その7で合ってるんですかね?
もはや本人すら覚えていない、そしてちゃんと確認しようとすらしない、そんないい加減な感じで続いているこのシリーズ(笑)
今回ご紹介するのは、ツイッターに掲載され話題になっていた作品、とのことなので、もしかしたらご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
こちらのシリーズ作品です。
はい。
と言うことで東藤屋さんの『サラリーマン×バーテンダーの即堕ち2コマBL』です。
そうか・・・これが正式なタイトルだったのか、と1巻読んで、あまりの面白さと萌え具合に3巻までそのままの勢いで購入した私は、今更、そんなことに気が付きました(笑)
てなことで、どんなお話かと言いますと・・・『ちょろそう』と思いつつ、サラリーマン君に声をかけたバーテンさん。しかしそのリーマン、実は超絶絶倫、しかもバーテンさんより年下でした。そんなリーマンと会うたび、バーテンさんは心と体をひどく乱されることになり・・・という感じで、いわゆる『体から始まる恋』を描いています。
ただ、です。
そう、タイトルを見ていただいてもおわかりいただけるかと思いますが、この作品の最大の特徴、他の多くの作品との違いは、物語が2コマで進んでいく、と言う点です!
『即堕ち』ですから、基本的には『バーテンさんが余裕ぶっこく→リーマン君に即、身も心も落とされる』と言う展開です(笑)
たとえば。
♯1の1ページ目は『『この子、ちょろそう。適当に抱かせて貢がせようかな』と思いながら、バーテンさんがリーマン君に声をかける→逆に絶倫リーマン君のテクニックに泣かされるはめになる』と言う2コマ漫画が繰り広げられています。
そしてほぼ全編にわたって、このような感じでバーテンさんとリーマン君の物語が描かれています。
いやいや、このような紹介だと『え?それってちゃんとストーリー、展開されていくの?』とか『2コマで進んでいくのだと、なんか満足感とかなさそう』と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
事実、私も、気にはなっていた作品だったのですが『2コマかぁ・・・なんかさくさくとストーリーが進んで、心理描写とかあんまりされてなさそうだよなぁ。あと読みごたえがなさそう』と言う、まことに失礼な先入観を(ほんとにな)抱いていたのですが。
が!
いやいやいやいやいやいやいや。
もう、全然、全然っ、そんなことありませんでした!
むしろそれなりのページ数があって、登場人物たちの心理描写がそれなりのボリュームをとって描かれているBL漫画より、読み応えも全体的な満足感もめちゃくちゃあった、と私としては思うくらいでした。
何よりほんと、めちゃくちゃ面白かったのです。
で、ほぼ全編2コマで進んでいく、だからともすれば物足りなさや描写不足を感じても不思議ではないだろうこの作品に、どうしてこんな高い満足感や面白さを感じたのか。勝手に考え、勝手に語ってみますと、その理由としてはこんなことが挙げられるのではないかな、と思いました。
まず何といっても、バーテンさんとリーマン君のキャラクターが、ちゃんとBLのツボを抑えたものになっているんですよね。
バーテンさんは、ツンデレ美人系です。自分の思いを口に出すのが苦手で、リーマン君のテクニックにひたすら喘ぎ泣かされています(笑)
そしてリーマン君は、絶倫で腕には入れ墨がある、若気の至りでやんちゃしてきたクール系ですが、その実、Sっ気が強く、またバーテンさんに対する執着は並々ならぬものがあります。
つまり簡単に言えばこのカップリング、絶倫ドS 年下攻×泣かされ系ツンデレ美人年上受、なわけです。
どうです?もう最高ですよね?(どーん)
王道だよ、王道。
で、そんな2人の恋は体から始まるわけなんですが、リーマン君の方は、割とさらりと、バーテンさんに対する自分の熱い気持ちを口にするんです。
だけど一方のバーテンさんは、なかなかそれが口にできない。リーマン君に対する気持ちの変化、会うたび、抱かれるたび、自分の中のそれが強くなっていくのを自覚していながら、でも、ちゃんと言葉として言えない。
そうしたリーマン君の気持ちの強さ、熱量の高さと、バーテンさんの気持ちの変化、それを素直に口に出せないもどかしさ、そこからくるいじらしさやかわいらしさや萌えみたいなものが、もう2コマ展開とは思えないくらいに、本当に丁寧に描かれているんですよねぇ・・・。
そうした点も、この作品の満足度、面白さが高い理由だと思うのですが・・・これはやっぱり、バーテンさんとリーマン君のキャラクター性がちゃんと確立されていること。そして台詞選びのうまさ、物語全体の構成のうまさにあるんだろうなぁ、と偉そうに感じたのであります(ほんと、すいませんねぇ・・・(汗))
基本2コマで進んでいくので、台詞量はやや多めだと感じました。
ただ2コマで進んでいく、つまり描写できる説明シーンのようなものはほとんどないにもかかわらず、台詞的に説明臭いものはほとんどないんですよね。
それどころか、本当にバーテンさんとリーマン君が会話している、その生々しさや臨場感のようなものが伝わってくる、また2人のキャラクター性が存分に感じられる台詞になっている。
だからこそ、『即堕ち2コマ』と言うタイトルから抱くイメージからはかけ離れた、とても高い満足度や充足度を得られるのだと思います。
あと2コマ展開なのに・・・という言い方はおかしいかもしれませんが、とにもかくにもいたしているシーンが多いと言うのも、やはり挙げておきたいポイントです(笑)
で、また、そのいたしているシーンでのバーテンさんの乱れっぷり、泣かされっぷりが、もう本当に可愛いんですよ・・・。
いくらリーマン君がテクニシャンで、体の相性が良かったというのがあったとしても、バーテンさん・・・快楽に弱すぎやしないか・・・。
可愛い(どーん)
一方のリーマン君の、クールさがありつつちゃんとバーテンさんを気遣いつつ、だけど時折、愛しさのあまりそのタガがはずてしまったようなSっぷり、絶倫具合と言うのも、もうたまらなく萌える・・・。
そしてそんなリーマン君の熱量にあてられて、じょじょに気持ちの変化を自覚していって、ついには・・・と言うバーテンさんの姿が、もうたまらん。
たまらん。萌えの極致。
個人的には、こういう描写こそ、BL作品の醍醐味だと思っています。
なのでほんと、2コマ展開でありながら、だけどしっかり、丁寧にそれを描いてくれているこちらの作品には、ただただ感謝しかないのです!(叫)
はい。
なので『えー・・・2コマ展開だと、いたしてるシーン、少ないんじゃないの?』と心配されるかもしれませんが、そん心配は不要です!
むしろ基本的に2コマ目はいたしているシーンと言う感じなので、そちら方向での満足度も求めたい方にも、大声でおススメできる作品です。
で、こちらの作品、現状では♯3と番外編の4作品が出ています。
それぞれの巻数を通して、体から始まったバーテンさんとリーマン君の恋が変化していくのもポイントです。
そしてその変化に合わせて、バーテンさん、リーマン君、それぞれがそれぞれに見せる表情も変わっていくと言うのも、もう本当に見ていて愛おしい。
なんか2人の幸せのおすそ分けをしてもらっているような、そんな気分にすら私はなりましたよ・・・はふ。
ネタバレになってしまうかもしれませんが、展開としてはこちらも王道中の王道。
ザ・甘々のハッピーエンドですので、そちら方面がお好きよと言う方にも、大満足の作品だと思います。
個人的には♯3で、リーマン君がEDになるんですけど。
その理由と言うのが・・・もう・・・きゅんきゅんしました。
たまらん。
本編ストーリー以外にも、新規描きおろし漫画やツイッターでの落書きも収められていますので、本当に1冊でおなか一杯になれる、そんな作品です!
ぜひぜひ、チェックしてみて下さいね。
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!