tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

お久しぶりですね~『男子高校生、はじめての』の感想です

7月。生誕月でクレジットカードのポイント付与率がいつもよりアップするのを良いことに、BLCDを勢いで購入しました。

3作品、買いました。

どうにか、とりあえず1作品、聞くことができたのでその感想です。

 

今回、感想をお送りするのは『男子高校生、はじめての』です。

第何弾ですか?何弾だと思いますか?

ふふ。以前に散々『この作品、聞いてみたいと思ってるんですよ!』と言う記事もアップしていたので、おわかりの方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

そうです。

第16弾です(笑・先の記事内では一言も触れてないじゃないか!)

『発展途上な恋を踊れ』、CV田所陽向さんとCV斉藤壮馬さんの作品です。

おめでとう!これで『男子高校生、はじめての』5thシーズン、コンプリートだよ!

 

16弾を購入した理由は、ひとつは『せっかくだし5thシーズン、全部、聞いちゃおうか』と思ったからです。あと『先輩×後輩も王道だけど、同級生ってのも王道だよね!』と鼻息を荒くしたからです。

そして斉藤さん出演のBLを聞きたい、その衝動にかられたからです。

 

では早速、感想です。

まずは全体的な感想から。5thシーズンのラストを飾る作品であり、今のところ『だんはじ』の最新作となるのが、この16弾なわけです。

だからでしょうか。全作品聞いていない私が言うのも大変おこがましいのですが『だんはじ』と言うシリーズ、全作品を通して描かれてきたこと。登場人物たちの思い。『はじめての』と言う言葉に込められた思い。その集大成のような、勿論、今後もシリーズが続いていくことを期待しているファンとしては『ひとつの』と言う頭文字を付けたうえでの、集大成のような作品。それらがぎゅぎゅっ、と濃縮されているような作品だなぁ、と感じました。

タイトルに『発展途上な恋』って言葉が出てくるのもそうだし、睦人の言葉『平凡で何も持っていない人間でも誰かの特別になれるでしょ、恋って』って言う言葉とか。唯月の『ぎゅっ、ってひとつになりたい気持ちが恋なんだな』の言葉とか。

そこら辺がものすごく集大成って感じがして、ちょっと胸熱。

 

先程『特別』と言う言葉を使いましたがこの言葉。16弾を語るうえで欠かすことのできない言葉であると言うのは、作品を聞かれた方なら激しく首肯されるかと思います。

睦人にとって唯月は特別。そして唯月にとっては睦人は特別。

 

ただしこの2人が、互いに抱く『特別』、その色合いが違っているように感じられたのが、個人的にはめちゃくちゃ興味深かったです。

そして2人が互いに抱いている『特別』が、実はすれ違っている、同じようでいて異なっているからこその、どうしようもない切なさ。これがもうものすっごい感じられて、そう言うのが大好物な私は、ただただ悶えるしかなかったのです。尊い

 

2人は隣同士で並んでいるんです。でも睦人にとって柚月は、隣にいてくれるんだけれど、でも見上げる存在なんです。それこそ、星みたいな存在なんです。名前には『月』って感じが入ってるけど、月じゃなくて星。睦人が唯月に感じているのは崇高さ。

唯月は崇高。だから特別。自分のような平凡で、何も持っていない人間が触れることすらためらわれるような、それくらいの存在。自分のような人間の、その隣にいてくれるのが不思議なくらいの、美しく、気高く、時に悲壮さすら感じさせるくらいの、特別な存在。唯月が星だとして、だけどそこに手を伸ばすことすらためらわれるくらいの、そんな存在。

 

ただし睦人は、この人、めちゃくちゃ人間、できてる人なんですよ。だから唯月の崇高さの裏側に何があるのかも、唯月の危ういまでの素直さ、率直さが何を意味しているのかも、直感的にわかってる、悟ってる。そしてそこに惹かれてしまっている自分の気持ちも苦しいほどに知っているから、この人なりに、唯月を特別扱いしてないんです。

いや『特別だ』って言ってるんですけど。言ってるんですけど。何と言えばいいのか。めちゃくちゃ難しい。『特別』なんだけど、でも主体は自分じゃなくて唯月。だから自分のために、何もない自分のような人間の『特別』に、唯月を、その崇高な存在を当てはめるのは違うみたいな。そんな思いが彼の中にはあったように、私には感じられたんですよね。なんかここはうまく言葉にできないのですが。

 

睦人の主体はあくまで唯月。唯月が何よりも望んでいるのは、自分と、ごく普通の友人として接すること。だからそれに合わせて、唯月を特別扱いしてこなかった。自分の『特別』に、彼を巻き込んでこなかった。

唯月が睦人を評して『相手に合わせるのがうまいんだと思う』って言ってますが、その通り。特別扱いしようと思えばいくらでもできるのに、自分のペースに持ち込むことも、その距離を詰めることも、逆に遠ざけることも可能だろうに。

睦人にとっては唯月はもはや崇高な存在であり、何より、唯月がそうされることを望んでいないから、唯月に合わせている。何より特別扱いしたが最後、自分と唯月の関係が壊れてしまうのを何よりも恐れているから、だから特別扱いしてない。してこなかった。

 

一方の唯月にとっても隣にいる睦人は、やっぱり少しだけ見上げる存在なんです。ただし唯月が睦人に抱いているのは、純粋な憧憬だと私は感じました。自分の知らないことをたくさん知っている、そんな睦人に対する純粋な憧憬。そしてそこから来る、純粋で、実にいじらしい嫉妬。

バレエの世界の中では、もしかしたら唯月がそう言う感情を抱く人と言うのはいるのかもしれません。でもバレエの世界以外で、唯月がそんな感情を抱いたのは睦人が初めてだった。だから唯月にとっては睦人は特別なんです。

ただし唯月は睦人に手を伸ばすことにためらいはない。何のためらいもない。睦人がそうしても変わらないままでいてくれることも知っているしわかっているし、第一、唯月にとってはそこにためらいを覚える理由がない。見当たらない。

睦人は自分を唯一、特別扱いしない特別な存在だと、唯月は信じて疑っていないから。

 

で。物語では唯月がその無邪気な素直さ、率直さで、自分との『特別』を望んできた。

睦人にとってそれは願ったり叶ったりで、でも恐れていた瞬間でもあって、それでもそこで唯月の望みを拒めば、それこそ唯月を特別扱いすることになる。特別に思っていることの、その証になってしまう。だから『唯月が望むなら付き合うよ』と、唯月に合わせた。

この辺りのやり取りが、まぁ、面白かったこと。『打てば響く!』じゃないですけど、睦人が投げる球、ことごとく打ち返し全球ホームランにしちゃうような勢いで言葉を返す唯月と、それに逐一、驚きつつ呆れつつ『唯月だもんな』と言う苦笑いを感じさせるような、それでいてちょっとした焦りも感じさせるような睦人のやり取りが、本当に微笑ましくてきゅんきゅんしちゃいました。可愛い。どっちも可愛い。

 

冒頭、告白されたことに対して『知らない子だ』『おれは好きじゃない』って唯月、言ってましたよね。だから多分、恋を知らないけど、恋がどんなものかは・・・うーん、薄々、わかってるし、察してるんですよね。

あとなんだろ。唯月は恋愛が『思いが通じ合っていること』前提だと思ってますよね。『知らない子』『おれは好きじゃない』だから『恋』にはならない、と。

 

恋をテーマにしたプログラムは多い。でも自分はそれを心の底から理解して表現できない。恋をしたことがないから、と睦人との会話で唯月、話してましたけど。ならば私は『告白してきた子が知らない子なら少しは知ろうとして、相手から気持ちを受けとると言う方の恋でもいいから、少しでも恋を知ろうとすればいいのに』とか無粋なことを思ったんですけど。

知らないからこそ、唯月にとって恋愛は、それこそものすっごい特別なものであり。そしてなんだろ。唯月に対しての恋愛に対しての特別は、多分、睦人に対して抱く特別、そこに通ずる部分があったりしたんじゃなかろうか、と。

唯月にとっては恋愛=睦人だったんですよ。

 

だから唯月は本気も本気だった。

だから睦人は『それで気持ちいいままで終わらせようか』なんて言葉を口にした。

今までは唯月に合わせてきた。唯月が色んなことを知ってくれれば、それで満足してくれれば、それはひとつの『思い出』として終わらせられるだろう。そんな思いがあったのかもしれない。あるいは、睦人自身も『ここまでなら思い出で』と言う思いもあったのかもしれない。

でも唯月が本気も本気であることを、そして睦人自身もずぶずぶ唯月に対しての『特別』が、自分の中から染み出していっているのがわかっていた。

睦人にとってはそこだけは合わせることができない、合わせたいけれど合わせることができない一線だったから。

だからあんな言葉を口にしたのにね。ね。

 

そこからの唯月の『このバカっ!』ですよ。

笑っちゃったよ。大笑いしちゃったよ。可愛すぎやしないか。いや、でもそう言葉を放ちたくなった唯月の気持ちはめちゃくちゃ理解しかなかった。

唯月にとっては何だろ。特別な睦人に特別な思いを真剣に、真剣にぶつけて、自分の中の思いにも気が付いて、睦人もそうだと、自分と同じ思いだと信じて疑っていなかったのにな。

そりゃ『このバカっ!』って言いたくもなるさ。しかし可愛かったな!

 

そこでようやく睦人もそうか、と。自分の気持ちに従っていいんだ、と。唯月のことは大切だけど、そこに合わせるばっかりじゃなくても良いんだ、と。彼がそう望んでいるのならば、自分は唯月を、崇高さすら感じているその大切な存在を、自分が望んでいたように特別扱いしていいんだ、と。

見上げるような、だけど自分のような何もない人間の隣にいてくれる彼に対して、自分の気持ちをぶつけでもいいんだ、と。

だからその後の睦人のそこはかとないSっぷりが炸裂していた『めちゃくちゃにしたい宣言』からの『自分1人だけでいっちゃうのダメ』プレイ、最高でした。ありがとう。

個人的には、睦人が唯月の膝、脚を可愛がるシーン。あそこ、めちゃくちゃ萌えた。唯月が怪我したのって、脚だったりする?だとしたら最高なんですけど!このシーンが持つ意味、色々と広がっていって最高なんですけど!かっはー!(卒倒)

 

てなことでここからは声優さんの演技云々についての感想です。

まず田所さん。はい!ここで恒例、私がいちばん好きなCV田所さんのアニメキャラですが、こちらは『便利屋斎藤さん、異世界に行く』のギーブルです!非常に頼りになる人物である一方、バイセクシャルで心奪われちゃったサイトウさんの前では顔を赤らめちゃう。田所さんの低音ボイスで表現される、そのギャップが最高にキュートでした!

 

なんだ、もう声が良い。深みがあって、ちょっとまろやかな感じのする、それでいて色気のあるお声が睦人と言う少年に、めちゃくちゃ合ってる。こんな声も良くて人間できた男子高校生、いてたまるか!(笑)

睦人の、のらりくらりな感じ。のらりくらりしていて、だからこそのずるさ、色気、そして彼の切なさ。逐一、ホームランを打ち返してくる唯月の素直さと、自分の本心との合間で生まれる苦悩みたいなもの。そこと田所さんの声の魅力が、本当にきれいに重なっていたように感じました。

ってか私の中で『のらりくらり』って言葉。めちゃくちゃ色気のある言葉として分類されているんですけどね!伝わってますかね、私が伝えたいこと!

 

そしてお声だけじゃなくて演技もさ・・・ずるいわ。『唯月が望むなら付き合うよ』とか『そう言うことは簡単に言っちゃだめだよ』とか。『まいったな』とか。さっきも語った『それで気持ちいいまで終わらせようか』とか。

そうですよ!この『それでこのまま気持ちいいままで終わらせようか』の言い方ですよ、奥さん!ずるくないですか?私はもう、初めて聞いた時も、そして何度聞いても、ここの田所さんの演技の、その切なさのあまり悶え発狂します。『う゛え゛え゛え゛え゛』って変な声が出ます。

 

睦人にとってはほんと、この言葉を口にする、しようと思ったその瞬間まで、彼自身も言ってますけど本当に現実味のない、幸せな夢。そんな時間だったと思うんですよ。

でも最後の一線を越えるとなったその瞬間に、彼の人間性が、これは夢でも何でもなくて現実で、入れたら最後(言い方っ!(笑))もう後戻りはできない。そのことを自身に突き付けてきた。だから彼は、こんな言葉を口にした。口にせざるを得なかった。

だからね、ほんと。『夢なら醒めないで欲しい』と言う願うような思いと、でも『夢なら醒めて欲しい。醒めた方が良い。そうに決まってる』と言い聞かせるような思い。その相反する思いが絶妙なバランスで入り混じっているような演技で、もうほんとに切ない。悶える。発狂しそうになる。『う゛え゛え゛え゛』って(以下略)

 

基本はのらりくらり、柔らかく、相手に合わせることで、肝心なところをはぐらかす、かわすような睦人の本音。唯月に対しての抑えきれない彼の本音、思いが垣間見えるそうした言葉の言い方とか、もう『ずるい(頭抱える)』でした。

『恋人になってくれる』の言い方とかもさ・・・こんな17歳、いてたまるかよ・・・こんな・・・こんな(ひたすら頭を抱える) 

でもそこは勿論、創作物だからね、と言う無粋なツッコミはさておいて。17歳らしからぬ人間性の成熟具合とか色気とかと。でも17歳の少年の、ものすごく不器用な切実さ、一途さみたいなものの混ざり具合、その表現が本当にたまりませんでした。

『あー、声優さんってほんと、架空の人物に人間的厚みを持たせる職人なんだなぁ』と田所さんの睦人の演技、聞いてて思いました。素敵。

ずるいんだよな、睦人。唯月も言っていた通り。やさくして、ずるい。ずるくて、やさしい。そのずるさを、ずるいまんま、でもずるさの裏側にある純粋な切なさ。それを感じさせる田所さんの演技、私はめちゃくちゃ萌えました、ありがとうございました!

こう言う攻めが、私は好きだ(性癖暴露)。

 

そして斉藤さん。はい。私が好きなCV斉藤さんのアニメキャラは『ハイキュー!!』の山口忠でした。『たったひとつの自分だけの武器を見出し、それを愚直に磨き続けることで戦い続ける』と言う彼の選択。そこに至るまでの彼の感情を表現されていた斉藤さんの声、演技は今でもくっきりと心に焼き付いています!

 

ってか唯月。私が作品聞く前に勝手に抱いていたイメージとは全然違う子で、めちゃくちゃ好感しかなかったです。聞く前はもっと不思議ちゃん、高嶺の花、誰も触れられない、不思議系ツンツンお姫様みたいな子だと思ってたんですけど。

なんだ、この恋に恋しちゃってるわんぱく坊や(笑)。

でもやっぱりバレエの世界で生きてきて、その中でしか、と言う言い方は語弊あるかもしれませんが、その中でしか認められず、外に出てもなお、その中の基準でしか判断されてこなかった人が持つ孤独、あるいは気高さ。そうした部分が、やっぱり斎藤さんの声そのものの魅力、少年性、透明感からものすごく伝わってきて、こちらも田所さん同様、キャラと声優さんの声の重なり、それを強く感じました。

でもやっぱり可愛いかった。返事とか、もう元気あり過ぎて『はい。元気よく返事できて偉いねぇ~』と頭、撫でまわしたくなった(笑)。斉藤さんの演技も相まって、ほんと、ころころ変わるのであろう唯月の表情がまざまざと目に浮かんできたと言うか。

 

だからこその、致してるシーンでの声とか息遣いとかの色気よ。『あぁ(膝から崩れ落ちる)』って感じでした。『そりゃこんな演技される方、卒業されたらBL受け、焼け野原になるわ。深刻な受け不足、ますます深刻になるわ』と。

ものすごく演技が細かい。そんな印象を受けました。あぁ、誤解されないで!今まで聞いた作品に出演されてきた方の演技が、大雑把だったとか、細かくなかったとか。そんなことを言うつもりは毛頭、ないし、毛ほども思っちゃいないよ!

ただ何がどうと言うのを的確に表現できないのが悔しいのですが、とにもかくにも喘ぎであったり、吐息であったり、掠れであったり。その演技の仕方が、めちゃくちゃ細かい。その細かい所への感情の落とし込みが凄い。細かい所がどうしようもなく青くてえっち。そんな印象を、斉藤さんの演技には強く受けました。伝われ!

個人的にはもう『ぎゅっ、ってひとつになりたい気持ちが恋なんだな』とか。その後の睦人に対しての思いが溢れて溢れてどうしようもない言葉とかの言い回しが、聞いていてただただもう切なくて尊くて五体投地でした。ありがとうございました!

 

睦人にとって唯月は崇高。

唯月にとって睦人は憧憬。

一緒にいてくれる。自分がいる場所にいてくれる。

そんな2人が、変わらずに崇高も憧憬もある。相手が『いてくれる』と言うのもある。

だけどそれ以上に『自分がいたいからいる』のだと言うことに、その自分の思いに、改めて気が付かされた。そんな物語だったんじゃないかなぁ。

あとそれこそ『相手から受け取る気持ちで、何者でもないと思っていた自分が、相手にとっての『特別』であることを知る』、それを描いた物語だったような気もする。

恋を認めた物語。恋であることを認めた物語。2人の『特別』がやさしく柔らかく混じり合って合致した、そんな物語。

どうぞお幸せに!

 

ってここまで好き放題語っておいて何なんですけど。

実はこの作品において、私がもっと語りたいのは別のところにあったりする。

でももう文字数も思考力も限界なので、それはまた後日と言うことで。

 

とにもかくにも『だんはじ』16弾。いや、ほんと14弾とか15弾に比べると、語弊ある言い方かもしれませんが、割と軽い気持ちで購入したのですが、めちゃくちゃ良かった!

個人的に『14弾の先輩×後輩で、こう言う『互いを思うあまりのすれ違い』からの『糖度高めの絡み』が見たかったよねぇ~』と思ったのは内緒です。

いや、14弾はこれはこれで私、好きよ!

 

はい。そんなこんなで久しぶりのBLCDでしたが、いや、やっぱり良いなぁ。楽しいわ。聞いててめちゃくちゃ楽しいわ。

残る2作品も時間を見つけて聞こう。そして感想をあれこれと語ろう。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!