tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

2022年秋アニメ感想~その2

花守ゆみりさん、独立されましたね。

とても好きな、そして役者さんとして信頼している役者さんなので、今後のご活躍も期待しています。

独立かぁ。凄いなぁ~。

 

はい。てなことで最終回ラッシュを迎えております、秋アニメの感想記事、その2でございます。

いいですね。なんかこー、年の瀬のせわしなさと相まって『いよいよ終わるぞ!』って感じがより強く感じられて、なんかわくわくしちゃうます。

ふふ。

 

そんなこんなで本日はこちらの作品からどうぞ。

・『忍の一時』

・・・最終回を見てしみじみ感じたのが『あぁ、とてもCV逢坂良太さんらしい主人公だなぁ~』と言うことでした。なんだろ。こー、主人公なんだけれど、どちらかと言えば他を立てていくような主人公。最初からチート的な能力やチート的な存在感を持っているわけではない主人公。でも物語を通して成長していく主人公。甘いと言われてもやさしくて、それ故に、多くの人を惹きつける主人公。そんな人間力みたいなものが、最終回で大爆発するような主人公。

最終回。これまでの物語で積み上げてきていた一時の人間力のようなもの。それが大きな輪となって彼を助け、支えていた、その展開が個人的には胸が熱くなりました。

有能で万能で圧倒的な存在感で、自分一人でずいずい敵をなぎ倒して、周りを守っちゃう。そんな頼もしい主人公も魅力的ですが、共に戦い共に守っていく、そんな主人公、一時のような主人公も魅力的ですよね。

 

はい。そんなこんなでオリジナルアニメと言うこともあって『いつ・・・いつ大爆発して面白くなるんだろう』と思わなくないこともあったのですが。

大爆発は結局しないままでしたが、最終回に賑やか学生生活編から、ラストに向けてのシリアスな流れ。そして一時の存在そのもの、あるいは彼のセリフに込められていたメッセージと言うものも綺麗に響いた最終回、と振り返ってみればいい作品だったなぁ、と言うのが個人的な印象です。

理不尽な世界の中で押し付けられた理不尽を、どれだけ嘆いても仕方ない。それを変えたいと思うのであれば、『正しく戦う』ことが必要だ。それを体現して見せたのが、一時と言う少年の存在だったのではないでしょうか。

たくさんのものを失って、だけどたくさんのもの得たに違いない一時。その彼の最後の言葉の、あの言い回しが、私にはとてもやさしく感じられたのでした。

 

・『惑星のさみだれ

・・・現場は相当、大変なのも、苦労されているのもわかる。だからあんまり言いたくはないし黙っていようとは思ったんですけど、最後の感想記事だし言っちゃおう。

やはり作画よ・・・あるいは演出、絵の動きそのものよ・・・。個人的にアニメにおいて『声優さんの演技が頭に入ってこないような作画、動きはアウト』だと思っているのですが、まぁ、それで言えばこの作品、ほとんどアウトだったな。うん。終始、作画が、動きが声優さんの演技を邪魔してた。

制作元が手掛けた他の作品、見てみたら『アンゴルモア』とか『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない(いもいも)』が出てきて『あぁ』となりました。

『アンゴルモア』も視聴していた時も『惑星のさみだれ』と同じような気持ちを抱かされたし『いもいも』に関しては、まぁ、あの、気になる方はネットで調べて下さい。

 

ね。うん。あんまり言いたくはないんだ。だけど『えっ!?これ、このキャラクターのこの表情はどういう感情なん!?』とか『いや、この動物、さっきと大きさ変わっとるやん!』とか。『この動きは何なん!重力、無視してね!?』と思うような作画、動き、演出はほんと、見ていて非常にやるせない気持ちにさせられました。

何と言うか・・・仕方ない部分があるのだろうと言うのもじゅうぶんにわかる。わかるけど、作画が、演出が、動きが声優さんの演技を邪魔するようになったら、アニメとしてそれは成立していないと私は思うのでありました。はい。

 

とは言え、です。

この絵、この動き、この演出ですら泣かせてくれた榎木淳弥さんと大空直美さんの演技よ。23話でしたっけ?凄いな。凄いわ。

なんだろ。榎木さんの演技に関してはいろいろ言われている部分があるのも知ってるけど、私はこの人の演技、本当に好きなんだよ。めちゃくちゃ生々しさがあって。ちょっと湿ったお声も相まって、こー、キャラクターの感情の生っぽい部分、それをめちゃくちゃ『そのまま』表現されているような気がして好きなんだよ。

そして大空さんの演技も、もう最高なんだよ。元気いっぱいで、でもその裏側には孤独や悲しみ、寂しさを抱えていて。それを隠しながら、でも時折、それが出てしまった時の自嘲しているような感じとかの演技、最高なんだよ。

 

だから23話での、あのさみだれの抱えてきていた孤独が明かされ。愛したかったはずの世界で、でも一向に愛することができなかった。でもいつからか世界が愛してくれているのを感じられて、自分もそんな世界を愛せるようになっていることに気が付いた。

そうして気が付いてしまったからこそ、幸せであることに対して、どうしようもない戸惑いが、切なさが、やるせなさが発生してしまう。でもそんな戸惑いも、切なさも、やるせなさも丸っと飲み込んで、肯定して、それでも共に幸せになろう、幸せであろうと言い切ってくれる人の存在が、そこにはいてくれた。

そんなさみだれと夕日の関係を、おふたりの演技が実にエモーショナルに、まっすぐに表現していらっしゃって、あそこは本当に泣いた。榎木さんも大空さんもスゲェな、役者さんだな、って心底、思わされたのであります。

 

多分、シーン的にも半月さんや太朗くんの死のシーンでも、こんな思いがこみ上げてきてもおかしくなかったはずなのにね・・・。

声優さんの熱演も素晴らしかったのに、いちばんに出てくる感想が『作画よ・・・』と言うのが我ながら寂しい。

 

全24話。ファン待望のアニメ化。いろいろ思うところはある作品でした。もっと他の制作元で制作されていれば・・・と言う思いがいちばんなのですが、それでも最後は大団円。登場人物みんなの前向きで、幸せそうで、『今』を一生懸命に生きている姿が見られたので、もうそれでヨシ!

 

・『ぼっち・ざ・ろっく!』

・・・いや、この作品もまた、個人的には当初の印象を見事に覆してくれるくらいに面白い作品でした。

なんだろ。『Do It Yourself!!-どぅー・いっと・ゆあせるふ-』と比較されることが多い作品だったように感じて、でもどちらにも当然ですが違った魅力があって、だからこそ両作品ともめちゃくちゃ面白かったと思うんですが。

逆に両方の作品とも『少しだけ変わったけれど、でも相変わらずなまま』の主人公ちゃんがいて、それを肯定している。周りの皆も、作品そのものの物語もそれを肯定していると言うのが、とてもやさしくて素敵だなぁ、と感じました。

勿論、物語を通して劇的に成長して、劇的に変化を遂げる主人公、物語もそれはそれで素敵です。そう言う作品も私は好きです。

でも一方、人間の根幹の部分、染みついちゃった人間性や性格と言うのは、なかなか変わらない、変えられないと言うのも、やはり事実だと思います。だからこそ『変わったけれど変わらない。そしてそうして変わらなかった部分こそ、実はあなたの魅力なんだよ』と言ってくれるような作品は、ものすごくリアリティがあるし、優しいなぁ、素敵だなぁ、と思うのです。はい。

 

てなことで、いやほんと。良い作品でしたよねぇ~。ぼっちちゃんの陰キャっぷりには、とても他人とは思えない親近感がありましたし(笑)。

皆と関わっていく中で、バンド活動を通していく中で、少しずつ、少しずつ、自分の『やってみたい、かも』の気持ちに従って行動を起こしていくその姿には『頑張れ!私がついてるぞ!』と言う気持ちにさせられたし。今期、いちばん、視聴者の応援を集めたキャラクターじゃないでしょうか、ぼっちちゃん。

うん。でも、あのぼっちちゃんの『やってみたい。でも・・・』と言う気持ちもまた、別に陰キャ云々に限らず、多くの人が抱くような気持ちですものね。そう言う意味でもこの作品、なんてか非常に間口の広い、多くの人が共感できる作品だと感じました。

 

そしてそのぼっちちゃんを取り囲む結束バンドの面々も、本当に素敵な子ばっかりで。最終回のさ、喜多ちゃんのさ、『私、もっとぼっちちゃんを支えられるように』と言うような言葉なんて、『もうこの子、ほんと、なんて良い子なの・・・あまりにも良い子過ぎて、早死にしないかどうか心配になるくらいに良い子だわよ・・・』と私は涙ぐんだのでありました。

 

ねー。ほんと。彼女たちの個性の、ゆるやかでやさしい融合。音楽、バンドを通して描かれるそれが、見ていて本当に楽しかったし、心地よかったです。

いいな。本当に素敵だな。結束バンド、素敵だな。

 

あとそうです!バンド作品らしく、音楽面でも妥協無し!の作りも最高でした。最終回の学園祭でのライブ含めて、演奏シーンは見惚れちゃうくらいのかっこよさ、エモさがありましたよね。

 

てなことで最後『今日バイトかぁ』と言う、実にらしい、らしすぎる言葉で締めくくられていたのもこの作品らしいですが(笑)

どうなんでしょう?こちらは原作ものと言うことで。個人的、あくまでネット上での評判を見る限りですが、2期もじゅうぶん期待できる感じはするので、楽しみにお待ちしております!

 

・『後宮の烏』

・・・飛び抜けて面白かったわけではないけれど、でも全13話か。1話1話が『山椒は小粒でもぴりりと辛い』を思わせるような、しわり、じわりとしみ込んでくるような面白さがあった。そして同時、物語を通して変化していく人間関係も非常に味わい深かった、そんな作品だったと思います。原作がどんなふうにアニメ化されていたのか、原作を読んでいないのでわからないのですが、何と言うか、こー、構成の妙がさえていた、そんな印象を受けた物語の流れ、全13話だったなぁ、と。はい。

 

あとですね。メインキャラクターを演じられていた若手声優陣のお芝居。これが最高だった。当然ながら各キャラクターに演者さんの声が合っていたと言うのも勿論なんですけれど、変な言い方、ちゃんと『相手』を前にして『相手』を目にして、その『相手』に対して、キャラクターが言葉を発している。それがものすごく感じられるようなお芝居で最高でした。

なんだろ。もうほんと、この作品でメインキャラクターを演じていらっしゃった方、全員、私の中では『演技派声優さんよ!』と我がごとのように自慢したくなるくらいに(笑)、全員のお芝居が素晴らしかった。

ともすれば派手に思われてしまいそうな物語だけれど、決してそうはならなかったのは、あくまでも1人1人の人間の、懸命に生きた物語を抑えた筆致で描いていた。それに合わせるようにして演者さんのお芝居も、決してオーバーなそれではなく、あくまでもリアルさのある、落ち着いたお芝居。それでありながら、しっかり『相手』と、それに対する『自分』の感情、それを思わせるそれであったと言うのも、この作品ならではの魅力だったように感じます。

何と言うのか。『引き算の美学』が光る、そんな作品だったな、と。

 

いろんな人と、そしていろんな人の『人生』と言う名の物語と触れ合う中で、寿雪も、そして高峻も変化していった。そしてこの2人の関係も変わっていった。

それでも何と言うか、恋愛の情に近いようなそれを感じさせつつ、決してそうはならなかったところ。あくまでふたりは、互いが互いを理解できるただひとりの相手、孤独なそれだと言われても仕方ないような、だけどだからこそ唯一無二で尊い友情関係で結ばれた相手なのだと言うのを徹底していたのも、個人的には良かったです。

だからこそふたりの純粋さ、またそれでも癒えぬ孤独が透けて見えるようで。うん。

 

そんなこんなで物語は勿論、とにかく声優さんの演技が秀逸だった。そんな印象の作品です。派手さはない。だけどしっかり、物語で、声優さんの演技で見せてくれる。アニメ化された意義が存分に感じられる、そんな作りだったと私は感じた作品でした。

 

はい。てなことで本日はこの辺りにしておきましょうか。

『アキバ冥途戦争』や『Do It Yourself!!-どぅー・いっと・ゆあせるふ-』と言ったオリジナル作品に対抗するように、原作の良さを見事にアニメとして表現した『ぼっち・ざ・ろっく!』や『後宮の烏』の素晴らしさが光っていたなぁ。

 

と言うことで秋アニメ感想記事、まだまだ続く予定です。

よろしければ引き続きお付き合い下さい。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!