なんだろ。秋アニメ『オーバーテイク!』、昨日、1話先行上映会が配信されていたので視聴したんですけど。
1話のラスト、あるシーンで久しぶりに『ぶわっ』って言う感覚を味わいました。
ぶわっ。
言葉にできない感情に全身を揺さぶられるような、凄まじい感覚。
いや、これは元々楽しみにしていた作品だけど、更に楽しみになったぞ。
そんなこんなで本題です。
おかわりと言うのは、するもしないも個人の自由です。
素敵な言葉ですね。
昨日の記事の続き。おかわり編です。
えー、昨日の記事ではBLCD『男子高校生、はじめての』の16弾『発展途上な恋を踊れ』の感想を書きました。好き勝手なことを好き勝手に書きました。
そしてあれだけ語っておいて『実は語りたいことは別にある』と言う、自分でももはや引くしかないようなことを告げたのですが。
今日はそこについて、好きなことを好き勝手に書いていきます。はい。
田所陽向さん演じる藤代睦人、そして斉藤壮馬さん演じる緒川唯月。2人の『特別』が合致するまでを描いた作品だと思う、と昨日の記事の中では書いたのですが。
今回、語るのはその本編の後に収録されている物語。アフターストーリー『preparation』に登場するある一言。それをどう解釈するか、と言う点です。
もしかしてもしかしたら限定版についているSSとか。収録されているミニドラマとかでは、その辺りの答え、明かされているのかもしれない。
だとしたら、ここから先の私の解釈は『何も知らないオタクが、ひとりで勝手に妄想を繰り広げてにやにやしているだけ』だと、生暖かい目でスルーして下さい。
頼む(震え声)
さて。アフターストーリーでは、まずは睦人と唯月の出会いが描かれていました。星を撮影するために屋上に足を運んだ睦人。そこにいたのは、音楽もなく踊っていた唯月の姿でした。
そして睦人は、宵の空にぽつんと明るく光る星。それを掴むように腕を伸ばす唯月の姿、繊細なのに力強いその指先を写真におさめます。唯月、乱入です(笑)
その写真を後日?なのかな。目にした唯月は『美しいな』と言葉を漏らします。ただしその横顔が一瞬、歪んだこと。そしてそれを『見てはいけないものを見た気がした』と感じた睦人の思いも綴られています。
唯月が、世界的なコンクールの国内予選を怪我で辞退していたこと。それをその後に知った、と言う睦人の語りで、物語の時間軸は本編後に戻ります。
出会いの場であった屋上に足を運んだ2人。その中で『そうだ、消えたんじゃない。まだ光ってる』と言う唯月の思いもモノローグとして語られています。
で、です。
私はですね、ここの唯月の『美しいな』の一言。これが作品の最後の最後であるにもかかわらず、ずぶり、と棘のように胸に刺さってきたんです。
単純、睦人と出会って間もない頃の唯月だから、と言うのもあると思うんです。ここの台詞、と言うか過去の時間軸での唯月の言葉、口調の、暗さ、硬さみたいなものって。
でもそれを抜きにしても、この『美しいな』の一言の斉藤さんの演技。ひいてはその演技の方向性を決めた制作陣が、この台詞に込めた意味みたいなもの。
そこに対しての解釈が、もう私の中で広がる広がる(笑)。作品を聞かれた方と是非とも語り合いたい。そんな欲求に駆られて仕方ないのであります。
唯月は、あの写真を見て、何に、どこに『美しいな』と言葉を漏らしたのか。
それをまずは考えていきましょう。可能性は3つ。
ひとつは『写真そのもの』に対して美しい、と彼は言葉を漏らした。
ひとつは『宵の星』に対して美しい、と彼は言葉を漏らした。
ひとつは『宵の空に腕を伸ばしている自分』に対して美しい、と彼は言葉を漏らした。
で、答えとしては『この全部』で良いんだと思います。
ただ、なんです。
先程も書きましたがこの後、睦人が『見てはいけないものを見た気がした』と感じたほどに、一瞬、唯月はその表情を歪めています。
人が表情を歪めるのって、どう言う時でしょうか。
これの答えも色々あるでしょう。TPOよって変わってくることでしょう。
ただ私の場合、あくまで個人的な感覚に基づいての意見ですが、人が表情を歪める時と言うのは『自分が見たくなかったものを目の当たりした時』『自分が避けていたものを突き付けられた時』『自分がわかっていたけどわからないふりをしていた、あまり考えたくないことを突き付けられた時』だと思うんです。
それを考えると唯月は『写真そのもの』そして『宵の星』に対しては素直に『美しいな』と言葉を漏らしてしまったと思うんです。だけどそこに収められている『宵の空に腕を伸ばしている自分の姿』には、表情を歪めざるを得なかった。
多分、この時点で唯月は怪我をしていた。そして国内予選を辞退していた、あるいは辞退せざるを得ないと言う現実を突き付けられていたのではないでしょうか。
そんな中、屋上で音もなく1人、踊っていた唯月の胸には、どんな思いが去来していたのか。
そこもまた私の勝手な推測ですが。
ひとつは『怪我はしたけど、こんなふうに踊れるのにな』と言う思い。
ひとつは『どうして怪我なんてしたんだろうな。今までの努力、水疱だ』と言う思い。
ひとつは『予選は辞退だろうけど、でも今までの感触は忘れたくない』と言う思い。
ひとつは『予選辞退は残念だけれど、でもやっぱり踊るのが好きだ』と言う思い。
ひとつは『自分には、それでも踊ることしかないんだ』と言う思い。
ここに関しての正解はわかりません。
ただ私はなんとなくなんですけど最後のひとつ。『自分には、それでも踊ることしかないんだ』と言う思い。
そこから彼は、暗く、静かな屋上でひとり踊っていたのではないかなぁ、と言う気がするんです。
じゃあ次に、どうして唯月は宵の空に光る星に腕を、手を、指先を伸ばしたのか。
『自分には、それでも踊ることしかないから』と言う思いが唯月の胸にあったとするのならば。
それはもはや悲痛なまでの思いだったことでしょう。身が千切れんほどの、痛みと言っても良いほどの思いだったことでしょう。息をするのも苦しいほどの思いであり、何より圧倒的に孤独な思いだったはずです。
あの時、唯月が見た宵の空の星。
そこに彼は、出場することが叶わなかった国内予選。
そこに出場していたかもしれない自分の姿を見出していたのではないかな、と。
だから思わず腕を、指先を伸ばして、その星を掴もうとした。
出場することが叶わなくて、それでもなお『踊ることしかない』と言う自分の思い。あるいは存在意義みたいなもの。
そこから少しでも逃れたい一心で、助けを求めるような一心で。
もしかしたらバレエそのものへの気持ちも折れかけていたかもしれない。それでも他ならぬ彼自身の気持ちが、それを許さなかった。
それを許さない自分の気持ちを知っていながら、それでも彼は苦しくて、助けて欲しくて『ありえたはずの、国内予選に出場できていた自分』である星に、腕を、指を伸ばした。
それを掴めば『踊るしかない』自分の気持ちも、存在意義も満たされるから。
バレエに対して気持ちが折れかけている自分の気持ちなんて、最初から無かったことにできるから。
だから彼は『写真』と『宵の星』を見て『美しいな』と言葉を漏らした。だけどそれとほぼ同時、自分が何を思い、星に何を見出し、そこに何を託して腕を、指を伸ばしていたのか。それを突き付けられた思いがしたから、彼は表情を歪めた。
何よりもそれは見たくない部分だったから。自分でもわかっていて、だけどわからないふりをしていた部分だったから。
唯月がどんな経緯でバレエを始めたのかは、私は知りません。公式サイトのプロフィール見ても『幼い頃から踊ることに夢中で』としか書かれてないし。
ただ彼が、こういう言い方は彼自身、嫌うかもしれないけれど、どれだけのものを犠牲にしてバレエにいろんなものを捧げてきたのかは、何よりも唯月の姿を通して伝わってきて、それなりに、私は感じたつもりです。
バレエしか知らない。バレエにしか興味がない。だから他人からは誤解されやすい彼は、だけど実は本当に素直でまっすぐで、良い意味でも悪い意味でも幼い子なんだと思います。これも私の勝手な推測ですけど。
だからこそ実は、彼自身でも気が付いていないかもしれないけれど『バレエでしか評価されない』『バレエしかない』『踊るしかない』自分に、あるいは周囲からの評価に傷ついていたのかもしれない。
バレエを通してでしか自分が『特別』扱いされないことに傷つき、苦しんでいたのだろうな、と。『どうせ皆、バレエのことでしかおれのこと見てないんだ』って思いも、あったんじゃなかろうか、と。
あと唯月、ものすごく『話を聞いて欲しい』そんな思いが強い子なのでは、と言う印象も私は受けまして。話すのが好きな子と言うか、本当は話したい思いに満ち満ちている子と言うか。
多分、唯月が話せば周囲の人は聞くと思うんです。だけど本人はその方法、周囲との打ち解け方がいまいちわからないし知らないし、何より『バレエのこともあって、皆が自分に取っ付きにくさを感じている』と言うような思い、思い込みみたいな部分もあったと思うんです。うん。
そんな中、出会ったのが睦人だった。
睦人もまた、唯月のバレエの才能に賛辞の言葉を口にすることはある。
だけどそれはそれだけで、彼だけが自分を変に『特別』扱いはしなかった。
『普通』に『そこ』にいてくれた。
自分の話を、思いを、たくさん、たくさん聞いてくれた。
作品の冒頭で、唯月が『睦人はおれと違っておれ以外にも友達はいるし』と言う言葉を口にしていますが、唯月にとって睦人は、ほんと何の気兼ねもなく、自分の気持ちを言葉にして話せる。そんな相手、唯一の相手だったんじゃないかなぁ、と。
そしてその睦人が、自分の『特別』になってくれた。
自分は睦人の『特別』になれた。
だから、なんです。
時間軸が本編後に戻った際。2人が出会いの場である屋上に足を運んだ場面ですね。
そこで唯月は顔を歪めた写真に対して『あの写真、おれは好きだ』と圧倒的な肯定を示しています。圧倒的に、何の曇りもないまっすぐな声で。
そしてその後にはモノローグではありますが、やはりまっすぐな力強さを感じさせる声で『そうだ、消えたんじゃない。まだ光ってる』と言う思いも吐露しています。
バレエしかない。そう思い込んでいた自分が、そうではないところで、『特別』な人の『特別』になれた。『特別』な人が自分を『特別』だと言ってくれた、認めてくれた。
そのことで彼は、過去の自分。あの写真に収められていた自分の姿も肯定できたんですよね。その際に見て見ぬふりをしていた自分自身の思いも肯定できた。特別で憧れの睦人が撮影した、弱くて、醜さすら感じた自分の姿も、肯定できた。
そしてそのことで唯月は、自分自身の中にあるバレエに対しての思い。『踊るしかない』ではない、純粋でまっすぐな『踊りたい』と言う思い。それをも確認できたんだと、私は思ったんです。それがあのモノローグだったと思うんです。
『自分の中のバレエに対する思いは、そうだ、消えたんじゃない。少し、その光が弱くなっていただけで、まだ光ってる』と。
『だからまだ、大丈夫』と彼は、何より自分自身に対して思えたんだろうな、と。
そう思ったんです、私は!
あー!
尊い!
こう言うのが!
私は!
大好物です!
良いよね!
誰かが誰かと出会って!
変えられないはずの過去の、その意味が変わるって!
最高だよね!尊いね!
はい尊死!
アフターストーリーのタイトルが『preparation』、つまり『準備』であることを考えると、唯月が改めてバレエの世界へと羽ばたいていく、その準備が、睦人と結ばれたことで整った、と解釈することもできる。
あと『覚悟』や『心構え』と言う意味もあるらしいですね、調べてみたら。
あー・・・なんかそれを考えると、一層、ほんと、あの唯月のモノローグの台詞が胸を揺さぶる、揺さぶる・・・。
ちなみに、です。
解釈として『いや、唯月はあの時点では国内予選辞退は決まっていなかった、怪我もしていなかった。ただ、予選通過のために練習で踊っていただけ』と言うのもアリだと思います。
そして『国内予選を通過できるように。そんな願いを込めて宵の星に指先を伸ばした』『だけど写真を目にした時点で、怪我をして国内予選辞退が決定していた』『だから表情を歪めた』と言う流れもアリ、と言うかむしろこっちの方が自然なような気がします。
ただ私はどうしても、どうしても、屋上で踊る唯月の姿を想像した時に、そこに悲壮感のようなものを抱かずにはいられなかったのです。
だから私には、この流れの解釈はいまいち、しっくり来ないんですよねぇ。
それこそ『おまえの意見なんざ知らんがな』って話なんですが(ほんとにね!)
あともうひとつ。唯月の誕生日は3月21日ですが。この日って一応、牡羊座さんではあるんです。ですけど、いわゆる星座と星座の境界線であるカスプに属する日でもあるんです。だから生まれた西暦や時間によっては、魚座さんになる場合もあるんです。
牡羊座さんは、星座占いでは、一般的にはチャレンジ精神旺盛で負けず嫌い。真面目で責任感が強い、と言われています。十二星座の始まりの星座さんでもありますね。
一方、魚座さんは十二星座最後の星座さん。溢れんばかりの愛情と広い心を持った、慈愛と許しの人だと言われています。甘えたがり屋さん、ロマンチストだとも言われています。
ま、あくまで星座占いの話なんですけれどね。
なんか唯月のことを思うと『あー、このカスプに誕生日が設定されているのも、なんかすごい考えられてるなぁ』と私はひとり、感心しきりなのでした。
なお魚座で言えば、15弾のロイヤル粘着執着攻め、海島漣に性癖と人生狂わされた幸せ者、高江統吾も魚座さんだったりします。
『嘘だろ、君のその執念深さは、どう考えても○○だろうが』と私は思ったのですが、ここで何座を思い浮かべたのかは、さすがにここで明かすのは控えておきます(汗)
あー・・・でも、なんか当てはまる気が、するような気もしてきたぞ。
ってか星座占いで見る『『だんはじ』ベストカップル!』みたいな記事も楽しいかもしれないね。
誰か書いて!(人任せ)
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!