てなことで、毎クール恒例の記事です。
昨日の女性声優さん編に続いて、本日は男性声優さん編をお送りいたします。
では早速、どうぞ。
・玄田哲章さん
・・・いや、なんかもう、こんな場末のブログで取り上げさせて頂くのが恐れ多いくらいのベテランのお方で、なんかもう、恐縮しかないのですが(土下座)
アニメは勿論、洋画などの吹き替えでも、とにかくあのお声、そして演技の圧倒的な存在感が印象的な演者さんでいらっしゃるのですが・・・『平家物語』での平清盛が、もう、本当に素晴らしかったのです。ってか割とマジで『平清盛って、こんな人だったんだろうなぁ・・・』と思わされるくらいの、もう、説得力が凄かったと言うか。
いや勿論、平清盛がどんな人だったかと言うのは、私は知りませんよ(当たり前だ)。いや、私だけじゃなくて、知っている人なんていないでしょうよ(笑)。なので本当は全然、違うのかもしれない。だけどそれでも、玄田さんが演じられた平清盛を見ていたら、本当にこんな人だったんだろな、と余裕で、栄華を誇っていた時の平清盛が想像できた、頭に思い描くことができたと言うか。
それくらいに、とにかく生き生き、生き生きしまくっていた。豪放磊落、権力、栄華に対しての欲が強く、またそれらに対しての圧倒的な自信も持っていた。自分たちが滅ぶなんてこと、露ほども思っておらず、その気持ちの強さ、愚かさはもはや純粋と言ってもいいくらい。老獪で、だけど単純で、新しいものが好きと言う面においては、子どものような一面も感じさせる・・・そんなふうに私は、この作品で描かれていた平清盛と言う人物を感じたのです。そしてその平清盛は、本当に玄田さんの演技で、作品の中で生きに生きまくっていた。物語の序盤、圧倒的な存在感、えげつないまでの明るさのようなものを放っていた。
だからこの平清盛が亡くなった、すなわち玄田さんの演技が作中から消えた後の物語の展開と言うのは、一層、悲壮感が増してきてるんですよね。うん。そりゃ、平家の実権を握っていた、圧倒的な存在であった人物が亡くなったから、平家滅亡も本格化していくわけで、そりゃ悲壮感も増すわ、ってことなんですけど。
でもそう言うのを抜きにして、とにかく玄田さんの平家がいなくなった、そのことが物語において、確かな喪失感となっている。そしてその喪失感が、平家滅亡の加速度と相まって、大きな悲壮感を生み出している、と言いますか。うん。
いや、なんかとにもかくにも。声優は命を吹き込む職人と言う言葉、よく耳にすることがあるのですが。玄田さんの平清盛には、その言葉を改めて実感させられたし、なんかもう、声優ってほんと、凄いな、と改めて思わされました。
平清盛も、あの世で笑ってるんじゃなかろうか。いや、もしかしたら『儂はこんなんじゃない!』って怒ってるかもしれないけど、いずれにしても、そうやって笑ってる声も、怒ってる声も、私の中ではもう玄田さんボイスだと言う(笑)
ってか『平家物語』、ほんとどの声優さんの演技もほんと、染みる。
染みる。
・逢坂良太さん
・・・冬アニメ、と言うにはなかなか微妙な時期に放送されていたのですが、まぁいいよ。冬クールだよ!
と言うことで『刀鍛冶の里編』の制作、放送も決定した『鬼滅の刃』、その『遊郭編』で妓夫太郎を演じていらっしゃいました。
いやぁ・・・ほんと、凄かったな。まずは単純に『逢坂さんが妓夫太郎!?』と言う驚きがひとつ。前にも書きましたが、妓夫太郎のCV予想において、逢坂さんのお名前を挙げていらっしゃった方なんて多分、ひとりもいらっしゃらなかったんじゃないかな。それくらい予想の斜め上と言うか、そもそも予想すらできなかったキャスティングでしたよね。
そしてもうひとつは、予想はできなかった。予想の斜め上、なんなら範疇を超えた逢坂さんだった。しかし、プロとしては当然のことですが、見事に妓夫太郎を演じ切られた、と言う衝撃通り越して感動すら覚えたのがひとつです。
いやさ・・・ほんと、もう素晴らしかったですよね。あの喉を絞ったような発声法は勿論のこと、自分たちを取り囲む一切に対しての憎悪。その演技は、だからこそ、見ていて悲しみを感じるくらいでもありました。個人的には登場第一声、そしてそこから堕姫ちゃんに対して声をかける、対峙する宇髄さんに言葉を放つと言うあのシーンでの流れるような演じ分けが、もう本当に、いい意味で鳥肌ぶわっ、と立ちまして。ええ。
その中、まだ登場したばかりだと言うのに(漫画を読んでいて妓夫太郎と堕姫の過去を知っていたからと言うのもあるでしょうが)、逢坂さんの演技によって、妓夫太郎の憎しみから、どうしようもない悲しみが透けて見えたのが、もう凄いな、と。悲しみ、あるいは、『そう言う生き方しかできなかったし、選ぶことができなかった』と言う哀れさみたいなものも、あの時点で既に透けて見えていた。
お芝居だけでキャラクターを語る、お芝居だけでキャラクターを伝えるって、成程、こう言うことなのか、としみじみと感じさせられたくらいです。
あとな地獄に行く寸前の回想。雪の中、・・・堕姫・・・梅ちゃんに声をかけた時の、あのお兄ちゃんボイスよ・・・。あかんわ、もう涙腺崩壊どころじゃないわよ・・・。ちゃんと声として幼さが滲んでいたのも、もう凄いとしか言いようがないわ。
逢坂さんと言えば2010年代前半にデビューされて『つり球』でブレイクされて以降、実に様々なタイプの主人公を演じられてきました。
いい意味で癖のない、それでいてとても聞きやすいあのお声は、だからこそ逢坂さんの演技力で、どんなキャラクターにも合わせられる、どんなキャラクターにも命を吹き込むことができるお声なのだと思います。
あとね、逢坂さんって、圧倒的に発声の、その音としての形が、めちゃくちゃ美しいのよ。活舌云々は勿論なんだけど、声の出し方、そうして出てきた声の形が、本当に美しいの。いや、これは私の勝手な意見ですけど。
キャリアを重ねてこられた中で、最近では主役だけでなく、サブキャラを演じられることが多くなってきている逢坂さん。その逢坂さんのキャリアの中でも燦然と輝く、『逢坂さんって凄いでしょ!』と、古参ファンとしては(汗)皆に自慢したくなるような演技、そのひとつが妓夫太郎なのではないでしょうか。
いや、ほんと凄かった!
・三木眞一郎さん
・・・『リーマンズ・クラブ』の宮澄さんがずるいよね。うん。ずるい。
ってか『リーマンズ・クラブ』面白いわ。前にも書いたと思うんですけど、ちゃんと実業団選手としての描写、すなわちサラリーマン生活の部分も描かれているのが、めちゃくちゃ良い。
単純にスポーツものとしてだけじゃなくて、サラーリマン、ビジネスマン、社会人として成長していく姿とか、仕事を通して同僚との関係性が深まっていく姿、また仕事は決してひとりの力では成立していないと言うところが描かれているのが、もうすごく好感持てるし、見てて面白いです。はい。今までどうして、こういう作品なかったのか、と驚くくらいです。いやもしかしたら、知らんだけであったのかもしれんけど。
そんな具合で三木さんです。あ、三木さんと言えば。昨日?ですか。昨日だ。昨日、3月18日にお誕生日を迎えられましたね。おめでとうございます!ねー。宮澄さん、かっこいいですよねぇ~。こんな上司、最高じゃないですか。理想の上司だわよ、ほんと。ちょっとおせっかい、距離感が近いのはうっおしいけど(笑)、でも、良い。許す。宮澄さんなら許す(どーん)
はい。で、三木さんの宮澄さんの演技がこれまた、良いんだよなぁ~。かっこよさは勿論なんですけど、32歳と言う年齢の割にはちょっとおっさん臭いところとか。
ってか榎木淳弥さん演じる主人公と、この宮澄さんとの年齢差も絶妙だよなぁ。そりゃ19、20歳の人から見たら、32歳って『おっさん』だろうからなぁ~。
そう言う宮澄さんのちょっと情けないところも、三木さんの演技、めちゃくちゃ情けなく、チャーミングに演じられていて。でもやっぱり、熱くておせっかいで、でもサラリーマンとしても、そしてバド選手としても優秀であると言う部分がしっかりと伝わってくるのが、本当にずるい。
何と言うか、宮澄さんの立ち位置と言うか。こー、主役は白鳥尊なんです。うん。なんですけど、でもその主役の裏側にいる存在、語られない主役として存在しているのが宮澄さんのような気がして。で、その語られない部分と言うのが、三木さんの演技でめちゃくちゃ伝わってくるよなぁ、と私としては思うのであります。
とは言え・・・多分、この先、宮澄さんのお当番回じゃないですけど、彼の心情なりなんなりが描かれる回もやって来るはずですよね。
その時の三木さんの演技もめちゃくちゃ楽しみだし。個人的には、これまで散々、尊に『頼れ、頼れ』って言ってきた宮澄さんがひとりで抱えちゃって、で、それに逆切れした尊に『頼れって言ったのあんただろ』的なこと言われて、あの、ふにゃっ、とした笑顔を見せてくれるのかと思うと、なんかもう萌えが止まらない。
止まらない(どーん)
はい。と言うことで以上の3名の方を挙げさせていただきました。
が、女性声優さん同様、ほんと、どの作品のどの声優さんの演技も、私の枯れかけた感情に水を与えて下さっていて、ただただ感謝しかありません・・・。
あなた方のお陰で、私の感情はどうにかこうにか、新陳代謝を維持できておりますよ・・・ありがとうありがとう・・・。
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!
追記・・・そうだ。三木さんが昨日、お誕生日を迎えられたので。
いつもの『アニメ!アニメ!』さんで行われているアンケート結果、貼り付けておきます。1位は、大人気作品の、あのキャラクターが去年に引き続きのV2でございます!
ではでは。読んで下さりありがとうございました!