tsuzuketainekosanの日記

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想像力×創造力で独自表現をひた走る~『サイエンスSARU』を見ていこう

2025年夏アニメの季節でございます。

もう放送された作品もありますね。忙しや、あぁ、忙しや。

 

2025年夏アニメに関しては、いつも利用しているアニメ情報サイト、『アニメ!アニメ!』さんにて、こんなアンケートも実施。その結果が以前、発表されていました。

animeanime.jp

1位の支持率が9%と言うことで、やっぱり票としてはわかれたのかな。

そんな印象も受けたのですが、それでも個人的には、その中にあって1位を獲得した作品に関しては『納得』の一言なのです。

この夏も、海夢ちゃんと五条くんの関係に、にやにやするんだい!

 

で。

 

今回はこのアンケートで第3位に『地縛少年花子くん』の2期と同票でランクインした『ダンダダン』の2期。こちらを1期から制作しているアニメ制作会社『サイエンスSARU』について、つらつら語っていこうかと思います。

個人的に気になっている制作会社でもあったので。

 

てなことでサイエンスSARUのウィキのページ、どうぞ。

ja.wikipedia.org

 

個人的な話をしますと。

私の『初!サイエンスSARU制作作品』は『映像研には手を出すな!』でした。

eizouken-anime.com

実写ドラマ、映画化もされましたね。大童澄瞳さんの同名漫画が原作。個性豊かな女子高生3人の、アニメ制作に奔走する姿を描いた作品です。

個人的には俳優、伊藤沙莉さんの声優としての、実に違和感のない演技。そしてハスキーで、どこか少年性を感じさせる声。あるいは松岡美里さんの新人離れした演技力に驚嘆、強く惹かれた作品でもあります。

 

勿論、お話が面白かったのは言うまでもないのですが。

私は原作漫画を読んでいないので、漫画ではどんなふうに描かれているのか。どんな表現がとられているかと言うのは知らないです。

ただアニメを視聴した際には、その表現の縦横無尽さ。まさに画面狭しと駆け回り、跳びまくり、暴れまわっているような表現には『凄いな!これ、凄いな!』とわくわくさせられた記憶があります。

 

『ダイナミック』と表現すればそれまでなんだけれど、それだけではない。そこで表現されている、たとえば登場人物の心情であったり、あるいは状況であったり。

そこに含まれている繊細さや暗さ。そうしたものもしっかりと踏まえたうえで、それでも、実にダイナミックに、のびやかに、絵が動いている。生きもののようにして、その生命力を迸らせている。

 

『これは・・・これは凄いぞ!』と。

そこで『サイエンスSARU』と言うアニメ制作会社を強烈に意識するようになった次第です。

 

やはり実写ドラマ、映画は見ていないから、こんなことを言うのは間違っているのかもしれませんが。

サイエンスSARUが制作した本作のアニメ。その表現は、絶対的に実写では不可能な。『アニメだからこそ』の、圧倒的な表現だと思います。

 

と言うわけで、先程のウィキを参考にサイエンスSARUの会社としての概要を、少し見ていきましょうか。

成程。『映像研には手を出すな!』は初のテレビアニメ制作作品だったのですね。

 

2013年に設立された会社で、設立メンバーは4人。資本金は200万円。

それが今や日本のみならず、その独自性から、世界からも熱い支持を受けるアニメ制作会社に成長したのですね。ロマンだ・・・!

 

サイエンスSARUの設立、そして発展に欠かすことができないのが、このおふたり。

まずは設立メンバーのおひとりであり、現在は同社の代表取締役であるチェ・ウニョンさん。

スペース☆ダンディ』第9話。『植物だって生きてるじゃんよ』を手掛けられたメインスタッフのおひとり、と聞けば『あぁ』と思い当たる方も多いのではないでしょうか。

そしてもうおひとりが、やはり創立者のおひとりであり、2025年2月に新たなスタジオを立ち上げられた湯浅政明さんです。

 

『映像研には手を出すな!』の他に『四畳半神話大系』『ピンポン THE ANIMATION』『犬王』などの監督としても知られている湯浅さん。

 

なんでしょうね。私は『ピンポン THE ANIMATION』は最初の数話だけ。そして映画『犬王』に関しては全然、視聴していないのですが。

それでも、この作品の並びを見ただけでも、その迸る想像力と、それをアニメとして、原作を尊重しながらも表現しきる創造力。そうしたものを強く感じて、にやにやしてしまうのであります。

 

四畳半神話大系』なんかも、これ、もう、凄かったですものね。

京都大学に進学した青年。彼が1回生の時に加入するサークルによって、その大学生活が大きく変わっていく。そのひとつひとつを描いた、森見登美彦さんによる同名小説を原作としたアニメ作品。

 

小説ではそのエピソードは4つなんです。

それがアニメ化に際しては、10のエピソード、並行世界が描かれることになった。

 

だから、私、アニメから先に入ったのか。それとも小説から先に入ったのかは、今となっては思い出せないのですが。

ただ『アニメ!凄いな!あそこまで原作を損ねることなく、違和感なく、エピソードを倍以上に拡げたとか。凄いな!』と驚き、感動させられた記憶があります。

この辺りにもやはり湯浅さん、そして湯浅さんと共に脚本を担当され、シリーズ構成を務められた上田誠さんの手腕と言うものをひしひしと感じますよね。

 

原作小説もめちゃくちゃ面白いんです。

主人公の一人称で綴られる、過剰な自意識と痛々しいまでに痛切な願いと、それを嘲笑うかのような大胆な表現が、文字なのに、それこそ飛び出してくるかのような勢いで、こちらの感情を揺さぶってくるような作品で。

 

その面白い原作を、魅力的な原作を、アニメとして。絵主体の表現で見せ切った、その凄さと言うのは、実際に作品を視聴していただければご理解いただけるかと思います。

 

四畳半神話大系』同様、視聴していた作品で言えば。

2022年の『平家物語』ですかね。『犬王』の原作者でもある古川日出男さんが現代語訳された『平家物語』が底本になっている本作。

平家一門の栄華、そして衰退を描いた作品ですが、主人公であるびわは、アニメオリジナルのキャラクターです。

 

こちらは京都アニメーションで、数多くの作品を手掛けられた山田尚子さんが監督を務められています。2019年に京都アニメーションを離れられた山田さんにとっては、『平家物語』は、京アニ以外で監督を務めた初の作品でもあります。

 

監督としての山田さんの個性、魅力。登場人物の心情を直接的に描くのではなく、その時々の風景や光景に託して描くと言うそれは、本作でも健在。

淡い色使い、どこか懐かしさを感じさせるような、それでいて愛らしさも感じさせるようなキャラクターデザイン、その描写。

それらが融合することで、歴史と言う巨大な渦に翻弄されるしかない登場人物たち。それでも、その中にあってなお、懸命に、あるいはがむしゃらに生きようとした登場人物たちの生き様。その哀しみのようなものが、ひたひたと胸に満ちていく。

 

『映像研には手を出すな!』や『四畳半神話大系』が縦横無尽と表現できるのであれば、『平家物語』は、縦横無尽さも感じさせつつ。

けれど同時に、やはり山田監督作品だからこその。そして『平家物語』だからこその深み。それを哀切極まりないほどに感じさせる、そんなアニメだったなぁ、と個人的には思うのであります。

『映像研には手を出すな!』や『四畳半神話大系』が深くないとは、一言も言ってないからね!

 

設立メンバーでいらっしゃるチェ・ウニョンさん。そして湯浅政明さん。

更には『映像研には手を出すな!』では副監督を務められ、『ダンダダン』の監督を務められている山田風我さん。

 

このお三方のお名前、手がけられてきた作品を振り返ってみるだけでもサイエンスSARUの強み。魅力。

アニメ制作会社として、他のどことも被らないような独自性。

迸る原作表現に対する想像力と、それを『アニメ』と言う表現で現実のものにできてしまう創造力。

そうしたものを改めて感じた次第です。

 

なんだろう。海外ファンからの人気、支持が高い、熱烈だと言うのも、わかる気が。

勿論、海外展開も視野に入れて、会社として活動されていると言うのもあるのは言うまでもないのですが。

その点も含めて、TRIGGERと似た『見た人、すべての感情、脳を、本能的に刺激する』、そんな色と言うか魅力と言うか。

そう言うものがあるからではないかなぁ、とか思ったりするのですが、皆さんはいかがでしょうか。

 

では最後に、今後のサイエンスSARU制作予定のテレビアニメ作品も見ていきましょう。

まずは10月。秋アニメとして放送予定なのが『SANDA』です。『BEASTARS』で知られる板垣巴留さんによる漫画が原作。

少子化となった社会を舞台に、条件が揃うとサンタクロースに変身してしまう呪いにかけられた少年たちの姿を描いた作品です。

PV見たけど、これももう凄い。PVの時点で熱量が迸っていて、その飛沫がこちらに飛んでくるようで『熱いんだよ!』とにまにまするしかありませんでした。

なお脚本はうえのきみこさん。こちらももう、期待しかない!

 

それから円城塔さんが脚本を担当されると言うことで、それもまた楽しみな『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』も制作予定。

本作では初監督を務められる、同社所属のアニメーター、モコちゃんさん自体も、個人的にはとても気になるのです!

 

そしてトマトスープさんの同名漫画を原作とする『天幕のジャードゥーガル』も、予定作として挙げられます。

モンゴル帝国への復讐と言う、壮大な願いを胸に動き出すふたりの女性を主軸にした物語。

非常に可愛らしい、シンプルな絵柄。しかしそこで描かれているのは、大切な人を奪われた女性の激情。

歴史ものであるその壮大さ含めて、サイエンスSARUがどんなふうに、その激情をアニメとして表現するのか。色使いも気になるなぁ。

やはり今からわくわくが止まらないのです!とんでもない作品になりそうな予感!

 

と言うわけで本日は、世界のアニメファンが注目するアニメ制作会社、サイエンスSARUについて、つらつら語ってまいりました。

やはりアニメ制作会社によっての個性の違いって面白いですね。

 

ではでは。本日の記事はここまでです。

読んで下さりありがとうございました。