本来ならば昨日で終わる予定だった記事です。
2月10日にお誕生日を迎えられた声優の細谷佳正さん。そのお誕生日を記念して、こちらの企画の結果をもとにやんややんやと語る、予定でした。
ところがこの結果に納得はしたものの『ほぼ去年と、と言うか、ここ数年と同じ結果だし。それでまた語ると言うのも味気ない』と思った私は『そうか!ならば私が語りたいように語ればいいんだ!』と方向転換。
かくして5つの項目を作り、そこに当てはまると個人的に思うCV細谷さんキャラについて語る。そうすることにいたしました。
が、結果として昨日の記事では7千文字近く行ったにもかかわらず、すべての項目について語り切れなかった。
ので今日はその続き、延長戦です。
ふはははは。
昨日は5項目の内『主人公』『方言』『キャラソン』の、私が思うCV細谷さんキャラについて語ってまいりました。
昔の作品やキャラソンに対しての懐かしさもこみあげてきた結果、あれでも全然、語り足りないくらいなんですけど(遠い目)
なので本日は残り2項目『自分で自分を追い込んじゃう』と『いちばん印象に残っているキャラ』です。
前置きがやっぱり長い。
てなことで本日は『自分で自分を追い込んじゃう』CV細谷さんキャラからスタートです。
えー、細谷さんのウィキペディアには『ナチュラルな芝居、表現力が持ち味である』と言う紹介と共に『感情の起伏が激しい、激情に駆られる芝居に定評がある』と言う文章も記載されております。
その通りです。
と言うかですね。『感情の起伏が激しい』のも『激情に駆られる』のも、そのキャラクターが、それまで我慢に我慢し続けた結果なのですよ。
自分で背負いきることできないような荷物を、それでも自分ひとりで背負い込もうとして、あまつさえ『それがかっこいいんだ』と信じきったような顔をして。弱音の一つも吐き出さないで、全部の荷物、背負い込もうとした結果。
ぽきん、とあるところで折れちゃう。
折れちゃった結果、それまで耐えに耐えてきた、溜めに溜め込んできた一切合切の感情がどばどばとあふれ出ちゃった結果の『感情の起伏の激しさ』であり『激情に駆られる』だと、私は思うのです。
どうしてそんなになるまで我慢したの!言ったでしょ!しんどい時は『しんどい』って言いなさいって!
なんだろ。ものすごくステレオタイプの『男はこうあるべし』『こうあることが男のかっこよさ』と信じている、あるいは信じざるを得なくなった。そう言う役を演じられることが本当に多いなぁ、と個人的には思います。
自分ひとりが耐えればいい。そうすることがかっこいい。弱音を口にするなんて許されない。かっこ悪い。あるいはその方法がわからない。
周囲の人は、そのCV細谷さんキャラのことをめちゃくちゃ思っていて、案じているのに、当の本人がそこに寄りかかれない。
そう言う不器用さ、弱さ、脆さ。人間性に柔軟性が全然なくて、頑なで。
そんな『自分で自分を追い込んじゃう』CV細谷さんキャラ、私もこの手のCV細谷さんキャラは大好きなのですが。その気配が感じられただけで『あら~。あなたも後半、ぽっきり折れて切れ散らかしちゃうの?』とにっこりしちゃうのですが(鬼か)
この手の役での細谷さんの演技は、本当に見ていて、聞いていて身がよじれんばかりの、心がぎゅぅぅぅ、としぼられるような感覚を味わわせてくれて、そこがたまらなくたまらないのです。
そのキャラとしてまず挙げたいのが『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』のオルガですね。個人的には『キングオブCV細谷さん自縄自縛キャラ』じゃないかなぁ、と勝手に思ってます。
『かっこつけること』それ自体が『かっこいい』と。そう信じて疑わない少年。それこそが『大人』になるための最低条件だと信じて疑わない少年。
弱音を吐かず、すべてを背負い込んで。自分を信じてくれている皆のために、俺はかっこよくなくちゃいけないんだ、と。
確か、そんなような言葉、口にしていませんでしたっけ?
そう言う、なんだろ。身の丈に合わないかっこよさに酔いしれたくて、でもそううまくはいかない、できないことに苦悶しつつ、その苦悶も自分で背負い込もうとしている。
その果てにぽっきりと折れて、溜め込んだ感情をぶちまけちゃう。
細谷さんの演技、この辺りの『泥まみれのかっこよさ』『無様なかっこよさ』みたいなのがめちゃくちゃ伝わってきて熱かった。かっこ悪いのに、でも『かっこ悪』って笑えないだけの必死さ、切実さが伝わってきて、ものすごく見てて切なかったです。
まぁ、尤もオルガに関しては周囲からの期待もあったわけだし。何より相棒は、少しでも弱音、隙、迷いを見せたら、あの冷え冷えとした声と虫けら見るような目で『俺はどうすればいい?オルガ』と詰問してくる三日月ですからね。
その時点で『・・・お気の毒様です』としか言えない面もあるのですが。はは。
ちなみにこのシーン。1期の22話でしたっけ?あるキャラの死に打ちのめされたオルガに対して、三日月が詰め寄るシーン。
ここは私、数年前にアニメイベントで三日月役の河西健吾さんと細谷さんとの朗読劇を実際に生で目に、耳にいたしまして。
凄かったです。主に1期の内容を振り返る、アニメ映像付きの朗読劇だったのですが、このシーンは特に凄かった。
三日月の静かな、だからこそ鋭利な刃物で一突きするかのような迫力と、オルガの、そんな三日月に対しての狼狽。その対比とか。
本当に凄かったんですよ!(語彙力)
あと『進撃の巨人』のライナーも挙げたい。と言いつつ、ライナーに関しては彼だけの問題ではない部分もめちゃくちゃ大きいので、一概に『自縄自縛』と言う言葉で片づけてしまうのは、やはり気の毒な気もするのですが。
ってか何期の何話だったかは忘れちゃったけど、突然、ライナーがエレンに自分の正体を明かすシーン。あそこでの細谷さんの演技もあれ、なんかもう意味が分からなかったです。誉め言葉としてなのですが、初めて見た時、怖気が全身に走ったくらいです。
序盤での、ただただ『頼りになるお兄さん的キャラ』からの、正体が明らかになって以降の、ありとあらゆる感情が露になっていく、その姿との落差。
この辺りも本当、細谷さんの演技、凄まじかったなぁ。好き。
ライナーに関しては作者さんのお気に入り、歪んだ寵愛(笑)を一心に受けていた。そんなキャラクターだったと言う噂も、ネット上で見ました。
そのお陰で実に過酷な人生を余儀なくされた彼ですが、それでも最後の最後にはしっかり、自分の果たすべき役目を果たして生き残った。
ある意味、美味しいところ、かっさらっていったキャラではないでしょうか。ふふ。
あと『Free!』の山崎宗介も良かったなぁ。好き。若さ故の青さ、頑なさ。仲間を思うが故の、自分で何もかも背負い込もうとする、あの姿。でも当然だけどそんなのはどだい無理なわけで。わずかな罅が入った瞬間から、一気にその脆さ、弱さが露呈されていった時のどうしようもなさ。
良かったよなぁ~。改めてだけどすごい好き。特に背負えないくせに背負おうとしていた一切合切を、やっと背中から、肩からおろすことにして。そうしてようやくちゃんと凛に向かい合った時の、あの声のやさしさよ・・・泣くわ。
それから『うしおととら』の秋葉流もめちゃくちゃ良かった!原作の中でもものすごく好きなキャラクターだったから、流を細谷さんが演じられると聞いた時には、もう『はぁ~・・・はぁ~・・・は・・・制作陣、わかってる。わかりすぎてる!』と1人、興奮しまくりでした。
そしてその興奮を裏切らない、期待していた以上の素晴らしい演技を細谷さんが見せて下さいまして。ええ。
この流は幼少の頃から何でも、簡単にできてしまう天才だったのです。それ故に、何をしても達成感を得ることができないでいた。そしてそのことで望まぬとも周囲との軋轢が生まれてしまうため、あえて本気を出さない、見せない、飄々としたキャラを演じてきていたのです。
でも主人公である潮ととら、2人の『全力』を目の当たりにしてきた結果、そんな自分に、人生に、虚しさを、疑問を抱くようになる。
その結果、敵側に寝返り、自分が全力を出せる相手と認めたとらに戦いを挑むと言う。
・・・だから極端なんだよ(苦笑)
いや、でもこの流も本当にかっこよかった。空虚さを隠し通していた、その飄々とした物言いも。潮のお兄さんのようにかっこよくふるまっていた時も。そしてすべてを明かしたうえで、とらとの戦いに挑んで散っていった、その初めての全力の姿も。
本当にめちゃくちゃかっこよかった。ほんと、原作からそのまま、飛び出してきた流がそこにはいて、ただただ感動しかなかったのです。
まだまだ語りたい。が、文字数。
ちなみにこの流れのキャラでは細谷さん、だいたい叫んでます。大音量で、凄まじい声量で叫ばれています。
そんな叫ぶことも多いCV細谷さんキャラですが、その中、印象深いのは『アルスラーン戦記』のダリューンだったりします。この人は自縄自縛型ではありません(笑)
本作品、小林裕介さんの出世作だと個人的には思っているのですが、細谷さん演じるダリューンは、小林さん演じる主人公、アルスラーンに忠誠を誓う武将です。
主君、アルスラーンのため。
『殿下アァァァァァァ!』と轟くような、もはや怒声と言ってもいいような雄たけびを響かせるダリューン、本当にかっこいいのだよ。
またそこに対しての、CV小林さんのアルスラーンの、柔らかで気品もあって、甘さが抜けきらない感じのお声も最高なんじゃよ。
『アルスラーン戦記』のアニメ2期もまだですか?待ってるんですけど。
そしてラストは『いちばん印象に残っている』CV細谷さんのキャラクターです。
こちらに関しては、もう即決。そしてこの先も絶対に揺らぐことがないと思います。
私が初めて『細谷佳正さん』と言うお名前を意識して触れたCV細谷さんキャラが、この旭だと思います。『細谷さん』と言うお名前を意識していないで、純粋に初めて触れたのは『妖狐×僕SS』の反ノ塚連勝だと思うのですが。
ってか、ねぇ!だから!『妖狐×僕SS』のアニメ2期、まだですか!?
はい。話を元に戻しますと、そう言うわけでして。
そしてこの旭で、私は細谷さんのお芝居に『ぼとん』と落ちたのです。
ええ。本当に『ぼとん』と音が聞こえたくらいに、落ちたんです。
今でも忘れもしない。1期の8話『"エース"と呼ばれる人』のラストに旭が口にする言葉。『知ってる。よく知ってる』です。
ここを初めて見た、聞いた時に、もう言葉にできない感情、感情通り越して衝撃。それにぶわあぁぁぁぁぁ、っと襲われまして。
『え?なに?なんてお芝居なの!?』と。
その当時は今ほど声優さんに詳しいわけでもなく、また今ほどたくさんのアニメを見ていたわけではなかったのですが。
それでもここで触れた細谷さんのお芝居は、それまでに見たことも、聞いたこともないような質感があるように感じられて。感情の体温と言うか、この言葉を口にした旭の、その感情の揺らぎ、すべてがそのまま込められているような。
今から思うとそれこそ『生っぽいお芝居』の、その『生っぽさ』だったと思うのですが、とにもかくにもほんと『どう言うお芝居!?』と語弊ありまくりのような感想を抱いたのが、旭であり、私が細谷さんのお芝居に落ちた最初です。
真剣に、心底、私は『え?なに?この細谷さんって声優さん、もしかして過去、旭と同じような経験をしたことがあるとか?』と思ったのです。
思ったのです。
そしてここからの旭がバレー部に復帰する、その一連の流れを描いたお話は、もう、本当に、本当に感情揺さぶられまくりでした。
ってかまぁ『ハイキュー!!』自体がもう、感情揺さぶる熱量の塊みたいな作品なんですけど。
旭役の細谷さんの演技も、そして旭と仲たがいをしてしまって、しかし彼の復帰を力強く後押ししてくれた西谷夕役の岡本信彦さんの演技も、もう涙腺、心にがつんがつんで。
『俺がつないだボールを、あんたが勝手に諦めんなよ』の岡本さんの演技も、もうがつんがつんで。
がつんがつん(語彙力)
その後。エースとして覚醒してから、試合の中で見せる旭の感情の昂ぶり。そこでの雄々しい叫びみたいなものも、細谷さんの声の太さ、迫力があるからこそだと思うし、だからこそ、普段の旭の気弱な部分。その時のトーンの口調、声のギャップも、ただただ見ててにこにこしちゃう。
多分、私がアニメや声優さんオタクになるのは運命だったんですよ。
運命!自分でさらりと言っちゃって『恥!』となりましたが、まぁ、遅かれ早かれ、その魅力の虜になるのは間違いないことだったんだろうなぁ、と。
ただなんでしょ。特に声優さんの凄さ、そのお芝居の魅力であったり、声の魅力。あるいはそのお声を使って、様々な役を演じ分けられるプロとしての凄み、面白さ。
そう言うものに魅せられるようになったのは、そこに対して自分なりに『語りたい!』『この素晴らしさを、もっと、もっとたくさんの人に知っていただきたい!』と思うようになったのは間違いなく『ハイキュー!!』で細谷さんの演技に触れたからです。
なのでもう、いわば今の私のスタート地点。
それを作り上げてくれたと言う意味で。そして勿論、作品も役も大好きと言う意味から見ても、私にとっていちばん印象的なCV細谷さんキャラは『ハイキュー!!』の東峰旭一択なのです。はい。
てなことで以上、5項目に対して個人的に思うCV細谷さんキャラについて語ってまいりましたが。
全然、足りないわ。まだまだ語れるわ、これ。どうしようか。
とりあえず、あの、昨日の記事で紹介したキャラソンだけでも聞いて下さい(土下座)
なお今回は語りませんでしたが、その他、候補として挙がっていた項目としては『眼鏡』『スポーツ』『声を張らない、荒げないふわふわ系』『幼少期のCVが榎木淳弥さん』『幼少期のCVが田村睦心さん』などがありました。
またいつか語ろう(決意)
あとそうです。個人的に『この人とがっつり絡んで欲しい!』と思う若手声優さんが多すぎるので、それについてもまた語ろう。
す!は細谷さんのお芝居、本当に好きだっておっしゃっていたし。
はい。とにもかくにも細谷さん、お誕生日おめでとうございます!
私の今があるのは、間違いなく細谷さんが声優になり、『ハイキュー!!』で東峰旭を演じて下さったからです。本当にありがとうございます!
私としては『もう少しアニメに出演しておくれ・・・その芝居を、アニメで聞かせて、見せておくれ』とも思うのですが、まぁ、こればっかりはオーディション云々と言う部分もあるでしょうから、仕方あるまい。
なのでこれからも、細谷さんが『楽しい!』と思われる方向に向かって、全力で邁進されていく姿、それが見られることをただただ楽しみに、そして願っています。
これからも元気でいてくれ!がはがは笑っていてくれ!
そして素敵なお芝居、見せて下さい!
なお2024年、冬アニメを除いて現状、発表されているアニメ出演作としては『ATRI』があるのか。
こちらノベルゲームが原作なのですが、調べてみたら『神ゲー』『泣けるゲーム』としての評価が多いようで。
うほほ。これは楽しみだ。
この先、本作品以外にもアニメ出演作品が発表されることを期待しつつ。
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んでくださりありがとうございました!