アイドルマスター合同ライブの記事が続きましたが。
引き続き、推しの話です。私を救ってくれた、支えてくれた推しの話です。
最近になって『ライブ中に観客からの手拍子にキレて演奏を中断したことがあったけれど、あれは裏拍で手拍子を叩いて欲しかった、それが言えなかっただけ。手拍子が嫌いなわけではない(照)』と言う衝撃の事実を公表してくれた方がボーカルを務めているバンドと、そのバンドを愛した、とあるバンドのお話です。
ってか藤原基央さんよ・・・可愛すぎるだろうよ・・・この話・・・。
胸のキュンキュンが止まらなかったわよ・・・。
えー、この記事を書くに至ったきっかけは、YouTubeのとある動画です。
YouTubeが動画をおススメしてくる、そのタイミングが本当にわからない(苦笑)
『いや、その分野、私、以前から好きで、それに関連する動画も以前から見まくってたよ!?なのに今!?』と思うこともしばしば。
わからないんですが、そのお陰で素晴らしい動画にたどり着けたり、新しい楽しみを見つけることができるのは、なんともありがたいことです。
・・・アレか。前々からおススメしていたんだけれど、トップページ、大抵、最下段まで確認していないから、気が付いていなかっただけなのかな?
今回、唐突におススメしてきたのが、Galileo GalileiさんがBUMP OF CHICKENさんのカバーを披露されている動画でした。
なんだろ。その内容がタイトルにも書いた通り、あまりにも、あまりにも素晴らしすぎたので、特に私と同じくバンプファンの方で、まだこの動画の存在を知らない方に是非とも知っていただきたい!この動画を見て、聞いて頂きたい!と思い、記事を書いています。
動画のタイトルは『僕らのBUMP OF CHICKEN』でGalileo GalileiのYouTube公式チャンネル内で公開されています。
YouTube検索でもこのタイトルを入力したら、一発で出てくるはずです。26分弱の動画です。サムネに描かれているイラストを見ただけで、古くからのバンプファンの方の胸は熱くなることでしょう。私は少なくとも、胸が熱くなった。
この動画の内容を語る前に。
Galileo Galilei。私はそのお名前だけは知っていたと言う感じで、曲も多分、1~2曲くらいはがっつりと聞いたはず・・・と思い、今、調べてみたらそうだ、やっぱりそうだった。
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のOP『青い栞』、そして『ハイキュー!!』のセカンドシーズンのEDだった『クライマー』ですね。この2曲でがっつり、触れたことがあると言うことで間違いありませんでした。
そして申し訳ないことに、他に知っている情報言えば『閃光ライオット』の初代チャンピオンと言う情報くらいで、いや、なんかほんと申し訳ないのですが(土下座)
とにもかくにも、最初、この動画を見た時『あぁ、よくは知らないけれどちょっと知ってるバンドだ。そうか、バンプのカバーをされたのか』くらいにしか思わなかったのです。
で、そこから『あぁ、でも考えてみると、バンプのカバーをプロで活躍されている方がされるって、珍しくない?』と思ったこと。また動画説明文に書かれてある短い文言、バンプのメンバー1人1人に寄せられているそれが、あまりにもまっすぐだったこと。
更にカバーされている楽曲に『天体観測』が含まれていなかったこと。初期も初期の曲も含まれていたこと。
そう言うことが積み重なって『ふむ。なんかよくわかんないけど『天体観測』を含んでいないところに、ガチを感じるぞ。ガチ』と、まぁ、それでも軽い気持ちで動画を再生したのです。
ちなみにカバーされた楽曲は『ナイフ』『リリィ』『メロディーフラッグ』『ホリデイ』そして『ロストマン』です。もう選曲がガチ。
ファンの方にはおなじみの楽曲だとは思います。ファン以外の方には、なかなか知名度の低い楽曲だと思います。もしよろしければ、こちらもバンプのYouTubeチャンネルで聞けますので、是非とも聞いてみて下さい。
てなことで。
再生してみた。
さぁ、『ナイフ』のイントロ、そのギターの第一音が聞こえてきて曲が本格的に始まった、その瞬間。
息を呑みました。
『え?これカバー?え?どう言うこと?本人たちの演奏じゃないの?』と。
ここで話が飛びます。
私がバンプの楽曲に初めて触れたのは2003年末くらいです。2004年の4月末に再販された『FLAME VEIN』と『THE LIVING DEAD』、こちらを予約して心待ちにしていた覚えがあるので、そのちょっと前に『jupiter』を聞いてドはまりした、そんな流れで間違いないと思います。
おいおい、もうあれから20年の月日が流れたのかよ!マジか!
で、当時の私はですね。2017年2月から12月まで『今のところ、人生最大にしんどかった時期』の次にしんどかった時期でした。
詳しくは長くなるから書かない。書かないけど、まぁ、20代特有の潔癖さやら生真面目さ、葛藤やらなんやらが、私自身の怠惰な性格、面倒くさがりな性格と相まって、それはそれはもう毎日『なんで私、生きてるんだろう』『こんな世界の中で私が生きている意味って何だろう』と、ひとり、勝手に苦しんでいたのです。
そう言うのを笑い合える友達がいたり、あるいは気晴らしできるような居場所があればまた話は違っていたのでしょうが。私には、そう言う友達も、そう言う居場所もなかった。
あとこの頃は、母親の、私の自尊心ずたぼろにする言動が、今から思い返すと最も苛烈だったのも堪えた。堪えたと言うか、堪え切れなくて、結局、あてもなく逃げ回るような日々を送っていた中で出会ったのが、バンプの楽曲なのでした。
『天体観測』も収録されているアルバム『jupiter』に『Title of Mine』と言う楽曲が収録されているんです。この楽曲を聞いた時に滂沱の涙と共に『このバンド、絶対に私のこと知ってる!』と本気で思ったのが、バンプを好きになったきっかけなんですが。
てなことでそれ以降、今回、カバーされている楽曲も聞いて、もうそのひとつひとつにぐっちゃぐっちゃに打ちのめされ、涙して、でも確かに救われたんです。
『あの頃』の私は、確かに『あの頃』のバンプの存在、その音楽に救われたんです。『あの頃』の私がもし『あの頃』のバンプに出会っていなかったら、『あの頃』の私は多分、崩れていたと本気で思う。そしてその結果、『今』の形も、『今』とは違うものになっていたと思う。それくらいに、救われたんです。
で、それ以降もずっと、ずっとバンプの音楽が好きなんです。ぶっちゃけ、私の体の一部は、バンプの音楽でできていると言っても過言ではないくらいなんです。
そして今回カバーされている楽曲に対しては、先程、書いたような個人的歴史もあるので、何と言うかめちゃくちゃ思い入れがあるんです。単に『好き』とか『嫌い』とかを超越した思い。曲のイントロを聞いた瞬間、家から車で逃げだして、当てもなくたどり着いた公園。その駐車場でバンプの音楽を聞きながら『どうせ誰も私のことなんてわかってくれないんだ』『死にたくないけどこれ以上、生きていたくもない』と泣いていた記憶とかが、もう、ぶわあぁぁっ、と蘇ってくるんです。
で、端的に言えばGalileo Galileiのカバー、その1曲目『ナイフ』、イントロのギター音を耳にした瞬間。
勝手に記憶の扉が開かれて、そうした記憶が蘇ってきた。
『あの頃』のバンプの音楽が、そこにはあったのです。
いや、おったまげた(古)
なんだろ。本当に『あの頃』のバンプの演奏を彷彿とさせる、がっちがちのエモいバンドサウンドが、とてもじゃないけどカバーだとは思えないほどに本家。
こー、一音一音に対して、Galileo Galileiの皆さんが神経、気持ちを張り巡らせている、敬意をもってその音を鳴らしている言うのが、もしひしひしと伝わってきた。
なんですけど、でもよくよく聞いてみると、たとえば『メロディーフラッグ』のサビの部分のちょっとだけ本家よりゆったりとした感じとか。全体的にやっぱり、『あの頃』のバンプが鳴らしていた音と比較すると、柔らかく、優しく、荒々しさや刺々しさみたいなものがないのは、Galileo Galileiだからこそなんだろうなぁ、と。
『Galileo Galileiの音楽をろくに聞いたことがないお前が何を言うか!』とファンの方には突っ込まれてしまうかもしれませんが(土下座)。
でも、だからこそなんです。Galileo Galileiの音楽をそんなに知らない私ですら、そう感じさせるくらいに『あの頃』のバンプサウンドがそこにはあって、でも、同時に、そこには『あの頃』のバンプでも、今のバンプでもない魅力があったんです。
いや、これはカバーとしては本当に素晴らしくないですか?
素晴らしいよ!(即答)
あとですね。演奏、サウンド面は勿論なんですけれど。歌声。ここももう、めちゃくちゃ、なんだ、陳腐な言葉になってしまうかもしれませんが感動した。感動しかなかったです。
当たり前だけれど、歌声はバンプのボーカル、藤原基央さんの歌声ではないんです。Galileo Galileiのボーカル、尾崎雄貴さんの歌声なんです。
なんですけど、ここも絶妙で。
『あの頃』の藤原さんの歌声、歌い方は、荒々しくて、刺々しくて、それ故、聞いていたこちら側の胸に、その剥き出しの、あるいは露にすることができない感情が突き刺さってくるような。それでいて、曲によっては底なしの優しさ、慈愛みたいなものも感じさせてくるような歌声だった、と私は勝手に思っているんです。はい。
それに対しての今回のカバーでは、やさしさ、柔らかさ、また葛藤に対しての繊細で、静かに揺らぎ、怯えているような感情。それがめちゃくちゃ伝わってくるような歌い方、声で、それは確かにGalileo Galileiのボーカル、尾崎さんとしての個性、魅力なんだとひしひし感じさせられ。
でも同時に、繊細さ、静寂、怯えみたいなものがあるからこその、ぐっ、と力を込められている部分では、『あの頃』のバンプ、藤原さんを思わせる、と私は思ったのですが。いかがでしょう。
当たり前だけれど、違う。違うんだけれど、ここにもまた尾崎さんがボーカル、歌う人間として、藤原さんのボーカル、歌い方、歌声に神経と愛情を目いっぱいに巡らせて、それを土台にしたうえで、その魅力を最大限に、自分の歌声で伝えようとされているのが、びしびし伝わってきた。
素晴らしすぎへん・・・?
あと何より、尾崎さんの歌声の全体的な透明感とか、情感を思わせる湿った感じは、藤原さんの歌声を思わせる部分なのかもしれない、とも思ったりしたのですが。
『ロストマン』の『これが僕の望んだ世界だ』の部分の、本家と今回のカバー、『あの頃』の藤原さんと尾崎さんの歌い方、その違いなんて、聞き比べたら震えるよ。
なんかもう、言葉にできない感情で胸がいっぱいになった。
私は。
似ていると感じる部分に関しては、、多分、意識的にそうされている部分もあり、かつ、もうファンであるが故のそうなってしまう部分もあるのだと思います。
でもそれは決して『マネ』ではないんですよね。
もうその『似ている部分』ですら、バンプのものでありながら、しかしGalileo Galileiが、カバーとして自分たちのものにしてしまっている。
『あの頃』のバンプの良さを何よりも尊重して、その上で、自分たち、Galileo Galileiの持ち味も生かしたカバー。そのことでバンプの魅力を存分に伝えてくれ、かつ、Galileo Galileiの魅力も伝えたくれた、本当に素晴らしいカバー。
あと、ですね。
このカバーに関して思ったことを、実に端的に、簡潔に。それはそれは素晴らしい文章力と表現力で伝えて下さっているコメントも見つめたので、そちらを引用させていただきたいと思います。
ここまで初期衝動を感じるカバーは聴いたことがない。
バンプの曲は、これまで何度繰り返し聴いていたものであっても、数年ごしに思わぬ描写が響いて感動することがあるほど色褪せない存在だけど、時折「初めて聴いたあの時に戻ってあの時と同じ衝動を感じたい」と思うことはよくある。
それがほとんど叶ったと言ってもいいくらい本当に感動した。
cu5oneさんと言う方が寄せられているこのコメントに、私が言いたいことはすべて詰まっています(便乗)
このカバーを聞いた時。
本当にしんどかった『あの頃』の記憶が、感情が、ぶわっ、と蘇ってきた。
でも、です。
『あの頃』の私と違うのは、今の私は、その記憶も、感情も苦しく、苦々しい思いこそすれ『そうだなぁ。本当にしんどかったなぁ。でもそんなしんどい中、おまえ、頑張ってここまで来てくれたなぁ』と言う、なんだか微笑ましいような気持ちで受け止められていることです。
『おまえはその10年後の2017年に、自業自得でバイト先をクビになって、この時より更にしんどい思いをするんだけどな、あはははは』と笑い飛ばせるくらいにまでなっているんですよね。うん。
私がこんなふうに『今』を生きていられるのも、『今』を生かされているのも、間違いなく、Galileo Galileiが、そのメンバーさんが、そして私を含むたくさんの『僕ら』が愛した、救われた、支持したバンプの存在、その音楽があるからこそ、なのです。
ありがとう、BUMP OF CHICKEN。
そして素晴らしいカバーを、本当にありがとう、Galileo Galilei。
こんなに誠実に、繊細に音を鳴らされるバンドですもの。Galileo Galileiもまた、たくさんの『僕ら』に愛され、支持されているに違いない。
そしてたくさんの『僕ら』がGalileo Galileiの音楽に、存在に救われているんだと思いました。
てかバンプも、トリビュートカバーアルバムとか・・・発売されないかなぁ。
アーティストさんの中にも、ファンを公言されている方、バンド多いし・・・是非とも聞いてみたいよ・・・。
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!