世間様の3連休は、今日で終了ですか?
と言うことはいよいよ明日から、地獄の通勤ラッシュが戻ってくるわけですね。
グッバイ、私の快適だった通勤時間。
久しぶり、朝の、車、車、自転車、車、自転車の嵐、嵐、嵐。
あぁ、げんなりげんげん。
本題です。
『今更かよ(失笑)』と突っ込まれること必至なので、あらかじめ自分で突っ込んでおきました。そうです。今更です。
入ってて良かった、アマゾンプライム(どーん)
はい。てなことで『劇場版 呪術廻戦0』の感想でございます。
劇場で公開されていた時、『見たい、見たい』『いつか映画館に見に行こう』と思ってはいたのですが、結局いつも通り、思っただけで終了。
『いやいや。いつかテレビで放送されるでしょ。テレビアニメの2期が放送される前くらいに、多分、テレビ放送するでしょ』とタカをくくっていたら、まさかまさかのアマゾンプライム独占配信でございます。
入ってて良かった、アマゾンプライム(2回目)
はい。いや、でもどうなんでしょ?
その内と言うか、アニメ2期が始まる前にテレビ放送されると思っているのは、私だけでしょうか?
あー、でもアマゾンプライム独占配信とかだと、契約的にそうそう簡単にテレビ放送されたりもしないのかな?どうなんでしょ。よくわかんないけど。
そんなこんなで本当は去年の内に、それこそ独占配信が始まったと同時くらいに見て、感想記事も去年内に書く予定だったのですが。
配信が始まったと同時くらいに体調を崩したので、結果として年を越してしまいましたとさ、ははははは!
ま、良いではないか、良いではないか。
よろしければ、一緒に盛り上がって下さい。
ではでは、早速、感想でございます。
なんでしょ。呪いは、未来にはない。未来には生まれない。
呪いが生まれるのは常に過去であり、呪いは常に過去にしかない。
ならば呪いと言うのは、人の生き方であり生き様であり、はたまた思考の在り方そのものなのかもしれないなぁ、と感じさせられた、そんな作品でした。
原作漫画も読んでいたのですが、漫画を読んだ時には、何て言うかこんな難しいこと、もっと言えば深いこと、感じなかったように思います。
原作漫画の良さを微塵も殺すことなく。それどころかその良さを一層、高め、更に新たな魅力、見え方、見せ方をも見る側に提示してくれた。そんな映画化であり、劇場版作品になっていたように感じました。
素晴らしいですな。なんだろ。非常に偉そうな言い方になってしまいますが、アニメ制作スタッフ陣『わかってるな』と、改めて感じさせられた次第です。うん。
感想に戻ります。
たとえば夏油です。この男の存在は、本作品においても、そして『呪術廻戦』本編においても、呪い以外の何物でもないと言っても過言ではないでしょう。
特に五条先生にとっては、何だろうなぁ。過去に置き忘れてしまった呪いであり、そこからずっと、それ故に、五条自身だけでなくありとあらゆるものを苦しめる存在にもなっているわけです。うん。
だけど、五条先生にとって夏油と言う男は、人物は、呪いでありながら、同時、唯一の親友でもある。あれだけたくさんの人を殺しておき、自らの大切な生徒たちの命を危険にさらしておきながら、それでもなお、五条先生にとって夏油と言う男は、過去からの呪いであると同時、唯一の親友なのです。
そこにあるのは、どうしようもなく救いようのない思いです。そしてそれこそ、私はまた呪いだと思うのです。
しかしどうしようもなく救いようがない思いと言う点で言えば、本作品の主人公である乙骨憂太が里香ちゃんに向けていた思い。里香ちゃんの今わの際に、ほとんど自らを追い詰めるような形で思っていた、願っていた思いもまた同様でしょう。
結果として、その思いがあれだけ可愛らしい女の子を特級過呪怨霊にしてしまっていたのですから。
あるいは禪院真希さんです。物語の途中で、彼女が呪力も持っていない、呪いも見えない、それでも『家』を見返すためにこの道を選んだ、そんなことを語るシーンが出てきます。それに対して憂太は羨望の眼差しと言葉を返します。
それを受けた真希さんはその場を持して、少し嬉しそうに、恥ずかしそうに。だけど怒ったように『なに認められた気になってんだ』と呟きますよね。
ここも呪いだなぁ、と思ったんです。呪力の無い、呪いの見えない真希さんが、ずっとずっとかけられ続けている、そして自身でかけてしまっている呪い。
そうならざるを得なかった真希さんの育ってきた環境、そしてそうせざるを得なかった真希さんの凄まじいまでの精神力。それが垣間見えるような呪いだよな、と。
ひとりひとりのどうしようもない思いから生まれた、過去に生まれた呪い。
それに人生を支配されそうになりながら、それでも、ある者は歯を食いしばってそれに耐え、ある者は自嘲の笑みでそれを受け入れた。
ひとり、ひとりが、それぞれの呪いと向き合い、過去から今を、そして今から未来を生きている。
非常にダークで、ネガティブなエネルギーもグロテスクなまでに描かれる『呪術廻戦』と言う作品ですが、何故かそれと同時、途方もないエネルギーみたいなもの。あるいは生きる人間の、生きるしかない、ずったずったになっても死なない限りは生きるしかない救われようのない前向きさみたいなものが描かれていると感じるのは、結局こう言うところにあるからなんだろうなぁ、と思ったり。
その象徴みたいな存在が、ひどく人間らしさを感じさせないような面を見せることもありながら、しかしその実、どうしようもなく生々しい人間らしさを見せてくる主人公の虎杖悠仁と言う存在だと、私は勝手に思ってるんですけど。
結局、呪いはどうあれ人のどうしようもない思い、生き方、生き様からしか生まれない。そう言うところにあるからなんだろうなぁ、と思ったりしたのですが。
まぁ、はい。そんな小難しい話はこれまでにしておきましょう。
とにかくめちゃくちゃ見ていて楽しい作品でした。
憂太をはじめとする学生たちの青春物語としての一面。そして五条先生と夏油、かつて学生たちだった者たちの、呪いとなってしまった過ぎ去りし日々を思わせる一面と。その対比がとても鮮やかだったし、だからこそ、それぞれのキャラクターに共感しやすかったです。
また描写は少なかったものの、五条先生は勿論のこと、伊地知さん、ナナミンや冥冥、猪野さんや日下部さん、硝子さんと言った大人組の活躍も、めちゃくちゃかっこよかったです。なんだ。やっぱり、大人が、ずべこべ文句言いつつも、しっかりやるべきことをやっている作品は、それだけで名作です。かっこよかった。
戦闘描写も、もう見惚れちゃった!の一言です。この辺りは、なんだろ。個人的には先程にも書きましたが、制作陣がちゃんと原作漫画の良さ、魅力、見どころ、見せ方を『わかっている』上で、こねくり回すことなく、シンプルに、ストレートに演出して、アニメとして見せていたなぁ、と言う印象です。
だから見ていて変なストレスを一切、感じなかった。ただただスピード感、迫力、動き、そう言うものが美しい作画で完璧に描かれていたから、ほんと『ほわぁ~』って、見惚れるしかなかったです。うん。
登場キャラクターの中だと、今回のお話では私は真希さんがいちばん好きです。あのルーズソックス、ちょっと懐かしかったなぁ~。時代を感じたぞ。
あんな家に生まれてしまったばっかりに、自分で自分にも呪いをかけてしまっている真希さん。でもそれは、先程、書きましたが、真希さん自身が自分の心を守り通すために必要な手段だったんだよなぁ~。
そう思うとどうしようもない健気さ、切実さが生まれてくるんだけど、でもそれ以上に、そんなものすら寄せ付けないであろう、ただただ強くあろうとする真希さんの姿が浮かび上がってくるようで、ほんと、かっこいい人だな、弱いけど、でもとても強い人だなぁ、と思いました。
憂太が羨望の眼差し、言葉を向けたのもわかるわ。小松未可子さんの男前ボイスと演技も最高でした。
そしてパンダ先輩と狗巻先輩も、かっこよかったです。ってかそうか、2人ともやっぱりめちゃくちゃ強いんだなぁ、と改めて思い知らされたような。
勿論、夏油みたいなのが相手だと、まだまだと言わざるを得ない部分はあるんだろうけれど。
ただ学生であっても、大人たちが見守っているとは言っても、呪い相手に立ち向かうことを任せられている。そう言う厳しさの中に、彼ら、彼女らは身を置いているんだよなぁ、と言う『今更かよ』とツッコミを受けそうなことも、改めて感じさせられた次第です。
そうなんだよな。子どもだけど、でも、何てか、任せられていることの多くは、大人のそれと変わらないところもあるんだよな。凄いなぁ。そしてだからこそ、その線引きを明確にしている、担うべきところはしっかりと担う、そんな大人たちのかっこよさが際立っているんだよな、この作品。
憂太と里香ちゃん。
ってか里香ちゃん、健気すぎるやん。怪我した真希さんにたてついて憂太に怒られたシーンとか、あまりにも健気すぎて泣いたわ。
憂太の思い故に、呪いに、怨霊になってしまった彼女。それでも、どうなんでしょ。彼女にとってはそれもまた、ひとつの幸せ、だったんだろうなぁ。勿論、そのことで憂太が苦しんでいたのも、自責の念を抱いていたのも、彼女は知っていたのだと思う。
それでも、憂太がそう望んだのであれば、それもまた良し。彼が望む限りは、見て見ないふりをしてくれている限りは、自分は、どんな形であれ憂太と共に居続ける。憂太を傷つけるものを傷つける。憂太を守る。それが自分の幸せだと、里香ちゃんも思っていたんだろうなぁ、と私は思うのですが、いかがでしょうか。
やっぱりそこもまた、純愛だったんだよな。純愛。一途で、まっすぐで純粋な愛。だからこそ、救いようのない、それは呪いだった。
花澤香菜さんの声、演技は、もうなんてか、凄いね、の一言でした。なんだろ。花澤さんのお声の、あの可愛らしさと透明感は、いやこれも今更なんですけれど、ほんと唯一無二の存在ですよね。なんかもう、里香ちゃんと言う少女の存在、感情、それらすべてが花澤さんの声と演技によって立体的な存在となって、見る側の人間に迫ってきていたようにすら感じます。
そして憂太です。なりたい自分になるために、呪いにしてしまった過去、存在、里香ちゃんとの別れを経験した少年。
なんだろ。硬さもあるんだけど、でもやっぱり年相応の柔さ。それを感じさせる青臭さや葛藤、怒り、それらがなんの嫌みもなく伝わってくるような少年だったな、と。この辺りはやっぱり制作陣の描写のうまさ、そして緒方恵美さんの声、演技によるところが大きかったように感じます。
緒方さんのお声、演技も、いや、凄いですよね。心を締め付けるような、息苦しさすら感じさせるような切迫感があるんだけど、でも、それがちゃんと10代の少年のそれになっていると言うか。どこまでも透明感、硬質なんだけど柔い部分、そうしたものがあって、なんてか、そのバランスはどこから来るんだろ、と心底、思わされました。
はい。
そんなこんなで『劇場版 呪術廻戦0』の感想を、つらつらとお送りいたしましたが。
さて、夏クールでしたっけ?いよいよ『呪術廻戦』の2期が放送されますね。
まずは五条先生と夏油、更に硝子さんが学生だった頃のお話が描かれると言うことで・・・どのような経緯があって、それぞれがそれぞれの信じる道を進むことになったのか。訣別することになったのか。かつて学生だった大人たちの姿、ドラマが描かれることで、一層、物語に深みが増しそうですよねぇ~。楽しみ楽しみ。
そしてその後、多分、10月からですよね?そこからは、ファンの方、待望・・・いや、待望だけど色んな意味で地獄しか待ち受けていない(汗)渋谷事変がスタートです。
ちなみに。2期では新キャラクターも登場しますが・・・何と言っても、禪院直哉、彼をどなたが演じられるかに注目が集まっていますよね。
今のところ『中井和哉さん派』『細谷佳正さん派』に、二分されているような気がするのですが・・・はてさて、果たしてどなたが演じられるのかしら。
そこも含めて、いやいや7月からの放送開始が、今から待ち遠しい限りです。
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございましたた!