『86』のイベント、あるじゃないですか、4月に。
あれ、配信ないかなぁ・・・。あの声優陣らよる朗読劇、見た過ぎる。
配信、してくれないかなぁ・・・お願い(土下座)
てなことで。
話題作、大作、待望の続編などが目白押しの春クールアニメですが。
以前、その予習記事にも書いたとおり、個人的には再放送作品が熱い!
『呪術廻戦』に『ツルネ』、そして紹介記事を書いた『四畳半神話大系』と、これだけでも既におなか一杯、このラインナップだけ見ても、じゅうぶん過ぎるくらいに楽しめる気がするのですが、ここに更に加わるのが『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』でございます。
正式に言うとこちらは純然たる再放送・・・と言うわけではなく、全50話の一部のエピソードを全9回に再編集した特別編とのことで。
しかし全カット新作OP映像、しかもそこで流れる楽曲も、第1期の1クール目のOPを務めたMAN WITH A MISSSIONによる書き下ろし新曲とのことですから・・・いやぁ、これは熱い!
逆に『全50話、再放送しますっ!』と言うよりも、初めて作品をご覧になられる方にととっては非常に見やすい、とりあえず『鉄血のオルフェンズ』の世界に触れるにはぴったりな、そんな再放送になっているのではないかな、と言うふうに思います。
てなことで本日はそんな『鉄血のオルフェンズ』について、ある3点を中心にして、個人的な意見なんかを語っていこうかと思います。
あ。ネタバレに関しては・・・あります。具体的なことは書かないようにはするつもりですが、話の流れを説明する中で『こんなことがありました』とか、そう言う感じでの説明はしていきます。またいわゆる匂わせ的な、ある程度『あー、そう言うことなのね』と察しがつくような説明もするので、その点はご了承下さい。
『絶対嫌よ!私はまっさらな状態で作品を見たいの!』と言う方は、今すぐ、この画面を閉じて下さるよう、お願いいたします(土下座)
ではまずは、作品の簡単なあらすじを。
主人公は三日月・オーガスと言う少年です。彼やその仲間たちは民間の警備会社、CGSに所属していましたが、その労働環境は極めて劣悪、また彼らに対する大人たちの扱いも酷いものがありました。
ある時、CGSはひとりの少女、クーデリアの護衛任務を請け負います。彼女は、地球の一勢力統治下にある火星都市の独立を志していました。
そのため、CGSは、彼女を反乱分子とみなす一大打力組織による襲撃を受けます。大人たちは三日月たち子どもを盾に撤退しますが、少年たちのリーダー、オルガ・イツカはこれを機ととらえ、自分たちを虐げてきた大人たちに反旗を翻します。
オルガにギャラルホルンの撃退を託された三日月は、CGSの動力として使用されていたモビルスーツ、ガンダム・バルバトスに乗り込む、と言うのが物語の始まりです。
で。この後、1期では三日月たちが『鉄華団』と言う組織を立ち上げ、その組織を拡大すべく、更にはギャラルホルンの監視下にありながらクーデリアを無事、地球に送り届ける任務を全うするために戦いを繰り広げる様子が描かれています。
続く2期では新たな仲間も加わり、『鉄華団』は規模を拡大させようとします。しかしその前に、ギャラルホルンが立ちはだかり、更に『鉄華団』に友好的だった人物の死などにより、少しずつその道が狂いだします。ギャラルホルンの圧倒的な武力の前に、ついに『鉄華団』は追いつめられ・・・と言うのが主なあらすじです。
さて。どの作品に関しても言えることですが、個人的に『鉄血のオルフェンズ』と言う作品に関しては、非常に毀誉褒貶が激しい作品だな、と言う印象があります。
ではどのあたりに、その毀誉褒貶が集中してるのか、ざっとではありますが、かつ個人的な印象ではありますが、まとめてみました。
・キャラクターが死に過ぎる。殺せばいいと思ってる節すら感じられる。
・救い名が無さ過ぎる。
・マクギリスが無能過ぎる。
この3点ですかね。はい。
てなことで、ここからは、この3点に絞って私の意見を書いていきます。
まずキャラクターが死に過ぎる、と言う点に関してです。
これに関しては、まぁ、事実としてめちゃくちゃキャラクターが死ぬ作品なので、否定はできません。ただ『殺せばいいと思ってる節すら感じられる』と言うのは、まぁ、お気持ちとしてはわからなくもないけど、ちょいと辛辣すぎやしないか、と言う気もしなくはないですが、まぁ、それもひとつの意見ではありますわな、はい。
で、これと2点目の、救いが無さ過ぎると言うのは、関係している部分だと思います。
『鉄血のオルフェンズ』と言う物語は、仲間しか持たない少年たちが、自分たちの手を血に染めながら、自分たちの力で、自分たちの進む道を切り開いていく物語です。
勿論、物語が進むにつれ、彼ら『鉄華団』を支持し、支援してくれる人物と言うのも登場します。
しかしその前に立ちはだかるのが圧倒的な武力を誇り、『正義』の名のもとに、それを振り下ろすことに何の疑問も抱かぬギャラルホルンの存在です。
勝てるわけがないんです、どう考えても。
武力と言う面においても、そして頭脳と言う面においても、経験と言う面においても、組織の規模と言う面においても、『鉄華団』とギャラルホルンの間にある差と言うのは、まさしく雲泥、月とスッポンなのです。
『いや、アニメなんだしさ。そこはそんなリアリティある展開にしなくてもさ・・・もっとこー『鉄華団』に優しくてもいいじゃん』と思う気持ちもあります。はい。
なんですけど、少なくとも『鉄華団』の面々は、引くことを良しとはしなかった。引き際と言う言葉も知らなかっただろうし、そんな言葉を知っていたとしてもそれを認めなかっただろうし、その方法も多分、知らなかったと思うんです。うん。
だから最後まで、挑み続けた。
どうあがいても勝てない相手に、自分たちの生き様を、あるいは義理を貫き通すために、そんなつまらないことにこだわり続けて、挑み続けた。
その結果の『救いが無さ過ぎる』とも言われる、この作品の終わり方は、だから私は、逆にいっそ清々しいほどだな、とも感じられるんですね。はい。
それこそ、もう嫌と言うほどのリアリティある終わり方だと思ったし、むしろ、もう、この終わり方しかないだろうよ、と言う気もしたくらいなのです。はい。
あと救いが無さ過ぎる、とも言われていますけど・・・いや、むしろ、バッドエンドの中でも、いちばん『バッド』の要素が少ない終わり方だったと思いますよ。うん。
何が良いって、個人的にはクーデリア。
最終回の彼女の成長が垣間見えたシーン、ラスタルと言葉を交わすシーン。
あそこは最高に痺れました。
『清濁併せ呑む』と言う言葉を、彼女は全50話通して、自らを守る鎧として、そして自らの意思を、『鉄華団』の意思を貫き通すための矛として身に着けたんだろうなぁ。
それも含めての、キャラクターたちの意思を貫き通した末の、かつ非常に現実感のある、徹頭徹尾厳しい末の救いようのなさなので、私は嫌いではないです。
まぁ、ただ・・・一部のキャラクターの死に方と言うか、その死に至るまでの流れに関しては、雑さを感じてしまうのも事実ではありますけど・・・。
特に『止まるんじゃねぇぞ』で、なんかもうネタ化されてしまっているあの部分に関しては・・・なんかもう少し、何とかしようがなかったんかいな、と言う気はします。
クーデリアと言う才女がついていながら、どうして変装のへの字も出てこなかったのだろうか・・・なんかもう少し・・・何とかしようがなったのか・・・。
さて。
ここまで『鉄華団』の終焉の前には、ギャラルホルンが立ちはだかり、と言う言葉を何度も書いてまいりました。
それはそうなんですが、一方で『鉄華団』には自滅していった感が拭いきれないのも事実で、そのキーとなっているのがマクギリスの存在です。
てなことで3点目、マクギリスが無能過ぎる、です。
首肯、激しく首肯。
いや・・・何と言うか・・・。
もう2期の、ラストスパートあたりの、彼の暴走と言うか・・・
その転げ落ちっぷりは見てて哀れ、哀れさ通り越して滑稽さすら感じるくらいだったのですが・・・これは私が性悪だからでしょうか・・・。
石動さんに謝って!(どーん)
マクギリスがどんなキャラクターか。そして彼が作中で『鉄華団』とどう関係を持ち、どうその無能さを発揮するのか。はたまた石動さんとは誰なのか、と言うのは、特別編集版でも・・・どうなのかな?ちょっと何とも言えないですが。はい。
まぁしかし、うん。
この点に関してだけは、なんかもう少し、どうにかしようがなかったんかいな、と激しく思います。
なんでしょ。マクギリスもまた、あるいは『鉄華団』にいてもおかしくないような、そんな幼少期を送ってきた人物なのです。はい。
でも彼は、そうはならなかった。
それこそ『清濁併せ呑む』を早くから実行してきた彼は、だからギャラルホルンの一局に所属できるまでになった。
それくらいの人物なんですよ、マクギリスは。
若くして明晰な頭脳と冷静な判断力、そして鋭い洞察力を持ち合わせている人物なんですよ、マクギリスは!
明晰な頭脳!
冷静な判断力!
鋭い洞察力!
なのにどうしてああなった!(どーん)
ね。うん。
ま、あの、明晰な頭脳と冷静な判断力、そして鋭い洞察力には長けていたけれど、想像力には欠けていたんじゃないかなぁ、と思うの。
思うの(ちーん)
ただまぁ、一方で、彼の幼少期の出来事なんかを考えると『力や権力』、そう言ったものに対しての圧倒的な信頼、執着。それがあっての、あの一連の流れだったんだろうなぁ、と頷ける気がするのも事実なんですけど・・・。
バエルの威光、万歳っ!
はい。
私としてはやっぱり『鉄血のオルフェンズ』は、本当に面白い作品だったなぁ、と心の底から言える作品のひとつです。
声優さんの演技も、本当に印象深い!
作品のテイストがテイストなだけに、実に熱く、またぐっ、と胸に来るような演技がたまらんのです。個性豊かなキャラクターと、声優さん個々の声、演技が実にぴったりだったよなぁ・・・。
三日月を演じられていたのは、この作品が出世作と言ってもいいでしょう。河西健吾さん。そしてオルガは細谷佳正さんが演じられていました。
いやぁ・・・初めて河西さんの、三日月としての演技を聞いた時の衝撃ったら。
あの感情の起伏を忘れてしまったかのような、淡々と、訥々と話す、人を殺める時ですらそれが変わらない。だけど静かに激高した時の、あの、聞いているこちらの肝が冷え切るかのような、冷めきった声色と言うのは・・・凄かったなぁ。
そしてそんな三日月が、物語を通して少しずつ、変化を見せていく。それが言葉の端々にもわずかな柔和さとして滲んでいくのが感じられたのも、河西さんの演者としての表現力を見せつけられたような思いがしました。
その他、花江夏樹さん、梅原裕一郎さん、内匠靖明さん、村田太志さん、天崎滉平さん、斉藤壮馬さん、田村睦心さん、石谷春貴さん、濱野大輝さんなどが『鉄華団』に所属する少年たちを演じていらっしゃいました。2期から登場する新キャラは、逢坂良太さん、古川慎さん、木村昴さんが演じていらっしゃいました。
いやー・・・どの方の演技も、ほんと、めちゃくちゃ良かったよなぁ・・・。こー、ほんと、何も持たない少年たちの不器用な生き様、それを演技で、あらん限りの演技で表現されていて、胸が熱くなった熱くなった。
またクーデリアと、作品のもうひとりのヒロインであるアトラは、寺崎裕香さんと金元寿子さんが演じていらっしゃいました。
本作品、女性キャラクターもたくさん登場し、それぞれの生き様を見せつけてくれます。内山夕実さん、日笠陽子さん、加隈亜衣さん、田中敦子さんなどの演者さんによる、女性たちの戦い、その生き様も、やはり本作品の見どころのひとつですよ!
その他、ギャラルホルンに関係するキャラクターは櫻井孝宏さん、松風雅也さん、大川透さん、島﨑信長さん、M・A・Oさん、井上喜久子さん、前野智昭さん、内田雄馬さんなどが演じていらっしゃいます。
『鉄華団』から見れば敵になる彼ら、彼女らの生き様と言うのも、実に魅力的なんですよねぇ~。そこから生まれるドラマもあり、それがまた作品に深みを与えているようにも感じます。はい。
個人的には島崎さんが演じられたキャラクター、2期から登場するのですが、彼がめちゃくちゃ好きです。ふふ(笑)
はい。そんなこんなで本日は祝!特別再放送決定と言うことで『鉄血のオルフェンズ』について、やんややんやと語ってまいりました。
まぁ、あの、アレです。
もうね、これは見て頂くのがいちばんだと思います。
全9回のダイジェスト再放送がどんな内容になっているのか、それはわかりません。が、先ほども書いたとおり、初めて作品に触れる方にとっては非常に見やすい作りになっているのは事実ですから、ぜひぜひ、これを機に、作品に触れてみて下さい!
そしてその上で『もっと見てみたいなぁ~』と思われたら、そこから全50話、視聴してみて下さい!
はい。
そして今年10月からは『機動戦士ガンダム 水星の魔女』も、日5で放送開始と言うことで、こちらも楽しみですね。
どうなんだろ・・・タイトルがタイトルだし、社会的なムーブメントも踏まえて、もしかしてもしかすると、パイロットが女性と言うこともあり得るのではないか、と勝手に想像したりしているのですが・・・はてさて、どうなることやら。
楽しみじゃ!
ではでは。本日の記事はここまでです。
読んで下さりありがとうございました!