しぶりに何と言うか、そんな力であったり熱量であったり。はたまた盛り上がりであったり。そう言うのを巻き起こしたアニメ作品だったなぁ、と言う感慨がこみあげてきて胸がいっぱいです・・・そんな作品ではないはずなのに!(笑)

 

監督を務められた大張正己さんは、今年、デビューされて40周年を迎えられます。その記念作として、監督がまさしく監督生命を賭けて制作、世に放たれたのがこの作品であることは、作品のファンの方なら既知のことかと思います。

ご自身がやりたいこと。やりたかったこと。それらを全部、詰め込んだ本作品が、自身のキャリアを代表するような作品になれば。

そんな思いもラジオでは吐露されていたように思うのですが・・・いや、監督。間違いなく、間違いなくアニメ史にも、ロボットアニメ史にも、監督のキャリアにも、燦然と輝きを放つ作品ですよ!

 

はい。てなことで、いやぁ~・・・もうほんと。いつぞやにも書きましたが、最終回の情緒、感情の、まぁ忙しかったこと(笑)。『泣きそうなのに、笑えてくるし。え、ってか、笑っていいの。え、でも切ないし、熱いし、笑えるし。どうしろって言うの!』と言う感情の心地よい迷走っぷり。そしててんこ盛りに次ぐてんこ盛り。

『俺も食べたいし、皆も食べたいって言うから、好きなもん、全部、丼の上にのせちゃった!てへっ!』と言うサービス精神が暴走した結果の、もう胃もたれどころか胃そのものを掴んでどっかに持っていっちゃいそうな展開も、ただただ最高でした。

何よりね。ほんとロボットアニメとしてのお約束。それがストレートに描かれていたのが最高なんですよ。それでいてそこに至るまでにイサミの精神破壊。リアルミリタリーものとしての生々しい悲劇。それが描かれていたのもまた、この作品だからこそだと思うのです。

何より・・・熱かった!

感情迷子になりながらも『うおぉぉおぉぉぉぉぉぉ!』と拳を突き上げたくなるような熱量にあてられて、絶対に体温3度は上がった。

自律神経、もはやボロボロだぞ(笑)

 

あんまり難しいことを書くのは、この作品に似合わないような気がするのでアレですが。それでもこの作品を視聴しながら、秘かに考えていた、この作品で描かれる『勇気』とは何なのか。そこも少しだけ、書いておこうかな。

たとえばイサミの『恐怖にへし折られながらも、開き直りながらも、ブチ切れながらも、逃げながらも、それでも『ここ』と言う場面では決して折れなかった、逃げなかった、1歩、足を前に踏み出す、その勇気』。あるいはスミスの『純粋に夢を見続け、追い続ける勇気。そして命が尽きてなお、決して誘惑には飲み込まれずに、正しい人であろうとする勇気』とか。

 

ただ個人的にいちばん『勇気』を感じたのは、ルルちゃん。10話でしたっけ?そこで明かされた、彼女が未来を変えるために、途方もない時間をかけてタイムマシンを制作して、精神だけを過去に飛ばして云々、と言うお話を見た時です。

ここで私が感じたのは『時間をかける勇気。時間をかけなければ、費やさなければ、信じてその間も歩みを止め続けなければ、決してたどり着くことができない結果がある。それを信じることの勇気。それを信じている自分を信じる勇気』でした。

私もそうですが、結果って、ついついすぐに欲しがっちゃうじゃないですか。

でも、そうじゃないんだよなぁ。それでは決してたどり着けない場所が、光景がある。

 

40年、アニメ畑で仕事を続けてこられた大張監督作品で、こう言うことが描かれる、その重みであり説得力よ。

 

あと勿論、出番はそれほど多くはなかったけれど、イサミを支え続けていたキャラクターたち。最終回で、まさしく元気玉よろしく、バーンブレイビッグバーンに力を与えたたくさんのキャラクターたちの『勇気』も忘れてはならない存在です。

ってか、ロボットアニメでこう言うサブキャラ。メインキャラの同僚、上司、あるいはメカ回り担当のキャラがちゃんと描かれているのって、やっぱりいいですよねぇ~。

 

イサミ、かわいそう。でもイサミ、おまえは誰よりもみんなから愛されてるんだぞ。

でも、だからこそ、最後、イサミは皆の『勇気』を預かって『勇気』そのものになれたんだよなぁ。

 

今週、いよいよ本作品のない金曜日を迎えるわけなのですが。

寂しいなぁ~。

でも、なんだろ。個人的には2期、勿論、『続編決定!』とかになったら、それはもうめちゃくちゃ喜びますけど。

でも同時。本当に全12話。熱量に任せて突っ走りながらも、ちゃんと辻褄は合っていて、お話としてもこれ以上ないと言うほど綺麗にまとまって完結していたからこそ『『その先』は想像くらいでちょうどいい』そんな気もしているんですよねぇ。

 

だから監督。制作されるんなら生放送特番で話されていた温泉回。

そちらが見たいです。

見たいです。

イサミとスミスとブレイバーンの温泉回。

見たいです(真顔)

 

そんなこんなで案の定、長くなってしまいましたが。

全12話、本当に楽しく、熱かったです!ありがとうございました!

 

てなことで以上、冬アニメ視聴作品、すべての感想をお送りいたしましたが。

 

ですね。やはり配信オンリーだった『ぶっちぎり?!』は完走叶いませんでした。

同じくMAPPA制作、春アニメ『忘却バッテリー』も配信限定。『怪獣8号』も配信視聴になりそうなので、視聴したいけど既に心は折れかかっています。おっふ。

それから『メタリックルージュ』も途中で視聴を止めちゃいました。6話くらいまでは視聴していたのですが・・・『一体、いつになったら面白くなるんだろう。盛り上がりを見せるのだろう』と言う感情が拭えなかった・・・すいません・・・。

 

魔法少女にあこがれて』と『勇気爆発バーンブレイバーン』が真逆のベクトルに突っ走っていって、遥か彼方で燦然とした輝きを放ちながら。

それ以外の作品も、各々の作品の魅力を、それぞれの色で、強さで、輝きとして放っていて、それらにも魅せられた。

そんな2024年冬アニメだったなぁ。はい。

 

てなことで来週からは続々、放送も始まっている春アニメ。

その1話視聴感想の記事を挙げられたら、と思っています。

春アニメ、冬アニメと同じ程度の本数に抑えたいと思っていますが、とりあえず1話は見れる作品は全部、見たい(強欲)

よろしければ引き続き、お付き合いください。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!