tsuzuketainekosanの日記

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『THE FIRST SLAM DUNK』の声優交代劇について~個人的な意見です

あえて火中の栗を拾いに行くような話題についての記事を書かなくても。

そう自分でも思ったのですが、まぁ、こんな場末のブログですからね。

そこで41歳のオタクが何を喚いたところでどうこうなることもないでしょう。

そう思い書いてみました、タイトル通りの話題です。

『THE FIRST SLAM DUNK』の声優さん交代についてです。

 

えー。いつだ。11月の5日でしたっけ?

その日に配信された情報解禁特番にて『THE FIRST SLAM DUNK』にて湘北高校バスケ部に所属する5人を演じられる声優さんが発表されたのですが。

テレビアニメでCVを担当されていた声優さんからは全員変更と言うことで、情報解禁されるや否や、大きな話題になりました。ただ個人的な印象ではありますが、残念ながらその話題の多くはネガティブな反応であり、中には声優さんご本人を責める、貶めるような反応もあった。なので私は途中から配信番組、音声のみで楽しんでいたのですが。コメントを見ていられなかったと言うか。はい。

 

何でこんなことになってしまったのか。

 

それを勝手に考えていきたいと思います。

 

ってかその理由は、さほど考えなくても、私じゃなくてもわかることでしょう。

答えは簡単、『THE FIRST SLAM DUNK』の声優さんが、テレビアニメの声優さんではなかったから。声優さんが全員、交代だったからです。

 

けれど本当にそれだけが理由なのか。

そう考えてみると『いや、もう少し何かしら、やり方、方法があったのではないか』と言う気がしないこともない、そんな気もしてきまして。はい。

 

CV変更に関しては、11月2日、劇場版の制作に携わられた方々の言葉を収めているサイトにて、プロデューサーの方の言葉が掲載されました。

 

その内容を端的にまとめると次の通りになります。

・監督を務められる原作者、井上雄彦さんは『演技の質』ではなく『声の質』にこだわっておられた。

・なのでプロデューサーさんとしては、できるだけフラットに、幅広い選択肢の中から自由に探究させてあげたかった。

・その結果、今回はテレビシリーズのキャストには固執しないと言う選択肢をとった。

パイロット版制作でも関わりのあったテレビシリーズの一部のキャストの皆様、また他のキャストの皆様にも、その思いを説明しに回った。

 

詳しくはこちらからどうぞ。

COURT SIDE | 映画『THE FIRST SLAM DUNK』

 

はい。

 

で、今から考えるとですね。

このプロデューサーさんの言葉を、もっと早くに発表しておくべきだったのでは。

そんな思いがしてきてしまうのですね。うん。

 

思えば劇場版の制作が発表された時から、その話題の中心には常に『湘北高校バスケ部の面々のCVはどうなるんだろう!?』『続投か!それとも変更なのか!?』と言うCVに関するそれがあったように思います。

そしてその多くは『続投以外考えられない!』と言う、CV続投に対しての熱い支持をお持ちの意見だったように思います。

テレビアニメシリーズで湘北高校バスケ部を演じられた声優さんが全員、今も現役で活動されていらっしゃるのも、続投を信じる理由の大きなひとつですよね。うん。

 

それくらい、この作品のファンの方、劇場版製作を聞いて居ても立ってもいられない思いに駆られた方は、CV続投を強く望まれていたわけです。

それはそうでしょう。

今から約30年前になりますか?

発表されたこの作品の人気、影響力たるや、凄まじいものがありましたもの。

そしてアニメもめちゃくちゃ人気がありましたもの。

一部しか見ていなかった私ですら『桜木花道草尾毅さん!流川楓緑川光さん!宮城リョータ塩屋翼さん!三井寿置鮎龍太郎さん!赤木ゴリ(覚え方っ!)は梁田さん!(すいません、梁田さんだけフルネームで覚えていませんでした。土下座)』と、何も見なくても言えるくらいに、記憶に刻まれていたくらいですもの。

 

それくらいだったわけです。それくらいの、何と言うか人気であり影響力、印象だったわけです。

ですから当時、テレビアニメシリーズを全部視聴していらっしゃった方にしてみれば、そりゃもう、テレビアニメシリーズのCV続投を信じたい気持ち一心だったことでしょう。その気持ちはわかる。『簡単に言うな!』と叱られそうですが、わかる。

 

そしてこの声、当時のCV続投を望まれている方の声。はたまた『続投なのか、変更なのか!』を気にされている多くの方の声は、制作側も知るところだったと思います。

 

制作側にしてみたら『いや、とにかくCV変更云々に関わらず、面白い、素晴らしい作品に仕上がっているんです。だからCVの話題だけで、CVだけで『THE FIRST SLAM DUNK』を判断しないで欲しい』と言うような、そんな思いもあったのだと思います。

だからこそ、公開1か月前までCV発表をしなかった。

更に言えばCVが続投なのか、変更なのか。それすら明らかにしないまま『だからCVのことはいったん、置いといて。そちらも含めてとにかく素晴らしい作品に仕上がっているんですから!後悔はさせませんから!』と言う感じでムビチケ発売にも踏み切ったのだと、素人ながらに推測します。

 

しかしそれが結局、今回のCV変更において大ブーイング、大批判につながってしまったのではないかな、と。

 

制作側の『新しい、誰も見たことのない、初めての『SLAM DUNK』を作りたい』と言う熱い思い。

多くのファン方の『俺たちの、私たちの『SLAM DUNK』の記憶は、確かにテレビアニメシリーズのCVの方々の声、演技によって成立しているんだっ!』と言う熱い思い。

 

双方が熱い思いを持ちながら、しかし制作側がファン側の熱い思い。『声』に対しての愛情、愛着、支持と言ったもの。その度合い、深さを測り間違えていた。

『『SLAM DUNK』を愛する方であれば、CVの変更も含めて、今回の『THE FIRST SLAM DUNK』、全く新しい、初めての、誰も見たことがない『SLAM DUNK』も絶対に楽しめるはずです。愛せるはずです!』と信じて疑っていなかった。

そこが、ファンの方の反発をより大きくしてしまったのではないかなぁ。

 

だから先のプロデューサーさんの言葉。

あれが11月2日ではなく、もう少し前に。

そうだなぁ、たとえば今年の夏くらいに発表されていたらどうだったでしょうか。

個人的にではありますがあの文章を読むと『ほぼほぼCV変更は確定』と言う印象を受けられる方が多いのではなかったかな、と思います。

特に『テレビシリーズのキャストの皆さんに、自分の思いを、答えを説明しに回った』と言う言葉からは『・・・ってことはそう言うことだよね。続投なら、わざわざ、自分の思い、答え、井上監督の『演技の質』より『声の質』にこだわっておられた云々と言う思いも説明する必要はないものね』と、私は思ったものです。

 

このワンクッションが早い段階であれば。

ファンの方も『あぁ、そうなのかー』と、語弊ある言い方ではありますが諦めがついたかもしれない。覚悟したかもしれない。

『それならそれでもういいです』ときっぱり、捨てる気持ちを持つ方もいらっしゃったかもしれない。

勿論、再三ですが制作側にしてみれば、CV変更で今回の劇場版を見ないと判断されること。それを避けたい思い一心で、直前までCV変更には触れなかったと言うのもあるかとは思うのですが。

 

あるいはもう少し早めに発表していたら『そうか。変更か』と皆さんが共通認識のようなものを持たれて『じゃあ、新しいCVは誰だろうね~』と言うような。

ポジティブな盛り上がりが生まれていたかもしれない。いや、まぁ、あくまで希望的推測ですけどね、ははははは。

 

まぁ、でも難しいですわな。

制作側にしてみたら『CV変更って明らかにしたら、きっと批判も起きるだろうし。そうなったらムビチケの売り上げにも影響が出てくるだろうしなぁ~』と言う危惧感もないことはなかっただろうしなぁ。

 

でも、だからこそ。

『『CV変更』、その一点だけで見ないと言う判断はしないで欲しい!本当に素晴らしく、まだ誰も見たことのない新しい、だけど確かな『SLAM DUNK』がそこにはあるのだから!』と言う確たる自信があったのであれば、なおのこと、CV変更に関してはこんなに焦らす必要はなかったのでは、もっと早くに明らかにしておいても良かったのでは、とも思います。

 

『声は変わります!でもとにかく見て欲しい。素晴らしい作品なのです!』と言わんばかりに、先程のプロデューサーさんの言葉だけでも夏くらいに出しておく。そしてその直後くらいに、今回の予告動画を出しておく。

そうしたら皆さん『この声は誰だ!』ってなるじゃないですか。良くも悪くも皆さん、そこに食いつくじゃないですか。

その状態で11月5日の情報解禁を行っていれば、もう少し、状況は変わっていたのではないかなぁ。

 

偉そうなこと言ってすいません。

はい。

 

でも私がもし『SLAM DUNK』に対して、多くのファンの方のようにめちゃくちゃ熱い思い入れを抱いていたとしてら、そうしていて欲しかったなぁ、とは思います。

なんてか、CV続投か変更か。そこで引っ張るような、話題として公開直前まで引っ張るようなことはして欲しくなかったなぁ。

 

ちなみに。

今回のCV変更に関しては『美少女戦士セーラームーン』の新旧CV変更を例に出して『主人公の桜木花道だけでも草尾さん続投だったら、ここまで批判は大きくならなかったのでは』と言うご意見もツイッター上で見かけました。

 

成程、と思ったものです。

 

しかしやはりそれだと、井上監督のこだわり。『演技の質』と『声の質』での差が、湘北高校バスケ部の間に生まれてしまうかもしれない、そんな思いが制作側にはあったのかもしれないなぁ、と思ったり。

 

あとですね。

 

これも個人的な感想なんですけれど。

 

『THE FIRST SLAM DUNK』、CGじゃないですか。

テレビアニメシリーズの、あの『手描きですっ!』と言わんばかりの、何てかもう、当時、絵を描いていた人のペン(か何かは知りませんけど(汗))を握る力の強さ、それが伝わってくるような、濃い絵。

それに比べると、今回のCGの絵、めちゃくちゃあっさり、涼やか、軽やかで滑らかじゃないですか。見た感じ。なんか生物としての生々しさはないのに、質感としての生々しさは妙にある、実にCGらしい絵と言うか。いや『らしい』も何もCGなんですけど(汗)

それを思うと、このCGの絵に、テレビアニメシリーズのCVの方々の声、演技が吹き込まれると、それはそれで妙な違和感、ちぐはぐ感みたいなものが生まれたんじゃないかなぁ、と言う気もしたのです。

勿論、それはプロの方ですから合わせようと思えばいくらでも合わせられたことでしょうが。

だからそう言うことも含めての、CV変更だったのかなぁ、と言う気もしなくもない。

 

偉そうなこと言って本当にすいません(土下座)

 

あともうひとつ。

個人的には『どや!おしゃれやろ!これが『誰も見たことのない、新しい『THE FIRST SLAM DUNK』やで!』で終わらないと良いな。

そんなふうに感じたことも否めません。

 

いや、ほんと、偉そうなこと言ってごめんなさい。

41歳の、ほとんど作品に触れたことがないアニメ、声優オタクが喚いているだけです。

生暖かい目でスルーして下さい。

 

いや、でも、うん。

なんか、何て言うんだろ。

あの予告編があまりにも短かったと言うのもあるんですけど。

何か『映画の予告編』を見ていると言うよりかは『MVの予告編』を見ている、そんな感覚に陥ったのです。私は。

はい。

ま、私の感想なんて何のあてにもなりません。

 

原作者である井上さん自らがキャストの声にこだわり、そして映画の原作、脚本、監督を務めていらっしゃるわけですから。

そしてそれを、多数のプロの方ががっしりと支えていらっしゃるわけですから。

そして新たにキャラクターに『声』で命を吹き込むことになった声優の方々も、本当に真摯に、井上監督と意見をすり合わせながら、キャラクターに命を吹き込まれたわけですから。

 

そこは、なんてか、ある意味、冷静に、フラットに受け止めたいものだなぁ、と思う私なのでありました。はい。

なんてか、誰も悪いわけではないわけだし。

制作側の見誤り感は否めないけど、それにしたって作品への純粋な自信があったからこそだろうと思えば、決して悪いと責められるべきものではないし。

ましてや声優さんは、来たお仕事を全うされただけなのですから。

 

偉そうなこと言って、本当にごめんなさい。

 

はい。そんなこんなでそんなこんなです。

『THE FIRST SLAM DUNK』は12月3日公開予定です。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました!

 

追記・・・井上監督が『演技の質』ではなく『声の質』にこだわられていたと言うこと。その人が自然に日常話す『声の質』にこだわっておられた。事実、今回の映画で赤木剛憲を演じられる三宅健太さんも、別の役のオーディションを受けた。だけど普段の声で叫んでみて、と言われた結果、赤木役での合格の知らせを受けた。

この話を聞いた時に思い出したのが、こちらの記事でした。

news.yahoo.co.jp

『こう言う声』と言う既存作品のキャラクターのイメージからではなく、『○○の声は○○の声』と言う考えでオーディションを行っていった。

だからデンジ役の戸谷菊之助さん、アキ役の坂田翔吾さんがブースに入ってこられて、その挨拶第一声を聞いた瞬間、スタッフの間に緊張が走った、と言うお話です。

何でしょ。演技力は勿論、重要であり必要であるのは言うまでもないことですが『キャラクターの声が、その演者さんにあるのか』『演者さんの素の声に、キャラクターの声としての素質のようなものがあるのか』と言うのは、なんか今のひとつの流れ。特に作品によって『生々しいお芝居』が求められる作品においては、ひとつの主流なのかなぁ、とも思ったりしました。

こちらの記事も面白いので、ぜひぜひ読まれてみて下さい。