tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

買ったBL紹介していくよ!~『40までにしたい10のこと』

BUMP OF CHICKEN、28周年おめでとうありがとう!

アイドルマスターSideM』の朗読劇イベント、今年も盛り上がったようで何より!

あんさんぶるスターズ!』の次回の声優さんによるライブ。Knightsが揃うってよ!Edenも揃うってよ!Ra*bits、小林大紀さんお披露目だってよ!MaMも出るってよ!

 

日々を『休みの日か、休みでない日か』でしか把握していないので見過ごしていましたが、土曜日曜はたくさんのイベントが開催されていたようですね。

参加された方、楽しかった思い出、ネットにバンバン挙げて下さい!

特にバンプのツアー初日のセトリ・・・お待ちしております!

 

てなことで本題です。

去年11月から年末にかけて購入したBLコミックの感想をお送りしていきます。遅。

最近、また新たにBLコミックを買ったので、先に読んだ分の感想を出していかないと、どんどんとたまっていく一方だぞ、私よ。

今回、購入した漫画は全部ツボでした。でも全作品の感想をお送りできるかどうかは、自分でもわかりません。

 

本日、お送りするは『40までにしたい10のこと』です。作者はマミタさん。いつぞやに感想をお送りした『なつめさんは開発(ひら)かれたい』の作者さんです。

『なつめさん』の方は完全なる表紙買い。眼鏡キャラに弱い私は、表紙に描かれている眼鏡の男性(本作の主人公、受けのなつめですね)に惹かれて購入したのですが。

絵は勿論のこと、お話的にも非常に大満足。

で、マミタさんの他の作品を検索して、結果としてやはり表紙に眼鏡キャラが描かれてあった『40までにしたい10のこと』もお気に入り登録していたのです。

www.dlsite.com

マミタさん、絶対に私と同じ眼鏡キャラフェチだと思う(確信)

 

てなことで先のリンクを見ていただけれはわかることですが。簡単な作品紹介を。

主人公の十条雀はあと3か月で40歳になる。急かされるように『40までにしたいこと』のリストを職場で制作していたところを、部下の田中慶司に目撃されてしまう。焦る雀を前に、慶司は『あなたなら余裕で抱ける』と十条を抱きしめてきてくる。かくして雀は慶司と共に『40までにしたいこと』を実現させていくのだが、と言うお話。

表紙、眼鏡をかけてないパフェを頬張っている方が主人公で受けの雀。眼鏡をかけた金髪が攻めの慶司です。

 

ではでは、感想です。

冒頭から榎木淳弥さんの話題で始まっているので(笑)『?』と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが。

『なつめさんは』の感想記事はこちらです。

tsuzuketainekosan.hatenablog.com

この感想の中にも書いているのですが、マミタさんの絵って本当に綺麗で。今作品もそれは健在で『眼福じゃ』と言う感じだったのですが。

ただ素敵なのは、私がマミタさんの絵に『良いなぁ』と感じるのは、綺麗だけれど綺麗過ぎないと言うところなのです。

何もかも排除された『綺麗』って、ともすれば無機質な、冷たい印象を感じること、ありませんか?私はあるのですが。

勿論、作品の世界観や物語、キャラクターによってはそれが適切、それが正解。その無機質さ、冷たさがあってこそと言う部分もあるのだと思います。

 

ですがこの作品にしても『なつめさんは』にしてもそうなんですが、私がこれまでに読んできたマミタさんの作品って、お話としてはものすごくベタだと思うのです。

もう『定番やなぁ!』『ストレートど真ん中じゃないか!』と言いたくなるくらいにベタ。物語、その展開に派手派手しさはほとんどない。創作物の物語としては、めちゃくちゃ地に足がついている。ものすごく生活感がある物語と言う気が、私はするのです。

 

そんな地に足着いた物語だからこそ。この綺麗だけど綺麗過ぎない。人間の表情筋の理に適った表情、すなわちちゃんと人間としての体温を感じさせるような綺麗さであるマミタさんの絵。

その凄さであったり、あるいは味わい深さみたいなのが一層、伝わってくる。

『卵が先か 鶏が先か』じゃないですけれど。マミタさんの紡がれる物語には、マミタさんのこの絵が必要不可欠で。マミタさんの描かれる絵には、マミタさんが紡がれる物語が必要不可欠で。

両者の相性の良さと言うか。絵と物語、その2つが両輪となって作品を構成し、動かしている。ひとつひとつの部品がしっかりと噛み合っている、その総合力の高さみたいなもの。

それを本作品でも改めて、ひしひしと感じさせられたのです。

それが読み終えて、と言うより、もう作品を読み終えてからすぐに抱いた感想です。

 

それから相変わらず本作品も、キャラクターの造詣が素敵。

40手前でいろいろ諦めモードに入りつつ。でもやっぱり諦めきれない思いもあって。それでも日々の生活、それにいっぱいいっぱいで。ファンシーな部屋着に身を包み、鳥のぬいぐるみに名前を付け、そのぬいぐるみに語りかける雀の姿は、ただただ可愛い。

本当に可愛いんだ。なんかもう、おっさんとか男性とかそう言うの抜きにして、人として可愛いと言うか。

 

10歳年下のイケメン部下、慶司が自分と同じゲイだと知り。少しずつ、慶司に対しての気持ちが揺らいでいく、それを受け入れたいけれど、傷つきたくないが故に『そんなわけはない』と否定に傾いてしまう。

でもやっぱり期待をしてしまうし、曲がりなりにも年相応の経験をしてきたからこそ、予期できてしまう部分もある。そこに対して、どうしようもなく胸が高鳴ってしまう部分もある。

 

40手前だからこその諦念。自分の気持ちを悲しいまでに客観的に見てしまう部分。

それとは正反対の、1人の人間として、どうしようもなく慶司に対して心を惹かれていく部分。それを気恥ずかしく思いながらも、嬉しく感じてしまう部分。

それらに振り回されて、その狭間で奮闘する雀の姿、特にその気持ちを如実に語っているひとつひとつの表情が、本当に愛おしいのですよ。

 

一方、攻めの慶司です。こいつもまぁ、ずるい。イケメンで、ガタイも良くて仕事もできる。常に余裕に満ちている。どこからどう見ても『パーフェクト!』としか言いようのないキャラクターなんです。

でも慶司目線で語られる物語になると、実はそれは、慶司の一面でしかないことが明らかになる。

慶司も慶司で、多分、頭が良すぎるが故に、スマートに立ち回れてしまうが故に、色んなものを得られてこなかった。失うのではなくて、得られてはこなかった。

そしてやっぱり頭が良い、自分の対しての言い訳もうまい人だから『最初から得られていないなら、むしろ失う怖さも知らなくていいくらいだ』と言い聞かせてきたんだろうなぁ、と。

本当に、雀とはまた違った方向で不器用な人。

そんなことを思わせるシーンがあって、その中で慶司の、雀に対する気持ちが語られるんですけど。

 

それはもう、一言で言えば『初恋』なわけですよ。

初恋。

 

それを知ってから、そこまでの慶司の雀に対しての距離の詰め方とかを改めて読むと、もうこれまた慶司も慶司で『おまえ可愛いな!どんだけ一生懸命だったんだよ!』と、にやにやが止まらず(笑)

攻めキャラとしてのかっこよさはありつつも、人間としての魅力。人間くささ。そうしたものもしっかり備えているキャラクターとして描かれているのが、本当に読みごたえがあるし魅力的だし、故に『ずるいよ!』の一言。

 

そんな慶司の、雀に対しての一途な思いが明かされた。

だからこそ、その後の展開。

 

慶司にとっては何もかもが『初めて』の相手である雀。

その雀との関係を、第三者によって壊されそうになった瞬間に、慶司が口走った言葉。

そこにはやっぱり慶司の、悲しいくらいの頭の良さ。そこから来てしまうどうしようもないスマートさ、その裏にべったりとこびりついている不器用さ。

それを強烈に感じて、ただただ胸が痛かったです。

あとその言葉を聞いた雀の心中を察すると・・・もう言葉が出てこないよ・・・。

 

慶司の言葉が本心からのそれでないことくらい、慶司がそんなことを本気で言う人間ではないことくらい、雀は十分すぎるくらいにわかっているんですよ。

何より雀もまた『壊されたくない』と願っていて。

 

ただここでお見事なのが。

『初めて先を望める人を好きになれた』と言う、その気持ち。自分の気持ち。そして築き上げてきた雀との関係。初めて得られたそれを『壊されたくない』と願った慶司とは違って。

雀が『壊されたくない』と願ったのは、勿論、慶司との関係もあったのかもしれない。

でもそれ以上に、雀が思ったのは、危惧したのは『慶司が色んなものを犠牲にして作ってきたもの』に対しての『壊されたくない』と言う思いだったのですよ。

『慶司のことを思って』と、とらえることもできる。でも同時に『それを言い訳にして』と、とらえることもできる。

 

ここがね。もうね。

30手前の慶司と40手前の雀。部下と上司。その2人の年齢差、立場の違い。そうしたものを如実に表しているようで。

はたまた頭の良さで経験の少なさをカバーしてきた慶司の未熟さ。

そうすることに慣れていたのであろう雀の自分に言い訳を言い聞かせる巧みさ。

両者のその対比が際立っているようにも思えて。

『うわぁあぁぁぁ!』でした。

 

2人の思いのそのたどり着く先は間違いなく同じはずなのに。

それが微妙なところで微妙にすれ違ってちゃってる。食い違っちゃってる。

そこに10歳差、上司と部下と言う2人の設定がちゃんと活かされているのが、でもやっぱりそれは2人のキャラクター、人間性によるところなんだよな、と思わせるのがうまいなぁ、と。

設定とキャラクターの人間性がみっちりと噛み合っているんだよなぁ。

 

ただマミタさんの作品です。再三、書いていますがお話としてはストレート、定番ですから、当然、ラストはハッピーエンドです。甘々エンドです。

この辺りの『起承転結』のわかりやすさ、それがもたらす安定感みたいなのも、なんかものすごく好き。

 

『なつめさんは』の感想で、私は『実に良い意味でBL的なドラマチックさとファンタジックさが混じり合った、だけどやはりBL的なリアルな感情、それも入り混じってる』と言う感想を書いたのですが。

本作品に関してもやっぱり同様のことを感じました。

派手さはない。だけど書いていて少し恥ずかしい気はするのですが『日常の中にある小さなロマンチックさ』、それをそこかしこに感じさせる作品だなぁ、と。

 

リストに書いたことを慶司と一緒に実現させていく雀。

慶司の言動に戸惑いつつ、嬉しさも抱いてしまう。でも『そんなわけないよな』と傷つかないための予防線もはってしまって。それでもやっぱり期待しちゃうし、予感もしてしまう。見慣れていた光景も、いつもとは違って見えるようになっていて。

慶司と一緒にリストを叶えていくことで、慶司の思わぬ一面を目の当たりにする。自分と同じように、慶司も楽しいと言う気持ちを抱いてくれることに、とても大きな喜びを抱く。

雀の『いつもの日常』に対する愛しさの度合いみたいなもの。それが物語が進んでいくにつれて、どんどんと高まっていくのが見て取れるんですね。

 

そこには魔法にかけられたようなロマンチックさ、ドラマチックさ、ファンタジーさがありつつも、でもその魔法は、決して稀有なものではない。派手なものではない。

誰かと一緒に何かを楽しむ。楽しいを共有することで相手に対しての気持ちが高まっていく。嬉しくなる。誰かに恋をする。その誰かから思われる。恋をされると言う。そのどうしようもない幸せ。だからこその戸惑い。そう言う極めてリアルな感情であって。

あるいは双方の気持ちが少しずつ重なり合っていって、その時間の積み重ねによって生まれていくものであったりもして。

 

そうした『日常の中の小さなロマンチックさ』の積み重なりによって、派手な展開はなくとも、しっかりと読ませる。

ものすごくBL作品の、その『Love』の部分に対しての描き方、とらえ方もまた地に足着いた感があって、そこも個人的にはツボです。好きです。

ただし勿論『Boys』の部分に対してのアプローチもしっかりされています。本作だと、その部分が切なく、そしてシビアに読み手の胸を穿つように打ってくるのも、構成としてうまいなぁ、と思わされました。

 

とまぁ、つらつらと書いてまいりましたが。

簡潔にまとめるなら。

・不器用で可愛いアラフォー受けが好きだ!

・年下イケメン眼鏡攻めが好きだ!

・設定世界観物語凝りまくりのBLも好きだけど、たまには『ザ・定番!』と言うBLも欲しい!そう言うのが無性に欲しくなる時がある!

・ハッピーエンド至上主義!甘々至上主義!

以上のような方には、特におすすめの作品となっております。

 

普段、食べ慣れていないような豪華な食事とか続いた後、ふっ、と。

『あぁ、家のカレーが食べたい』とかなりませんか?

私はカレー、嫌いなんですけど。嫌いなんかい。キーマカレーは好き。

そう言う感じです。

マミタさんの作品は、お家のカレー(ではない)

 

ちなみに本作品、現状、ドラマCD化はされてません。

私の中でCVは、慶司は表紙で一目見た時から、そして作中で喋って、動いているのを見た時から、某声優さんの声しか聞こえてきませんでした。

でもこの方はBLには出演されてません!

『あぁ、じゃあ、その方に声が似ていると感じることが多い、この方だな』と。

いや『じゃあ』と言う言い方も失礼極まりないのですが(土下座)

そう言うの抜きにしても、イメージするお声、そして演技力への信頼感から、慶司のCVはす!です。鈴木崚汰さんです。ぴったり。もはやぴったり(日本語の使い方おかしい)

 

一方、受けの雀は。雀と同じくアラフォーで、良い感じのおじさんっぽさもありつつ、だけどほわほわした、可愛らしい感じのある、それでいてちゃんと男性らしい声の方が良いなぁ、と。あとオンオフモードの演じ分け、そう言うのもしっかり表現して下さる方がいいなぁ、と。

何せ聞いたことがあるBLCDの数が圧倒的に少ないのでアレなんですが、いろいろ考えた結果、阿部敦さんはいかがでしょう。

阿部さんのお声って、勿論キャラにもよりますが、かっこよさありつつ、だけどこー、愛嬌と言うか可愛らしさみたいなものを感じることも個人的には多くて。

特に慶司との関係が深まっていく、そこに期待をしてしまう。その雀の弾むような心の表現に際して、阿部さんのお声ぴったりなような気がしたのです。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!