tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

1が付く日の読書感想文~『鴨乃橋ロンの禁断推理』

『落ちる音がする』と言うタイトル含めて完璧か。

こんなもん落ちるわ。落ちる音しか聞こえてこんわ。


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このっ!この『寂しがり屋さんのくせに、否、だからこそ、皆から求められる『王子様』としての立ち振る舞いが何よりも得意で、何よりも大好きな』アイドルめっ!

顔が良い、声が良い(この動画は声、ないけど)。夢女製造アイドル。

『私のお願いが聞けるね・・・』

はい!はい!それで褒めてもらえるなら、何だって聞きます!

 

今日も私は元気です!さぁ、今日から4連勤!喜んで自尊心、壊されに行くぞ!

 

本題です。

秋アニメとして放送予定の『鴨乃橋ロンの禁断推理』の1巻と2巻を読んだので、本日はその感想をお送りいたします。

何気にBL以外の漫画の感想をお送りするの、初めてじゃないだろうか。

 

火曜日、休日に挙げた記事の中で『ちょっと読みたい本のお休み期があった』と書いていましたが、まさしくその時期に読んでいた漫画です。

そして順序で言えば、実は7月末に挙げた『ノッキンオン・ロックドドア』の方が、本作品より後に読んだ作品だったりします。

『ノッキンオン・ロックドドア』に関しては、多分、4日くらいで読んだんじゃなかったかな?

 

そんな個人的事情はどうでもよい。はい(反省)。

ではでは、まずは作品の概要を。

『鴨乃橋ロンの禁断推理』は『家庭教師ヒットマンREBORN!』などでおなじみ、天野明さんによる漫画です。少年ジャンプラスにて連載中で、単行本は現在までに11巻、刊行されています。

アニメは先程も書いた通り、2023年秋アニメ、つまり10月から放送予定。『1st Season』と銘打たれているので、恐らくは分割2クール放送なのかな、思っています。勝手に。期待も込めて。

 

探偵養成学校BLUEで将来を有望視されていながら、とある事情により探偵行為を禁止されていた鴨乃橋ロン。捜査一課の刑事、一色都々丸、通称・トトはある人を介してロンの存在を知り、彼のもとを訪れる。ロンに事件捜査への協力を依頼するトトだが、ロンは頑なにそれを拒否する。しかしトトが捜査にあたっている事件の概要を話し始めた途端、ロンの態度が急変し、と言うのが物語のはじまりです。

アニメではロンを阿座上洋平さんが、トトを榎木淳弥さんが演じられます。その他、現状では都々丸の上司、誰もが見惚れるほどの美女、性格荒めな雨宮を日笠陽子さんが、そしてBLUEの追跡学の教官で、個人的事情もあってロンを追いかけるシュピッツを八代拓さんが演じられることも発表されています。

 

ではでは。ここからは感想へとまいりましょう。

ミステリー作品としての一面もあるこの作品。なので『ミステリーか。難しいのかな』と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、その心配は全くの杞憂です!

ミステリーとして事件が起き、そして謎が解かれる。そのプロセスが描かれていくと言う作品ではありますが、とにかくロンがボケる。ボケると言うか、多分、ロン本人としてはボケている意識も、ボケようと言う意識もないのでしょうが。そしてトトがそれに振り回されつつもツッコむと言う流れが怒涛の勢いで繰り広げられていきます。

事件現場に臨場している、あるいは謎解きの途中のシリアスな場面ですらお構いなしに、そう言う描写が登場しています。なのでぶっちゃけ、読んでいる身としては『事件どころじゃないよ!またロンが変なことしてるよ!ボケちゃってるよ!』とはわはわしちゃうと言う。

 

事件におけるシリアスさと、ロンのボケ&トトのツッコミ。この相反するようなふたつの要素が絶妙なバランスで成立している作品だからこそ、アニメ化が決定したんだろうなぁ、と読んでいてひしひしと感じました。

ミステリー作品って、私の偏見かもしれませんが、どうしても動きが少ないんですよ。登場人物たちの会話が主で、動きが少ない。文字だけの小説ならまだしも、絵のある漫画だと、そしてその絵が動かなければならないアニメだと、ミステリーと言うのは描くのがとても難しいジャンルなのだと思います。

ですが本作品は『動きが少ない。ならば逆に動かしてしまえばいいではないか!』と言わんばかりに、縦横無尽に、その全身を使ってボケまくるロン。そして『ピュアでまぬけ』だからこそ、そのロンのボケに全身全霊で反応しツッコむトト。この2人によってミステリー作品とは思えないほどのアクション、動きに対してのアグレッシブさが生み出されている。

ミステリー作品だけど動きがある。会話劇の面白さは勿論だけど、そこに動きがある。その動きが絵で表現されている作品だからこそ、アニメでも十分にその面白さが表現できる、そう判断されたんだろうなぁ、と勝手ながらに思ったのです。

 

ただ、だからこそ、なんです。

ボケるロン。ツッコむトト。動き回る2人。一方でミステリーとして事件の概要を説明する会話シーンもある。漫画では読む人の自由に設定できたその辺りのテンポであったり間の取り方であったり。

そう言う部分がアニメだと『はい、どうぞ』と言う形で、制作側が設定して、視聴者に提供しなければならないわけです。

だから『いや・・・これは難しいぞ。ひとつ、テンポや間の取り方をミスっちゃうと、それが全体にまで影響を及ぼしかねないような作品だからなぁ。これは制作スタッフの方々、本当に腕の見せ所だぞ!』と言う思いがしたのも事実です。

コミック1巻189ページの『僕さ!』『誰さ!』のくだりとか、思わず声に出して笑っちゃったけど。いやぁ~・・・これをどう、アニメで見せるか。どうテンポを取るか。難しいぞぉ~。

 

アニメとしてはこれ以上ないと言っても過言ではないほどにぴったりな原作。すなわち素材だからこそ、逆にそれをどう料理するか、料理する側の手腕が問われまくる作品と言うか。

おおぅ!制作スタッフの皆様、期待してますぞ!(プレッシャーをかける)

 

ただ動きを伴いながらひたすらボケるロンとツッコむトトの流れは、めちゃくちゃ読んでいて面白かったです。楽しかったです。

またロンには・・・えー、これはネタバレになっちゃうのかな。ウィキペディアには堂々と記載されていることではありますが、ま、ここでは書かないでおこうか。圧倒的、天才的な推理力を誇るロンには、しかし『探偵』として実に致命的な欠陥があります。それ故、彼は事件の謎を解かずにはいられないと言う自らの性分を封印するような、世捨て人のような生活を送っていたのです。ですがトトと出会ったことで、その致命的な欠陥をカバーする術を見つけることができた。

一方、まぬけでピュアな性分がどうしても刑事と言う職業には向いておらず、だけど事件解明や犯人逮捕に対する熱い思いは人一倍のトトもまた、ロンと出会ったことで、自らの刑事としての弱点がカバーできるようになったのです。

1人1人が圧倒的な強みを持っていながら、同時にどうしようもない弱点も持っている。しかし出会えたことで、協力し合うことで、お互いがお互いの弱点をカバーできるようになった。

そう言うバディ作品の魅力が存分に描かれているのも、この作品の特徴だと感じました。

 

また互いが互いの強みと弱み。それを理解しあっていて、それをカバーしあうことを良しとしているからこそ。

動きのあるボケとツッコミ。その合間、合間で描かれる2人のやりとり。ロンの名探偵としての致命的な欠陥であったり、過去の出来事であったり、人として実に脆い部分であったり。あるいはトトの救いようがないくらいにピュアな部分であったり。それでも人として、ものすごくまっすぐな部分であったり。

そうした部分で感じられる2人の絆みたいなもの。そこもものすごく熱く描かれていて惹きつけられるし、なんだか胸を締め付けられるような思いもするのです。

 

この辺りはロン役の阿座上さん、そしてトト役の榎木さんのお声、演技がついたら、一層、見ごたえが出てくることだろうなぁ・・・。

ってか振り回すキャラCV阿座上さん、振り回されるキャラCV榎木さんってこれ、最高かよ・・・CV決定した人に袖の下、渡したいくらいだわ。

ちなみにCVに関して言えば、雨宮が日笠さんと言うのも、シュビッツが八代さんと言うのも、もはや解釈一致過ぎてにやにやが止まらないレベルです。

酒に弱い仕事できる美女CV日笠さんとか、もうこれ最高でしょ。そして一見すると曲者、事実、とっても曲者で優秀な人でもあるんだけれど、妙に憎めないシュピッツが八代さんと言うのも・・・もう脳内アフレコ、余裕過ぎ!

翡翠さんやもふちゃんをどなたが演じられるのかも、今から本当に楽しみだなぁ。期待が高まる、高まる!

 

そして最後。個人的に1巻、2巻通して『おっ』と思わされたのが、ロンもかつて在籍していた探偵養成学校BLUE。そのお偉いさんが発した台詞です。

『探偵養成学校BLUE』における、そこが求める『探偵の役割』、それを言葉にしているのがその台詞だったのですが・・・『成程なぁ~』と私はその台詞を読んだ時、思わずにやにやしてしまいました。

 

幼い頃、日本を代表する名探偵のひとり、金田一耕助が活躍するテレビドラマを夢中になって見ていた私に、父は言ったものです。

金田一耕助の、探偵としての弱点は何かわかるか?』と。

そもそも小学生くらいの子どもに投げかけるような質問ではないと、今、思い返しても思うばかりなのですが(笑)、とにもかくにも『わからん』と答えた私に、父は得意満面に答えたのです。

『人が殺されないと出番がないこと。そしてもうひとつは、事件を解決した後、犯人が死んじゃうことだよ』と。

 

今のこの、ミステリー大好きな私が生まれたのも、そしてその作品に登場する『探偵』と言う存在について、やたらやんややんやと語るような私になったのも、ひとえに幼い頃からの父のこの英才教育があったからこそだと思うのですが(ほんとにね!)

 

BLUEのお偉いさんが発した言葉を目にして、ふと、父とのやり取りを思い出した私は、この作品における『探偵』の在り方についていろいろと考えさせられたのでした。

 

ロンが抱えている、BLUEが考える探偵としては致命的な欠陥。

しかしロン自身は、そしてトトも、探偵云々関係なしに1人の人間として、その致命的な欠陥に対して胸を痛めています。

そのことが2人の人間としての、至極まっとうな弱み、正しき人間性の在り方を示しているようで、私はとても微笑ましい気持ちになったのです。

そして逆に『真実』『追及』『正義』『悪に覆い隠される』と言った、聞く限りだととてもまっとうな言葉を使い、自らの養成機関としての大義、目的を語っているBLUEのこの言葉には、どうしようもなく胡散臭いものを感じてしまったと言うか。

何よりも自分自身が口にした言葉で、自らの機関、その内部に『覆い隠さねばならぬ何か』があり、それを守り通すことこそが『真実』であり、そのために『探偵』を育てているのではないか、と。

そんなことすら感じてしまったのですが、はてさて、果たして真相はいかに。

 

はい。そんな具合で本日はアニメ放送も決定している天野明さんの『鴨乃橋ロンの禁断推理』、コミック1巻と2巻の感想をお送りいたしました。

実にアニメ化に適している、アニメ映えしそうな作品だからこそ、と言う期待と不安。

あと天野さんの絵なので、とにかくメインキャラクターたちが皆、美男美女!眼福!だけどだからこそ、作画面も相当、気合入れないと残念なことになりそうだよなぁ、と言う、やはり期待と不安。

それが渦巻く私なのですが(笑)、アニメ云々と言う話を抜きにしても、とても面白く、テンポよく読めた作品でしたよ。

ミステリーファン方も、ライトに謎解きを楽しめる作品だと思うので、是非ともおすすめしたいです!

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!