tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

2022年夏アニメの感想~その2

ほらほら。秋アニメの開始が、そこまで迫ってきてるよ。

ドキドキしちゃうよね。わくわく通り越して、ほんと、どうなるんだろうと言うドキドキ、何なら不安の方が大きいよね。

ふふ。

 

てなことで夏アニメの感想です。

放送日の関係上、本日、感想をお送りするのは2作品のみでございます。

でも、多分、とても長く語る予定です。はい。

ではでは、まずはこちらの作品からどうぞ。

 

・『リコリス・リコイル』

・・・最終回の翌日、朝、ツイッター見たら『力の『リコリコ』、技の『エンキス(エンゲージキス)、どちらもその名に相応しい最終回だった』と言う呟きを見かけました。私は『エンゲージキス』は見ていなかったので何とも言えないのですが、何てか力の『リコリコ』ってのは、成程、言い得て妙だなぁ、としみじみ思ったのです。

そして最終回、見てつくづく感じたのは、その『力』の部分。言い方は悪いかもしれませんが、とにかく力業で持って行く、勢いで持って行く。その原動力となっていたのが、安済知佳さんの演技だったよなぁ、と言うことです。

勿論、若山詩音さんや小清水亜美さん、久野美咲さんたちの演技も素晴らしかった。キャラクターを演じていらっしゃった、全ての声優さんの演技、本当に素晴らしかった。素晴らしかったんですけど、やっぱもう、千束を安済さんが、あの演技で、ナチュラルなんだけどアニメとの親和性が抜群で、だけど生々しくて、こー、もう千束の全身から迸ってくる感情がひしひしと伝わってくる、あの演技で演じていらっしゃったことが、この作品のいちばん深いところの原動力、あの作品をあの作品たらしめていた力だよな、と心の底から思ったのです。

凄いな。演技がうまいとか、なんかもう、そう言う次元じゃないような気がする。

はい。てなことで、いやー、面白かった。果たして千束はどうなるのか!?とドキドキもさせられたけど。ウィキで『今の時代、暗い話は求められていない』とか『そのフィールドでは『ガンスリンガー・ガール』には勝てないので』と言う描写を見かけたので、私としてはハッピーエンドを信じておりましたよ!そしてその通りになったので、あぁ、良かった良かった。サクラちゃんも無事で良かった、良かった。

 

なんだろ。最終回で語った千束の『世界』って、本当に狭い、小さい『世界』なんですよね。うん。でもやっぱり千束にとってはそれが『世界』であって、そしてそれは多分、私の『世界』も、社会に生きている人の多くの『世界』も、そう変わりないと思うんです。

その狭くて、小さな『世界』が『世界』の全て。だからそこで、自分と共に生きている人には笑っていて欲しい。楽しくいて欲しい。いろいろあっても、幸せでいて欲しい。そんな千束の気持ちがものすっごい伝わってきて、胸がきゅっ、となりました。でもこう言う気持ち、大事だよなぁ。

あと千束って、なんてかもう生きていること、全てを全身全霊で肯定しているんですよね。そこがもう、毎回、見ていて胸が熱くなる思いがしました。自分の心臓のことがあるからこそなのかもしれないけれど、それでもあそこまで、まっすぐに生きていること、それを肯定できるって凄いなぁ、と。美しいよなぁ、と。

 

千束やたきなたちの正体や展開される物語は、少々、現実離れしたと言うかものだったかもしれない。だけどその中で生きているキャラクター、特に千束やたきなの思いと言うのは、ごくごく普通のそれだった。突飛な世界観の中で、だけど登場人物たちの普通の、地に足着いた思いを守り通して、大事にして描き切ったところに、この作品の凄さ、魅力はあったよなぁ、と感じさせられた最終回でした。はい。

最終回。あと印象的だったのが、吉松の残したメッセージをミカがもみ消したこと。それを千束に見せなかったのが、なんかすっごい、すっごいいろーんな感情、ミカのいろーんな感情が伝わってきて言葉がなかったです。

ねー・・・あれは、ほんと。ねー・・・ほんと、いろーんな、いろーーーーんな感情があっての行為だったんだろうなぁ。その中、いちばんの感情は、私はこれ以上、千束に、その人生に『制約』なり『重荷』なり。あるいは『彼女の意志ではない意志によって与えられた生きていく理由』を課したくないと言う、ミカなりの愛情であったと思うのですが。ここからは、千束には、彼女の意志だけで生きる理由を見つけていって、生きて行って欲しいと言う願いみたいな気持ちと言うか。

いや、でも絶対、それだけじゃなかったよね、あの行動にあったミカの感情は。ほんと。あの時のミカの感情を考えるだけで、3時間は時間、潰せる自信がある(どーん)

 

はい。てなことでいやほんと。1話から全力で突っ走って、最後の最後までスタミナ切れすることなかった作品。そして力や勢いで突っ走りながらも、ちゃんと繊細な感情や胸が熱くなるような感情、それでいて切なくなるような感情、何よりとても親近感を覚える『幸せ』をちゃんと描いていた素晴らしい作品だったと思います。

とても綺麗に完結していたので、これ以上は蛇足のような気もするのですが。

真島も生きていたことですし。・・・続き、みんな期待しちゃうよねぇ~。

 

・『組長娘と世話係』

・・・『組長娘と組員じゃなくても良くなくない?』と一瞬、思ったんですけど。いや、でもやっぱりこれ、『組長娘』と『組員』だからこその物語だったよなぁ、と思うんです。うん。『組』って、もういわばひとつの疑似家族みたいなものじゃないですか。家族に限りなく近いけれど、でも家族じゃない。他人だけれど、でも限りなく家族に近い絆が、そこにはある。

組員として生きてきた霧島と、組長である父親を持つ八重花ちゃん。『組』と言う共同体を通して出会った2人だからこそ、そこには『限りなく家族に近いけれど、でも家族じゃない。他人だけど、でも他の他人よりは家族に近いのかもしれない』的な関係が培われていったんだろうなぁ、と。

だからこそ、互いが互いに他人として、とても近しい他人として敬意を払いながら、お互いに興味を持って行って歩み寄る、そんな関係が培われていったんだろうなぁ、と私は思いました。はい。

 

てなことで最終回。実質、物語の盛り上がりとしては11話で終了。12話はこれまでの物語を通して、霧島と八重花ちゃんの胸に芽生えていった感情、それが描かれていましたね。この構成も良かったなぁ~。10話、11話の緊迫感ある展開故に、胸がきりきりと痛むような物語とは打って変わって、ものすごく視聴していて胸がほんわかと温かくなるような、それでいてちょっと切なくなるような、そんな最終回だったように思います。

てか物語通して、ほんと4話だけが・・・(苦笑)。放送前、ある程度、覚悟はしていたのですが・・・監督の悪癖が出ちゃったと言うか何と言うか。やっぱりあの4話だけ、どう頑張っても浮いてるわな。うん。視聴していてもただただ苦笑いでした。

 

なんだろ。霧島と八重花ちゃん。組長の言葉で長く時間を共に過ごすようになったことで、やっぱりいろーんなことを考えたんだろうなぁ。何と言うか、それは自分を通してのことと言うのは勿論なんですけれど、他者を通してのことであると言うのも、めちゃくちゃ大きいように思います。

霧島は、八重花ちゃんを通していろーんなことを見て、思い、考えた。八重花ちゃんは、霧島を通していろーんなことを見て、思い、考えた。性別も年齢も、立場も違う2人が、互いの存在を通して見えたことや思ったことを、自分なりに考えた。考えさせられたと言ってもいいかもしれないそれは、でも決して受動的なものではなくて能動的、とても自然なことだったんだろうなぁ。なんかそれって、素敵なことですよね。

 

で。最終回で吐露された八重花ちゃんの、本当に可愛らしくて健気で、でも本当に前向きな思いも胸を揺さぶられたのですが。

母親の墓前に立った霧島が吐露した、今の思い、何やってんだって思うことも、迷惑かけることもあるけど、でもそんな今の生活も悪くないって思い。あれ、ほんと良いなぁ、としみじみ思いました。なんてか、多分、20代、30代の私なら、ここまで胸に染みてこなかっただろうなぁ、と思うくらいに、40代に足を突っ込んだ私だからこそ、めちゃくちゃあの霧島の言葉は、思いは胸に染みました。

だよな。正解なんてわかんないし、でもそれは自分の中にあるものなのかもしれなくて。あるいは、誰かと関わって生きて行く中で見えてくるものなのかもしれなくて。でも正解がわかっても、相変わらず生きて行くのは大変だし、うまくいかないことも多くて、他人さまにも迷惑かけちゃうし。

でもそれが生きていく、1人の人間として、社会の中で生きていくと言うことなんだろうなぁ、とこの霧島のセリフ、思いには感じさせられました。そして『でも、それでもそんな生活、悪くない』って思えるって、言えるって、苦笑しながらも言えるって、本当に素敵なことだよなぁ~。霧島がそんなふうに言えるようになったのは、八重花ちゃんの世話係を任命されたから、でしょうね。

 

そう言うことを考えるとこの作品、1人の人間が社会の中で生きていくとはどう言うこなのか。それを描いていた、とても奥深い、だけどハートフルな作品だったと思います。はい。ともすればシビアなことを、柔らかく温かな視線で描いた作品と言うか。

原作的にはどうなのでしょう?まだストックはある感じなのかな?2期、個人的には是非とも見たい限りなのですが・・・どうかな、どうかな。わくわく。

 

はい。てなことで本日はこちらの2作品の感想をお送りいたしました。

リコリス・リコイル』『組長娘と世話係』、感想にも書きましたが、最終回できれいにまとまっていたとは言え・・・2期、期待しちゃうなぁ~。

しちゃいますよねぇ、皆さんも。

 

なんでしょ。この2作品。

感想の中でも書きましたが、世界観や物語、登場人物が置かれている世界などは特殊ながらも、その中で生きている登場人物の思いはとても現実的。とても普遍的なそれであると言うのが、とても印象に残っています。

だからこそ登場人物に共感もできたし、だからこそ物語をより楽しく、面白く、視聴できた。

世界観や物語、登場人物の置かれている世界などで目を引く、興味を引くのは大切なことだけれど、結局、重要なのはそこで生きている登場人物の思い。それがどんなもので、それをどれだけ丁寧にかつしっかりと、世界観や物語を壊すことなく描くかと言うのが、アニメに限らず小説や漫画などでは大切なことなんだなぁ、と改めて感じた次第です。

 

てなことで夏アニメ感想、次回で多分、ラストになるはずです。4つの作品の感想を書くはずなので、よろしければ引き続きお付き合い下さい。

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!