アニメ情報サイト『アニメ!アニメ!』さんでは、誕生日を迎えられる声優さんが演じられてきたキャラクターの人気投票を実施。その結果を誕生日当日、または後日に公開するという企画を行われています。
その結果をもとにやんややんやと語るだけの記事です。
本日の主役はこの方、はい、どんっ!
2月10日にお誕生日を迎えられた細谷佳正さんです!盛大に拍手!
再三、このブログでも書いていますが。
私が今のようなアニメ、声優さんオタクになったのは3人の声優さんのお陰です。杉田智和さん、諏訪部順一さん、そして細谷さんですね。
『若手声優さんのキャリアを追いかける楽しみ』を教えて下さった逢坂良太さんを含めると4人になるのですが、とにもかくにも細谷さんはその内のおひとり。
細谷さんの演技に出会わなければ、ここまで声優さんを尊敬することも、好きになることもなかっただろう。そう断言できるほど、個人的には大きな存在感をずっと放ち続けている声優さんなのです。
なのでこの4名の方については、このアンケート企画が実施されていない場合は別として、毎年、この企画を取り上げ記事を書いています。
てなことで今年も発表されました。
『細谷さんが演じてこられたキャラクターの中で、あなたが一番好きなキャラクターは?』と言うアンケート、その結果です。
はい、どんっ!
と言うことで通常ならベスト3に輝いたキャラクターを中心に、あれやこれやと語っていくのですが。
が。
上位3キャラと言うか、『文豪ストレイドッグス』の国木田独歩と『テニスの王子様』の白石蔵ノ介が毎年、強すぎる。
どちらの作品もご長寿作品。そしてCV細谷さんの中でも代表的なキャラと言っても過言ではない。私はどちらの作品も途中で視聴を断念してしまっているのですが、細谷さんの演技が素晴らしいのは言うまでもない。
細谷さん、ここ数年はあんまり新規でメインのアニメキャラ、演じていらっしゃらないし。なのでなおのこと、この2人の人気が集中するのもわかる。
わかるが、毎年、この記事を書いている以上、同じキャラについて語るのもなんか寂しいし味気ない。
『さて。どうしたものか』
考えた。
考えた末に『5つの項目を挙げていって、そこに当てはまると個人的に思うCV細谷さんキャラについて、思う存分、語っていこう』
そうすることにしました、いえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!特別バージョンですよ。
そんな具合でいろいろと考えた末に以下の5項目で語っていくことにしました。
・主人公
・方言
・キャラソン
・自分で自分を追い込んじゃう
・いちばん印象的
ではでは早速まいりましょう。まずは『主人公』です。
細谷さんは声優アワードで2回、助演賞を受賞されています。私としてもやっぱり主人公役よりはサブ役を演じていらっしゃる印象が強いのですが。
そうは言っても当たり前ですが主人公も演じていらっしゃいます。
初主演は『刀語』の鑢七花です。この七花と言う青年はですね、島育ち。すなわち外界からは切り離された世界で育ってきた青年なのです。しかも人間としてではなく、一本の刀として育てられてきたから対峙する相手に一切のこだわりがない。純粋であるがゆえに、どうしようもなく一般的な人間性が欠如している。そんな青年なのです。
さぁ、そんな青年を生々しい、生っぽい、と言うか、もはや『生っ!』としか言いようがないお芝居をされる細谷さんが演じられたわけです。
あと細谷さんのお声って、力強さとか雄々しさ、猛々しさ、荒々しさがある一方で、素朴さとか純朴さ。そう言うのも含んでいるお声だと思うのですよ。
『生っ!』としか言いようのないお芝居をされて、力強さ、荒々しさもありつつ、素朴であり温かさも感じさせるようなお声の細谷さんが、七花を演じられたわけです。
今、思い返しても『CV細谷さんじゃなきゃ、アニメにおける七花は成立していなかった』と強く思います。
語弊ある言い方になってしまうかもしれませんが、アニメで、主人公で、あの演技と言うのは、なんか色んな意味で凄いと、今も思います。
映画。『アニメ』と言う名の実写映画を見ているような感じなのです。うん。
そしてもうひとつ。七花はとがめと言う女性と共に旅をすることになるのですが、そのとがめに対して芽生えていく感情。それによって七花の人間性にも、様々な変化がもたらされていくのです。感情と言うものを獲得していくと言うか。
回を重ねるごとにその変化が、声の些細なトーン、喋り方の些細な変化にも感じられていて、それが最終回では爆発しているように感じられたのも熱かった。物語を通してほんとに、七花が人間になっていく、その様が細谷さんの演技によって表現されていたよなぁ、と。いやぁ、また『刀語』見たくなってきたなぁ~。
七花は非常にクセのある役だと思うのですが『彼方のアストラ』の主人公、カナタのような『王道少年漫画の主役!』を演じられても素敵なんですよ。リーダーシップがあって少し猪突猛進、抜けているところもあるカナタを、とてもナチュラルに、そして生き生きと演じていらっしゃった印象があります。
あと最近だと『大雪海のカイナ』の主人公、カイナも演じていらっしゃいました。個人的にこのカイナの声のトーン、少年っぽさ、柔らかさが感じられるCV細谷さんキャラは本当に久しぶりで『!』となりました。
どうしてもイメージ的に『声を荒げている』『自分で重い荷物を勝手に背負い込んで苦しんでいる』『自分が我慢すれば、苦しめばいいんだ、と思い込んでいる節がある』と言うような役(散々じゃないか!)を演じられている印象が多いのですが。おっふ。
『風都探偵』の左翔太郎のような、甘っちょろさ、未熟さが実に等身大の魅力になっている青年であったり。あるいは『ストライク・ザ・ブラッド』の主人公、暁古城のようにかっこいいんだけどどこか抜けていて、ついでに言えば女心に鈍感な主人公を演じられても、本当に良いんですよ。
良いんですよ!(語彙力)
そのほか『テラフォーマーズ』や『灰と幻想のグリムガル』などでも主役を演じていらっしゃいます。そちらについても語りたい一心なのですが、早くも気づきました。
このペースで語っていたら、文字数、とんでもないことになるぞ。
ふたつめは『方言』です。ウィキペディアにも言及されているのですが細谷さん、方言を話す役もたくさん演じられています。
細谷さんのお声の、あの朴訥とした感じ。温かな感じ。そう言うのが方言と言う、その土地土地に根差している言葉。生活に密着していて、そこに生活している人たちの温度が宿っている言葉。そことの相性が良いからなのかなぁ、と私は勝手に思っています。
てなことで方言を話すCV細谷さんキャラで言えば、私としてはまずは『坂道のアポロン』の川渕千太郎を挙げたい。
本作品は小玉ユキさんの同名漫画がアニメ化された作品です。制作はMAPPAで、終盤が多少、ショートカットにはなっているものの、非常に原作に忠実に制作されている、とても素晴らしい作品なのです。
主人公が横須賀から転校してきたのが、物語の舞台である長崎の佐世保。ですので細谷さんが演じられている千太郎は佐世保弁を喋ります。
主人公は木村良平さんが演じていらっしゃったのですが、この木村さんの、いかにもと都会育ちのお坊ちゃまで、ひ弱に感じが強く出ているお声、演技と、細谷さんの千太郎としての豪快さと繊細さ。そして温かさの滲み出た佐世保弁。そのお声、演技の対比もまた、本当に素晴らしいのです。
見て(見て)
それから大阪弁を話す役として挙げられている『イクシオンサーガ DT』も挙げたい。本作品で細谷さんが演じていらっしゃったのは、うさんくさい大阪弁を話すマスコット的キャラクターです。
『イクシオンサーガ DT』については『監督とシリーズ構成が『銀魂』コンビ』『原作のゲームが、アニメになった結果『煮るなり焼くなりどころか、切り刻んだあげく原形を留めていない』ものになった』『DTが意味するところ』『『もう福山でいいや』と言う言葉も誕生した、CV福山潤さんの男の娘(一部、工事済み)が登場する』と言う紹介で、大体を察して下さい。
めちゃくちゃ面白かった。マスコット的キャラなのに全然、可愛くないおっさん声で関西弁を話す細谷さんの演技も最高だった。
細谷さんご出身の広島を舞台にした『この世界の片隅に』の北條周作も良かったなぁ。当たり前だけど方言がものすごく自然だったし、主人公で周作の奥さんであるすずさん。このすずさんを、女優であるのんさんが演じていらっしゃった。そののんさんのナチュラルなお芝居と、細谷さんのお芝居の相性も抜群だったように思います。
それから出番的にはさほど多くはない役だったのですが。『ましろのおと』の主人公の兄役。こちらは津軽弁を話す役なのですが、こちらも個人的には強く印象に残っています。津軽弁特有の、強さ?みたいなもの。それと細谷さんの声の力強さが、本当にぴったりだったなぁ、と。
次は『キャラソン』です。歌、うまいんですよ(突然)。ええ。細谷さん、歌、うまいんです。YouTubeでもご自身名義で『ドライフラワー』と『3月9日』カバーを公開されていますので、ぜひ、聞かれてみて下さい。
かつては増田俊樹さんとMaxBoysと言うユニットも組まれて、CDも発売されているんだぜ!2人とも超絶売れっ子になられた今、振り返ると、なんと豪華な組み合わせよ!
とにもかくにも細谷さん、歌もうまいんですよ(わかってってば)。あととにかく素のお声の素朴な温かさ、『ほっ』と息を吐きたくなるような雰囲気には、本当に癒されるのです。こー、いつの間にか体を縛り付けていた余計な力。それがふっ、と取り除かれていくような気すらすると言うか。
てなことで以前は役としてキャラソンもたくさん歌唱されていました。それこそ『テニスの王子様』の白石蔵ノ介では(『テニスの王子様』に関しては、キャラソンに関しては白石だけではないのですが)キャラソン引っ提げてのツアーも開催されたほどです。
ただ2017年、喉の治療で休養されてから以降はキャラソンは歌唱されていません。多分、事前収録だったと思しき『スタミュ』3期関連のキャラソンがラストかな?
そんな細谷さんが過去に歌唱されてきたキャラソン、及び歌唱しているキャラや登場する作品の中から、いくつか語っていきたいと思います。
まずは2019年に発表された、唯一『スタミュ』関連ではないキャラソンです。それがこちら、『さらざんまい』の挿入歌『カワウソイヤァ』です。
『さらざんまい』は幾原邦彦監督によるオリジナルアニメ。これだけで内容を察せられる方は察せられるかと思います。ざっくり説明すると『少年3人がカッパになって戦う』お話です。ざっくりし過ぎ。
で、細谷さんはもともとはカッパだったイケメン警察官を演じていらっしゃいました。もう1人、やはりもともとカッパだったCV宮野真守さんのイケメン警察官とコンビみたいに立ち位置でして。この2人は作中、ある目的を持って暗躍をしているのですが、登場の際に流れるのが、この『カワウソイヤァ』なのです。
細谷さんの新規のキャラソンはもう聞けない。そう諦めていたオタクが、突然、これを浴びせられた時の衝撃を察して下さい。
あと『何気にBLっぽいなぁ』と思われたそこのあなた。間違ってません。なにせ幾原監督の作品ですからね。愛です。愛。
ラブ(どーん)
で、細谷さんはいわゆるアイドルものにもたくさん出演されています。『あんさんぶるスターズ!』にも出演されていたのですが、休養に際してこちらは降板。細谷さんが演じていらっしゃった役は、前野智昭さんが引き継いでいらっしゃいます。
一方でキャラソン、キャラとして歌唱することが絶対的に必要なアイドルものでありながら『じゃあ、歌唱は別の方にお願いしましょう。で、歌唱以外は細谷さん続投で』と言う、最初にその話を目にした時には『!?そんな、そんなことが可能なのか!?』と驚いたコンテンツもあります。
それが『ツキウタ。』です。
こちらのコンテンツで細谷さんは卯月新と言う青年を演じていらっしゃいます。細谷さんにしては珍しい、声を張らない青年です。マイペースで基本、無口なので何を考えているのかがわかりにくい、いちご牛乳をこよなく愛している青年です。
ただ歌になると一転、感情をありのままに、そのままに乗せたような歌声がもうめちゃくちゃエモくて『好き』ってなるんですけど。
ってかほんと。歌声で涙腺刺激されるの、細谷さんかBUMP OF CHICKENのボーカルの藤原基央さんくらいだよ!
曲で言えば、私はこの歌がいちばん好き。新のまっすぐさ、飾らないまっすぐさが出ていて、ものすごい好き。
あと新はKENNさん演じられている皐月葵と言う青年と幼馴染で、葵にだけは割とちゃんとしたコミュニケーションをとるのです。
てなことで、そんな2人のコンビネーション、そしてアイドル、アーティストとしての表現力の豊かさを感じさせるこの曲も、もう最高の一言。
で、先ほども書きましたが休養を機に、細谷さんは歌唱以外の新の声のみを担当。歌唱に関しては『桜men』と言うバンド(和楽器演奏集団です!)でボーカルを務めていらっしゃるKoyomiさんが担当して下さっています。
当たり前ですが、細谷さんの新の歌声ではないんです。ないんですけど、初めて聞いた時には『うぅ・・・すごく寄せて下さっているし、Koyomiさんなりに、ものすっごい新のことを、新の歌唱を理解して歌唱して下さってる!』とただただ感謝しかなかったのです。
聞けばわかる。はい、聞いて。
高音の、突き抜けそうで突き抜けない感じとか。母音が『あ』『え』の歌詞の響き、伸びた時の響きとかが、ものすごく新。
Koyomiさん、ありがとうございます。
ラストは『BROTHERS CONFLICT』のアニメED『14 to 1』です。主人公ちゃんが父親の再婚で13人、男ばかりの家で彼らと同居することになりました、と言う作品です。そしてその13人から一斉に恋心を向けられると言う。
さすがに怖い。これは怖い。
で、その13人の兄弟、プラス訳アリのペット、年齢も性格もバラッバラな野郎ども(言い方)を演じていらっしゃったのが、今なお、第一線で活躍されている声優さんばかりでして。その声優さんたちがキャラとして歌唱されたのが、このEDなのです。
細谷さんは十一男、見た目、性格はヤンキーだが、とにかく純情で曲がったことが大嫌い。正義感がとても強く、同じ高校に通っていた主人公ちゃんに秘かに思いを寄せていたという純情少年、朝日奈侑介を演じていらっしゃいました。可愛い。
そしてEDでは侑介くん。ソロパートのトップバッターを任されているんです。わお!
ところがですね。この歌唱が、俗に言う『ずこーっ!』なんです。音程を外していて、とてもぎこちない歌唱なのですね。細谷さんにしては珍しいんですが。
これには理由がありまして。番組ラジオで細谷さんが話されていたのですが。
『侑介が歌がうまいわけがない』と細谷さんが解釈されまして(笑)。侑介の趣味はカラオケなのですが、趣味だからと言って歌がうまいとは限らない、と。『侑介が皆と一緒にカラオケに行って歌うなら、こう言う歌い方だろう!』と言う細谷さんの解釈、ぎこちない歌唱を原作サイドさんも認められて、それがそのまま採用されたのです。
この話をラジオで初めて聞いた時の衝撃たるやですよ。今もですけど、当時もやっぱり『キャラソンって何だよ。声優が歌うな』的な意見もあるわけですが、そう言う方に、この細谷さんのエピソードを剛速球でぶつけてやりたい。
あとこの歌、久しぶりに聞いたけど、なんか謎の多幸感に包まれました。よりどりみどりのイケボで、四方八方から愛を囁かれる破壊力よ。
『あぁ、私の周囲にいるのは、声も顔もいいボーイズたち・・・至福・・・』となりました。ごめんなさい。調子に乗りました。
Spotifyにてフルで聞けます。細谷さんの役者魂が炸裂している歌唱含めて、ほんと良い声しか聞こえてこないキャラソンです。
聞いて下さい(聞いて)
文字数がとんでもないことになってますね。
どうして2回に分けなかったんだろう。
今更、そんな後悔がこみあげてきました。
・・・そうだね。2回に分けよう(決めた)
私は細谷さんのお芝居の魅力について、もっと語りたい!
文字数なんてつまらない(つまらなくはない)ものに、この思いを邪魔されたくない!
てなことで決定。
明日もこの記事、続きまーす(笑)
残りの2項目『自分で自分を追い込んじゃう』と『いちばん印象に残っている』役柄について、明日もたっぷり語っていきます。
いつものように『よろしければお付き合いください』とは言いません。
心底、書いている私が楽しいから、完全自己満足です、いえーい!
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んでくださりありがとうございました!