前回の記事の続きです。
『ホリミヤ』をきっかけにして、私の中でふつふつと膨れ上がった『山下誠一郎さんと細谷佳正さんは、お芝居とか声から受ける印象みたいなのが似ているのかもしれない』と言う思いを、好き勝手に書いたのが前回の記事です。
まとめると、以下の内容。
・お芝居が生っぽい。
・声が男くさい、泥臭い。いわゆる単純な『イケボ』ではない。
・頼られ役、不器用な役が多い。
この辺りが役者さんとして似ていないこともないよね、という内容でした。
そして圧倒的ただの事実として(笑)
・広島ご出身。
てなことで今回はその記事の延長戦みたいな内容です。
相変わらずタイトルにも書きましたが、好きなことを好き勝手に語っています。
えー、前回の記事でも再三、書いてまいりましたが。
当たり前ですが声優と言う役者から受ける演技の印象、また声の印象と言うのは、演じられる役によって大きく変わってきます。
なのでこれから書き殴る内容、その冒頭には『勿論、役にもよりますが』と言う言葉が付いているものとして読んで下さると嬉しいです。
いや、これはほんとに。お願いします(土下座)
てなことで、前回は山下さんと細谷さんの声優、役者として、私が勝手に思っている似ているところを書いてまいりました。
なので今回は『似ているけれど、でも、この部分ではどんな感じだろう』と言う感じで記事を書いていこうと思います。
2つの要素で、おふたりの声。今回は声中心です。声を個人的に分析していく、そんな感じの内容です。
ではでは早速。まずはひとつめの要素です。
『色気』です。色気。声の色気です。
これはですね、私としてはもう一瞬たりとも迷わなかったんですが。
圧倒的に山下さんのお声です。
いや勿論、細谷さんのお声も色気はあるし、それこそ演じられる役によっては途方もない色気を感じることもあります。
『風都探偵』の左翔太郎とか、ああ言う感じの役でのハードボイルド的な、それでいて爽やかな男性の色気もだし、だってほら、『ゴールデンカムイ』のスケベマタギこと谷垣源次郎なんて、もう色気の塊みたいなもんじゃないですか!
なんですけど、なんだろ。山下さんのお声って、これ、前にもちょっと書いたように記憶しているのですが。ものすっごい潔癖さみたいなもの、感じませんか?
潔癖さ。こー、なかなか適切な言葉が浮かばないのですが、人間としての潔癖さ。潔癖であろうとする、その切実なまでの白さみたいなもの。あぁ、そう。清冽さと言ってもいいかもしれない。
それを私は、めちゃくちゃ感じるんですよ、山下さんのお声からは!
で、その潔癖さ、白さは、なんだろ。もう時に禁欲的と言うか、抑圧的な雰囲気すら感じさせると気があって。そう言うのが『色気とはいちばんほど遠い所にあるからゆえの、どうしようもない色気を醸し出している』とすごい感じるんです。
『ちょっと何言ってるかわかんない』、そんな声が聞こえてきています。
ごめんね!あはは!私も自分で何言ってるのか、若干、掴み切れてないよ!
だから、すいません。いきなりBL作品の話になりますけど『サハラの黒鷲』のCDで、山多さんがイングルを演じていらっしゃる。そのことを他の方のブログで教えていただいた時も『あっ(絶命)』だったんですけど。
なんだろ。もうイングルと言う青年の、あの『色気とは程遠い無骨さに塗れているが故の、どうしようもない色気』そして『人としての潔癖さからくる色気みたいなもの』と私が思う山下さんのお声とがぴたり、と重なり合って。だから絶命したんですけど。
なんだろ。『歌舞伎町シャーロック』のモリアーティも。この人、人間的には潔癖どころか真っ黒なサイコパスなんですけれど。それでも、その彼を山下さんが演じていらっしゃったことで、やっぱりどこか『黒であることに潔癖であろうとした人間の色気』みたいなもの、そして『それでもやっぱり、人として正しい在り方に心動かされてしまう悲しさからくる色気』みたいなものをひしひしと感じたし。
あと『86』のライデンも、なんかすごく、あの作品の世界自体『色気』みたいなものとは無縁と言ってもいいくらいの、シビアな世界観なんですけど。それでもライデンには『色気がないからこその、色気』『1人の青年としての、まっすぐな色気』みたいなものを感じることがあったんです。
以上!どちらも素敵!どちらも好き!
次は『強さ』です。強さ。声の強さです。
こちらに関しては、もう圧倒的に細谷さんだなぁ。
『男くさい、泥臭いお声が似ているっぽいなぁ』と言うのは前回の記事で書きましたが、そのお声の輪郭。声の輪郭で言えば、山下さんはHBの鉛筆で何度かなぞった感じ。それくらいの輪郭だと思います。細くはない。だけど太すぎることもない。そしてまたどこか柔らかさもある。
一方の細谷さんの声の輪郭に関しては、もう10Bくらいの鉛筆で殴るようにして書いた。それも何度も何度も書いたような輪郭。場合によってはそれを書いた紙を破いてしまうくらいの、荒々しく強い、猛々しさすら感じさせる輪郭。
まぁ、でもこれは私が実際に細谷さんの朗読を目の当たりにした経験。それが結構、大きい部分はあります。
今から5年前ですか。某アニメイベントで、細谷さんは『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』で参加されていまして。で、事前にそれを知っていた私は『これは細谷さんの演技を生で見る、きっと一生で一度のチャンス!』と意気込んで、そのイベントに参加したんですわ。
で、実際にオルガとしての細谷さんの演技、朗読を目の当たりにしたんですけど。生で体験したんですけど。凄かったんですよ。ほんとに。いや、オルガとして細谷さんが第一声を発せられた瞬間、何に驚かされたかって。
『声、でかっ!』って、ほんとに、心の底から驚かされたんです。
『いや、プロの声優相手に驚くのそこかよ。失礼だろうよ』とツッコまれそうな気もするのですが、いや、でもわかってくれ。
本当に、本当に声が大きいの。でかいの。『バンッ!』って破裂したかのような力強さ、迫力、荒々しさ、そしてボリュームとしての大きさ。
それらがもう、ぶわっ、ってぶつかってきて、そしてまた広い広い会場、その空気をびりびりと震わせているのが、本当に私には感じられて。
『凄いよ!プロの声優さんの発声、凄いよ!腹の底から声を出すって、こう言うことを言うんだよ!』と感動しきり、興奮しきりだったんです。
勿論、言うまでもないことですが演技も素晴らしかった。『あぁ、ありがとう細谷さん』と私はその場で五体投地しそうになったのですが。
それでも、当たり前のことなんだろうけれど。『声優にとっては、演じる役として、どれくらいのボリュームで、そしてどれくらいの強さで、弱さで声を発するか』と言うところから、声優さんの役作りと言うのは始まっているんだろうなぁ、と目から鱗。そんな思いをしたと言う、私の思い出話でした!
いいよね!ほんと、声優さんのパフォーマンス、生で浴びたい!
なんだろ。前野智昭さんだったかな?が『声はあんなにヤンキーなのに、中身はめちゃくちゃ良い人だし面白い』と細谷さんのことを、ラジオか何かで言われていたことがあって、その時『ふふっ』って思ったんですけど。
細谷さんのラジオとか、配信番組とか、役を演じられている時以外のお声。それを思い出してみても、やっぱり輪郭は太め。そして圧が強いと言うイメージが、私の中にはあります。
あと、独特のざらっ、とした感じみたいなもの。それが滲むと、より一層、強さが増すなぁ、と。
ただ、だからこそ『大雪海のカイナ』のカイナみたいな柔らかボイス、少年ボイスでの演技を見ると『!?』って瞠目しちゃうし。
あとやっぱりだからこそ、そうだなぁ。『ハイキュー!!』の東峰旭。彼の、気弱な面が前に出ている時の、なんか縁側でほっこりしているおじいちゃんを思わせるようなボイスのなごみっぷりも、私はめちゃくちゃ好き。
そしてやっぱりやっぱり、この声の輪郭の太さ、厚さ、力強さがあるからこそ、谷垣源次郎とか。あと『進撃の巨人』のライナーとか。ああ言う感じの、輪郭のごつい、いかつい、むさ苦しい男性を演じられても違和感0なのだと思います。
以上!どちらも素敵!どちらも好き!
はい。そんな具合で好き勝手にいろいろと話してまいりましたが。
せっかくここまで語ったので『私のベストオブ山下さんの演技』と『私のベストオブ細谷さんの演技』もご紹介しておきます。
まずは山下さんです。いくつかの作品、役で迷ったのですが、やはり初めてこのシーンでの演技を見た時に、本当に心が震える思いがした。
何と言うか、生々しいお芝居なんだけど、作品から浮いていないと言う意味での、アニメっぽいお芝居の存在感もあり。
ライデン、ほんとかっこいいんですよ。でもそのかっこよさが、ちゃんと地に足着いているかっこよさなんですよね。山下さんのお声、演技によってそうなっている。
台詞のかっこよさも、その真摯さも。そしてその言葉の切実さも。その言葉を口にしたライデンと言う青年の人間性、あるいはその思いみたいなもの。それらがほんと、役としてそこに自然にあった、そのことを心底、感じさせられた。それ故、強く、強く印象に残っているので。
『86』の7話での、ライデンの演技。『明日死ぬからって』から始まる、作品の名言として挙げられることも多い台詞。そこが披露されたシーンでの演技ですね。はい。
あと最近だと『魔法使いの嫁』のリアンの演技も最高。なんだろ。やっぱ密やかな色気を感じるし、彼の葛藤の表現とかうまいなぁ、とにまにましちゃう。
それから細谷さんです。推し歴が長い。細谷さんとの出会いがなければ、もしかしたら私はここまで声優さんの演技にハマることはなかったかもしれない。そんな感じなので、それこそ山下さん以上に迷いに迷い、今も迷っているんですが(笑)
やっぱり、私が細谷さんの演技に落ちた『ハイキュー!!』、その1期。8話での翔陽の言葉を受けての『知ってる。よく知ってる』の演技。あとその続き、9話の『思うよ。何回ぶつかったとしても、もう一回、打ちたいと思うよ』の演技。そこからの、旭が復活を果たすまでの、再起のスパイクを成功させるまでの一連の演技だな。
初めて見た時も泣いたし『この人、なんて演技してるの!?』って驚かされたし、今、この記事を書くにあたって見直しても、また泣いた。良い意味で打ちのめされている。
多分、一生、この演技を初めて見た時の衝撃は忘れないんだと思う。
あと『進撃の巨人』のライナー。彼が、自分の正体をエレンに明かした時の演技も、なんか色んな意味で衝撃的でした。なんだろ。もはや凄すぎて、ライナーの心にぽっかりと存在している虚無を見て、薄ら寒さすら感じたと言うか。はい。
ってか、もう全部素敵!全部好き!以上!
てなことで最後になりますが・・・山下さんと細谷さん、共演ってあるのかなぁ?
ざーっくりとした記憶ですが、多分、ないような気がする。
それこそ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』みたいに、直接、言葉を交わすような関係性ではない、と言う感じでの共演ならあるのかもしれないけれど。
どうなんだろ。私が思い出せないだけか。
てなことでちょろっと調べてみましたが、調べてみたけど、やっぱりない感じっぽいですね。同じ作品に出演されていた、と言うのは何作かありますが、調べてみた限り、そんなにがっつり絡む関係性と言うわけではなさそうな役でしたし。
もしかしたら私が知らないだけであるのかもしれないけど。
うーん、そうなのか。
いやぁ、いつかがっつり絡む役で共演されて欲しいなぁ。
どんな作品でもいいんですけど・・・いや、嘘です。
『どんな作品でも良いって言ったじゃん!』とばかりに、目を覆いたくなるようなクオリティの作品だったら、すいません、正直、やっぱちょっと悲しいので。
できれば、そうだなぁ。やっぱりおふたかたの生っぽいお芝居。
それが全編にわたって繰り広げられるような、そう言うお芝居がぴたりとはまるようなお話、作風の作品が良いなぁ。
・・・兄弟役とか最高じゃん(悦)
師弟とかバディとか。そう言う関係性でも良いなぁ。
なんでもいいや。
頼むからがっつり、共演して下さい(土下座)
はい。そんな願いを胸に抱きつつ、本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!