はい。
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で、です。
ありがたいことに私のブログにも、日々、ちょこちょことアクセスがあるのですが。
Googleからアクセスして下さっている方から、結構なアクセスをいただいているのが『語っちゃうよ!『正解するカド』について』の記事だったりします。
・・・・・・何故?(笑)
てなことで、本日はそれを受けて『正解するカド』について改めて語ろう、そしてこれまでしてこなかったネタバレも、今更ですがどどーんとしてしまおうと言う記事です。
いや、ほら、春アニメ、絶賛放送中だしね。そしてこちらの作品も、放送されたのは春クールだったからね。
ただ、それだけの理由(どーん)
はい。と言うわけで、まずは作品の概要などについての紹介です。
『正解するカド』は2017年4月から6月、先ほどから再三、書いていますが春クールに放送されたオリジナルCGアニメ作品です。監督は『翠星のガルガンティア』で監督を務められた村田和也さん。そしてシリーズ構成は『バビロン』などの作品で知られる作家、野﨑まどさんです。
羽田空港の滑走路に突如、巨大な立方体が出現。その出現場所に居合わせた旅客機が、乗客もろとも、その中に飲み込まれてしまいます。乗客の中には凄腕の交渉官、国内最高のネゴシエイターである、この物語の主人公、真藤も乗り合わせていました。
乗客の命を救うため奔走していた日本政府関係者の前に、ヤハクイザシュニナと名乗る存在と、その真藤が姿を現します。
ヤハクイザシュニナは自らを『異方』から来た存在だと説明、そして真藤を通して日本政府に様々な提案をしていきます。現実のありとあらゆる問題を一瞬にして解決できる、そのヤハクイザシュニナからの提案は、世界における日本の立ち位置を大きく揺るがすものとなります。
日本政府代表の交渉官として抜擢された徭は、そんなヤハクイザシュニナに警戒心を抱きますが、様々なやり取りを通してヤハクイザシュニナと真藤は、少しずつ理解を深めていきます。
ところがヤハクイザシュニナの真の目的が明らかになると、真藤の気持ちは一転。
ついにはヤハクイザシュニナと真藤は敵対することになり・・・。
と言うのが、終盤までのあらすじです。はい。
ちなみにヤハクイザシュニナの真の目的は何なのか、と言いますと。
それは異方へ人類を送ることです。ただしその時点で、ヤハクイザシュニナは相当、真藤に特別な感情を抱いていたので、ぶっちゃけると『人類を異方へ送る』言うよりかは『真藤!自分と同じ存在になって!』『自分の言うこと聞いてくれない真藤なんて嫌いだっ!』と言うような目的になっています、はは(笑)
さて。ここでのポイントは2点です。
ひとつは真藤が『凄腕の交渉官』『国内最高のネゴシエイター』である、と言う点です。確かに、物語を通して、彼の交渉術は描かれています。それによって異方の存在であるヤハクイザシュニナの気持ちが少しずつ溶けていき、人類と異方の存在との交流と言うものも描かれています。
なのに最終回、どうしてああなった(遠い目)
そしてもう1点は、本作のヒロインである徭さんの存在です。ちょっとおっちょこちょいなところがあるけど、仕事ができる女の子である彼女は、じょじょに真藤に惹かれていきます。
ところがどっこい、物語の終盤。彼女のとんでもない正体が明らかにされます。簡単に言うと彼女『異方存在の転生者』だったんです。
・・・よくわかんないでしょ?私もリアタイで視聴していた時は、何が起きたのかよくわかんなかったけど、要は彼女は魔法少女だった、と言うことです。
絶対に違うけど、魔法少女だった、そう言う認識でもまぁ、特に問題はありません。
要は人間ではなかった、と言うことです。
・・・そないなこと感じさせるような伏線、なかったと思うんだけど(遠い目)
さぁ、それではネタバレ、とんでも超展開が繰り広げられた最終回です。
『自分の言うことを聞いてくれない真藤なんていらない!』『自分の言うことを聞いてくれる真藤を作っちゃうもんね!』と言うヤハクイザシュニナと相対したことで、真藤は殺害されてしまいます。
もうね、ぶっちゃけるとこのあたりの描写は、うっかりBLです。ヤンホモヤハクイザシュニナの真藤好きゆえのうっとり演技、たまりません。
ただ個人的には、もうここで終わっていた方が良かったんじゃなかろうか、と(汗)
何と言うか。
この時点で『国内最高のネゴシエイター』である真藤の交渉術は、ヤハクイザシュニナとの交渉は、異方の存在との会話、相互理解は敗北してしまっているわけです。
それはとても悲しいことですが、でもそれならそれで『だよな・・・だから世界からは、いつまで経っても争いが無くならないんだよ・・・』と言うような、何か寂莫とした余韻が残る、そんな作品で終わっていたと思うんです。うん。
ところが、です。
実はこれも真藤の作戦だった、と言う徭の言葉。
そして14分のところで現れる黒塗りの車。
そこから降りてくる、1人の少女の存在が、すべてをぶち壊します(笑)
この少女がヤハクイザシュニナと亡き真藤の間に割って入ると、ヤハクイザシュニナは怒ります。自分と真藤の間に割って入るな、と。
どんだけ真藤のことが好きなのか(笑)
怒りのままその少女に攻撃をするヤハクイザシュニナですが・・・なんと少女はその攻撃を防ぎ、逆にヤハクイザシュニナに反撃をします。
そして明かされるその少女の正体・・・実は彼女は、真藤と徭の間に生まれた子どもなのでした。
人間と異方存在の間に子どもが生まれるなど、と驚愕、絶望に浸るヤハクイザシュニナ。
一方、『ナノミスハイン』と呼ばれる力で相対時間をずらした異世界で、16歳まで育てられたその少女は、一言で言えば『チート』(笑)
人類と異方存在の特異点、ヤハクイザシュニナより高次元の存在だと自分を言うその少女に、これまで圧倒的強キャラであったはずのヤハクイザシュニナは、ぼっこぼこにされ、最後は完膚なきまでに打倒されます。
ここのね、ラストね。ヤハクイザシュニナが逃げながら、だけど真藤の亡骸に駆け寄っていくんですよ。で、腕を伸ばしてその名を口にした瞬間に、消滅するんです。
この瞬間が、もうめちゃくちゃ切ない。
かくして人類の平和は無事、守られました!
愛しき真藤の亡骸に縋りつく徭。涙する彼女に、娘である少女は言うのです。
『あいつ、そんなに悪い奴じゃなかったよ』と。
亡き真藤の気持ちを読みとったかのようなその言葉に、徭は、はっ、とするのでした。
・・・は?(呆然)
いや、いやいやいやいやいやいやいやいや(笑)
真藤の『凄腕の交渉官』『国内最高のネゴシエイター』と言う設定、どこ行った!?
最終回、これ、力技以外の何物でもないやないか!
ご丁寧に真藤、自分と徭、そして娘を抱いた様をヤハクイザシュニナに見せつけて『どうだい?驚いてくれたかな、ははははは!?』なんて嫌がらせすらするんですよ(笑)
最終回、ただただヤハクイザシュニナが気の毒でならんかったわ!
『そんなに悪い奴じゃなかったな』と言うんなら、思ってたんなら、お前、もう少し交渉官として粘れや!(笑)
『いや、粘ったけどやっぱり、ヤハクイザシュニナは言うこと、聞いてくれなかったんすよ』と言う感じなのだとしてもですわ。
娘がチートなのには、もはやお口あんぐりです(笑)
人類と異方存在の特異点。その一言で、これまで積み上げてきた物語、パワーバランスの一切をぶち壊すと言うのは、これどうなのか。
結局『凄腕交渉官』と言う設定、それが最後にして限界を迎え、敗北した。それは良いとしても、その埋め合わせにするために出現した存在であったり、言葉であったりがこれ、あまりにも安直過ぎるんですよ・・・ええ。
またそれを最終回のラスト10分で、半ば暴投だとわかっていながら投げつけてくるのも、本当にずるい。正しい意味でずるい。
先ほども書きましたが『最高の交渉官』である真藤の交渉が通じなかった。敗北した。あるいはそのことで、ヤハクイザシュニナと真藤、ひいては異方の存在と人類との相互理解は叶わないものになってしまった。
なら、それで良いと、私は思うんですよ。
あるいは人類を守る、その強い気持ちがあるのであれば、真藤がヤハクイザシュニナの犠牲になる、そう言う展開でも良かったような気もするのです。
自分の身と引き換えに、人類は守る、と言うような交渉をヤハクイザシュニナと交わす。ヤハクイザシュニナ、再三、触れてきましたが真藤のこと、大好きになってますからね(笑)。これくらいの交渉、やってできないことはなかったように思うんですが。
そしてその真藤の思いは、しかし、徭にだけは伝えられていた。
『凄腕の交渉官』として異方へと消えていった真藤の、しかし『1人の人間』としての思いは、確かに愛しい人へと伝え、残されていったのだ・・・みたいなラストでも、よくなくないですか!
それとか、ヤハクイザシュニナは真藤を殺害した。そして徭やらも、自分の思惑を邪魔する一切を排除して、自分の思い通りになる真藤を作り出した。
自分の思い通りになったはずなのに、だけどヤハクイザシュニナは、何かしらの違和感を覚えた。
胸にわいてくるその感情の名前が、しかしヤハクイザシュニナにはわからない。
そうしていつしか、ヤハクイザシュニナは絶望にも似た感情を抱くようになり、最後は自滅の道、ひいては『最初の、自分と出会った真藤』のもとへと旅経つことを決心した・・・と言うような、もうBLに全振りの結末でも良かったじゃんか!
なんだよ!
この時のために、子どもを作ることにしました~。
そして子どもが生まれてました~。
その子、めっちゃチートなんですよ~。
はい、圧勝!
万歳!って(笑)
人類と異方の存在、その間に生まれるであろう自分たちの子どもがチートになるって、よくもまぁ、そんな自信、あったもんだね!
もしチートじゃなかったらどうするつもりなのさ!
人類と異方の存在の間に生まれた愛の結晶が、一方的な異方の存在を打ち砕いた。
愛の力は偉大だぜ!ってか?
ヤハクイザシュニナに謝れ!(笑)
BLにやさしくなさ過ぎる世界じゃないか!(そう言う作品ではないはず)
あとね・・・その相対時間をずらした異世界で、この子どもは育てられるんですけど。
その子を育てたの、真藤の部下なんですよ。
えー・・・真藤、自分だけ良い思いして、肝心な部分は部下に押し付けたのかよ。
彼も結局、異世界で16年の月日を過ごしてしまったので、現実世界に戻ってきた42歳になってるわけですよ。
26歳の青年が、上司の言いつけで子育てを任せられた挙句、異世界ワンオペ育児をやった挙句、42歳になっちゃってんですよ・・・ひどくない?(涙)
いや、そりゃ自分の16年が人類を救ったとなれば、あるいは納得できる部分もあるのかもしれないけど・・・。
私なら断るわ。人類全体のことなんか知るか(笑)
ってか結局、いろいろ考えたら、人類を救ったのはこの部下君みたいなもんじゃないですか!彼が自分の人生、16年の時間を異世界ワンオペ育児に捧げたお陰で、人類、救われたようなもんじゃないですか!
真藤、ヒーローみたいな扱いになってるけど!
あんたが交渉術しくじったせいで、こうなったんだよ!
計画とは言え、部下の女の子と、いちゃこら子作りしてる場合じゃないでしょうが!
結論・・・『正解するカド』の『正解』とはいったい、何だったのか。この最終回を『正解』だと考えているなら、残念、盛大なる『不正解』だよ!
はい(笑)
いや、ほんとね。
徭さんの正体が、何の前触れもなくいきなり『魔法少女です!』って明かされた辺りから、何となく嫌な予感はしていたけど・・・。
だけど序盤の方は、本当に面白かったんですよ。
いや、まぁ、最終回も面白かったと言えばいろんな意味で面白かったですけど(笑)
人類と、そうではない存在。
そのふたつが少しずつ興味を持ち、そして理解を深めていく、その様子が描かれていて。『この先、物語はどう展開していくんだろう』と毎週、わくわくしていた記憶があります。あとCGの作画も、めちゃくちゃ綺麗だった。この作品に関してはCGにしたのは大正解だったと思います。うん。
だからこそ、の最終回の超展開は、もはや・・・何と言っていいのやら、ですわ。
はい。
まぁ、うん。
あくまで、あくまで私個人の感想なので、見た方によってはまた感じ方も異なってくるとは思います。なのでほんと、作品に少しでも興味がある方で、でもまだ一度も見たことがないよ、と言う方は、是非とも、作品を見て下さい。お願いします(土下座)
まぁ、でも、あれよね。
グーグルに『正解するカド』と打ち込んだら、サジェストで『ひどい』だの『クソアニメ』だの『どうしてこうなった』だの出てくるあたり、お察しかと・・・。
個人的にはやっぱり『どうしてこうなった』がいちばん、頷ける感覚かなぁ。うん。
あと『面白い』と言うサジェストも出てきたので、そちらで検索してみたら、『8話辺りまでは』とか『前半までは』と言う感想が多かったのも、やはり私としては納得しかなかったですね、うん。
そう考えると、前半があまりにも面白かった、真藤の交渉術が最高に生きていた、生かされていたからこその展開でわくわく、ドキドキがあったからこそ。
だからこそ、後半の失速感、そして最終回の超絶とんでも展開が、一層、酷く見えてしまったと言うのもあると思います。はい。
てなわけで、本日は『正解するカド』、こちらをネタバレと共に振り返ってまいりました。もう4年以上前の作品になるのか・・・懐かしいなぁ・・・。
ここいらでテレビで再放送とかしてくれないかなぁ・・・ふふ(笑)
私のこの記事を機に、1人でも多くの『正解するカド』未視聴の方が、実際に作品を見て、最終回で怒りを感じるのも忘れるくらいに呆気にとられるのを、ぽかんとしてしまうのを、心より願うばかりです(笑)
ではでは。本日はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!