さあっ!
今日から地獄の5連勤→4連勤→4連勤の始まりよ!
29日まで残り15日!
泣く(泣く)
そんなこんなで本題です。
秋アニメ1話感想記事もお送りしたいのですが!
明後日、16日から放送が開始される作品なので。
今日に記事をねじ込みました。
先に書いておこう。えー、ネタバレはしません。ネタバレはしません。明らかな『○○は○○なんですよ!』と言う内容は書きません。が、匂わせ的な、読む方が読めば『それってこう言うことなんじゃないの?』と察しがつくような内容は書く予定です。
なので『ドラマを見るまでは前情報は一切、知りたくない!』と言う方は、今すぐこの画面を閉じて下さい。よろしくお願いいたします。
はい。
てなことで本題へまいりましょうか。
『霊媒探偵・城塚翡翠』は、相沢紗呼さんによる小説『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を原作にしたものです。なおこちらの作品は『invert 城塚翡翠倒叙集』と『invertⅡ 覗き窓の死角』と続編が出ております。
私は原作を読んでいるのでそれを準拠にお話ししていきますが、もしかしたらもしかして、ドラマに際しては内容の変更、設定の改変などがあるかもしれません。その点もご了承ください。
ざっとあらすじをご紹介しますと。
人気の推理作家の香月史郎は、ある出来事をきっかけに城塚翡翠に出会います。翠の瞳を持ち死者を呼び出すことができる。その力を通して犯人を『視る』ことができる翡翠は、その能力故、孤独な人生を送ってきました。
それでも健気に、一途に、真摯に事件の謎に向き合う翡翠に、史郎は少しずつ惹かれていきます。そして翡翠も、自らの孤独に寄り添ってくれる史郎に特別な感情を抱き始めます。
そんな2人が挑む数々の事件、2人の関係と共に並行して描かれるのが、世間を震撼させる連続女性殺人事件です。やがてその魔の手は翡翠にも迫っていき、と言うのがざっとしたあらすじです。
で、キャストは既に発表されていますが、翡翠は清原果耶さんが演じられます。清原さん、素敵ですよね。不思議な存在感と美しさのある俳優さんだと思います。翡翠にぴったりだわ。
それから史郎は瀬戸康史さんが演じられます。あー、こー、やさしく翡翠を支えると言う役どころに、瀬戸さんの柔らかな雰囲気がぴったりのように感じます。
更に翡翠とアシスタント真役は小芝風花さん。個人的には、ここはめちゃくちゃ『ナイスっ!ナイスキャスティングっ!』とガッツポーズをしたくらいです。ぴったり!
また刑事、鐘場は及川光博さん、同じく刑事の天野は田中道子さんが演じられます。天野はこれ、ドラマオリジナル・・・のような気がするのですが。原作だと続編に登場する方なのかな?
さて。
ではここからは、もう少し詳しく本作品がどんな作品なのかを語ってまいりましょう。
先程も書きましたが、端的に言えばミステリーです。
事件が起きる。翡翠と史郎がその事件に関わることになる。事件で亡くなった死者の言葉を伝えることができる、霊媒である翡翠。そして作家ならではの独自の視点と論理的な思考を持つ史郎。2人が、それぞれの能力で互いの弱点を補いあいながら、事件の謎を解明していく、と言う流れです。
原作では『泣き女の殺人』『水鏡荘の殺人』『女子高生連続絞殺事件』の3つの物語が展開されています。
で、その3つの物語の合間、合間に挟まれているのが世間を震撼させている、女性を殺害しその遺体を遺棄する事件です。これは犯人視点で描かれています。そして最終話、4つめの物語『VSエリミネーター』にて、その連続殺人犯の犯人が明かされると共に、これまでの物語に関しても驚きの真実が明かされる、と言う構成になっています。
『すべてが、伏線』と言う、実に挑戦的な言葉が原作のキャッチコピーでした。私は読む前『いや、これは一体どういうことなのか』とドキドキしながら原作を読んだのですが、結果として一言『うん。すべてが伏線だった』でした。
てなことで、ここからは匂わせ的な内容に入ります。
いや、あくまで私が『匂わせ的~』と思っているだけで、原作読まれた方の中には『いや、こんなん全然、匂わせでも何でもないやん』と突っ込まれる方もいらっしゃるかもしれませんが・・・まぁ、あの、生暖かい目で見守って下さい。はい。
ミステリーって、私、砂の城を組み立てるような作業だと思うんです。
『衝撃』を『不可能』や『論理的ではない』『不自然』と言う言葉に置き換えていただくと良いかと思います。
『不可能』『論理的ではない』『不自然』そうしたあらゆる可能性を排除して、『可能』で『論理的』で『自然』な、たったひとつの真実を導き出す、生み出す、そしてそれを描く。
それがミステリーであり、その作業は砂の城を組み立てるそれに似ていると、私は思うのです。はい。
だからこそ出来上がった砂の城、すなわち作品は、砂の城ならではの危うさを孕んでいながらも、しかし、圧倒的な美しさ、強さがある。何より静かな迫力がある。見る者はその相反する存在感に、どうしようなく魅せられてしまう、と言うわけですね。
で、です。
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』も、まさしくそんな作品なんです。
『霊媒』と言う、およそ本格ミステリーには似つかわしくない翡翠の力、その設定。それを実に見事に本格ミステリーの物語に組み込んで、しっかりと生かし切っている。
そうして完成された砂の城は、本当に美しく、しかし同時、儚さも漂わせていて、華奢な風すらある。今にも倒れてしまいそうな危うさがありつつ、だけど絶対に倒れないと言う、静かな迫力、健気さすら感じさせる。
それこそまるでそれは翡翠そのものの存在感を思わせるほどなのです。
なんですけどね。
この作品の凄いところは。
せっせせっせと、苦労して苦労して苦労して作り上げたその立派な砂の城を完膚なきまでに自分でぶっ壊すんです(笑)
ぶっ壊して『さぁ、どうする!』と読者としては焦るころなんですが、その結果、またも砂の城を作り上げるんですね。
そうして再度、こちら側の目の前に披露された砂の城は、以前のそれとはまったく違う趣、雰囲気、存在感を放っているのです。見るからに強靭で、圧倒的で、何かしらの怖ろしさすら感じさせるとでも言いますか。はい。
要するに。
『それまで』と『それから』で、『そこまで』に語られていた物語、真実、その全てが一変すると言うのが、本作品の魅力のひとつであり素晴らしいところであると、私は感じました。
最終話、連続女性殺人犯との物語で明かされる真実には、いろんな意味で恐ろしさを感じましたし、いろんな意味で笑うしかないわ、と言う気分にもさせられました。
ふふ。ご愁傷様(笑)
もう少しヒントを書いておきますと。
作者の相沢さんと言えば、マジックが登場する作品でデビューされた作家さんでございます。そして相沢さんご自身もマジックを得意とされている方です。
マジックにはトリックがあり、しかしそのトリックには気づかれないように、見ている人を騙すのがマジックです。
気づかれないように騙す。
嘘を嘘だと気づかれないままに騙す。
これが本作品の『真実』を見抜く、ひとつのヒントになると、私は思います。
ただ他の方はどうなのかは知らんけど(知らんのかい)
いずれにしても『すべて』が『伏線』なので、原作を読まれる際はどうぞ、目を皿のようにして、重箱の隅をつつくようにして読まれて下さいね。
ふふ。
はい。
で、ドラマ化に際しては非常に楽しみなのは楽しみ。
毎週、視聴する気力はないだろうけれど、ラスト2話~3話あたりからは見たいなぁ、と思っているのですが。
文章だからこその迫力って、あると思うんです。畳みかけるような、文字が文字として、真実をまとってこちらに襲い掛かってくるような、雪崩れ込んでくるような迫力。
その小説だからこその迫力が、さてドラマとしてどのように表現、再現されるのか。
そこが楽しみでもあり、同時、不安もあり、と言うところなのですが。
まぁ、でも役者さんが役者さん、しっかりとした演技をされる方と言う印象があるので、不安と言っても杞憂に終わることでしょう。
あー・・・楽しみ。
特に最終話の、あの人物とあの人物のやり取りとか。
もう今から想像しただけで・・・ふふ。
そんなミステリーとしての面白さは勿論のこと、翡翠と史郎の、読んでいるこっちがムズキュン(死語)するような関係の変化も、この作品の魅力のひとつです。
特殊な力がある故、これまで辛い思いをたくさんしてきた翡翠。
そんな彼女の支えになりたいと、心の底から願う史郎。
純粋で、人との距離を詰めることに臆病さすら抱いている2人だからこその関係の変化と言うのは、もうほんと『かっはー!』となるくらいの尊さなのです。
ほぅ・・・尊い。
ふふ。
はい。てなことで本日は間もなく放送開始予定のドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』について、原作小説に準拠した形ではありますが語ってまいりました。
ドラマは勿論、原作小説を読まれたことがない方は、これを機に原作小説の方にも手を伸ばされてみて下さいね。
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!