tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

1が付く日なので読書感想文~マジで年末のミステリランキングが楽しみすぎる

はい。てなことで1が付く日なので、恒例の読書感想文放出です。

 

しばらく読書感想文と言う名の、作者名と作品名の記録のみ、そこに慌てて感想を思い出しながら記事を書くと言う体たらくが続いていましたが、どう言うわけかここからまた、5冊ばかし、当時の感想もしっかりと記録されていました。

 

5冊・・・たった5冊(笑)

でもせっかくなので、小出しにしようと思います。

なので本日は、5冊の内の3冊をご紹介です。

ではでは早速、どうぞ。

 

・櫻田智也『サーチライトと誘蛾灯』

・・・手元に本がないのでタイトルが思い出せないのがまこと申し訳ないのですが、火事の話と、不倫相手のお話が好きです。ってか総じて、との作品も面白かったです。ミステリ的な謎解き、そのトリックと言うよりも、そこに至るまで、そこにある人間の感情、その機微までもが丁寧に、でも残酷なくらいに描かれてていて、そこがめちゃめちゃ読みごたえがありました。とぼけた魞沢くんの存在が、いい味を出していて。とぼけているんだけど、でも時に鋭く、でも決して何と言うか、冷たくないと言うか、どこか人間味に溢れていて。でもやっぱりどこか、人間離れしたようなととぼけもあって(笑)。そういう魞沢くんが探偵役であり、彼によってミステリの、そこに潜む、人の感情が暴かれていったからこそ、なおのことよりそこに味わい深さのようなものが見出せたと言うか・・・良い人だよな、魞沢くん。とぼけてるけど(笑)。また彼の専門分野である昆虫、その習性などがミステリの謎に、自然に、そこはかとなく、ちょっと味わいたしますよ、と言う程度で関係しているのもうまいよなぁ、と。あと新人さんとのことですが、ありがとう、文章がめちゃめちゃうまい。きれい。情緒があるし、過不足なく、ちょうど良い感じで登場人物の心情を描き出すその筆運びは、新人離れ、と言う言葉かぴったりのように感じられました。はい。と言うことで、続きも出ているとのことなので、余裕があればまた読んでみたいです。

 

・朝倉秋成『教室が、ひとりになるまで』

・・・必死に思い出しながら書いている、そんな読書感想文。その中でも直近で読んだ本なので記憶にはしっかり残っている本作品。なんだろ。個人的にはもう、めちゃめちゃ主人公くんに共感できた。八重樫君はめちゃめちゃ良い奴、本当にいい奴なんだと思う。ただほんと、どうしてこんな良い奴が生まれてくるのか、と言うか、存在しているのかが不思議でならないし、それをうがってとらえてしまう主人公くんにしても、私にしても、そう言う人間はほんと、どうしたら出来上がってしまうのか、八重樫君と私と主人公くんとの間では、一体、何が違って何が違わないのか。そう言うことすら考えさせられるほどのお話でした。うん。でもな、主人公くんは大丈夫だ。美月と言う存在がいて、まだ、まだ完全に諦めきれていない、諦めるところにまで追いやられていない主人公くんなら、きっと大丈夫。『こんな世の中』と唾棄しながら、それでも美月ときっと、寄り添いながら生きていけるのだと思うよ。うん。そして多分、自分のような人間は、世の中には腐るほどいる。腐るほどていて、それでもみんな、それぞれの方法で折り合いつけながら生きているんだと言うことを、きっと、諦念と共に気が付ける日が来るはずだ。だから大丈夫だよ。うんうん。はい。ミステリ的な理論の展開と、果たしてそこでどんな能力が行使されたのか、と言うファンタジーの部分の融合が、とてもお見事かつ読み応えのある作品だったなぁ、と。そして何より、最低だけれど共感するしかない、共感できてしまう動機。どうしても、どうしても多分、一定数で、これはもう、できてしまうと言う言い方が正しいのかなぁ、わかんないけど、とにもかくにも一定数で存在してしまう人間の気持ちを真正面から描いた、それがとても胸を打つ作品だったと思います。ってかほんと、これ読む人によってめちゃめちゃ感想、変わるだろうなぁ。

 

今邑彩『そして誰もいなくなる』

・・・とりあえず面白かったです。こー、本家『そして誰もいなくなった』ばりに、次々と登場人物が殺されていく。そして謎は深まるばかり、さぁ、果たして犯人は誰なんだ!?と言う流れが、もうページをめくる指を止めさせないと言うか。流し読みしたくなるくらいでした。はい。そして明かされた真相も良いですね。いいぞ。大風呂敷の広げ方と言い、たたみ方と言い、嫌いじゃないぞ(笑)。もしかして、もしかして、をいい意味で叶えてくれ、しかしいい意味で裏切るくらいの展開で、にんまりしてしまいました。そうか、あの刑事さんまでグルだったか・・・そしてその復讐法と言うのが、また直接的ではないところが良いじゃありませんか。『トリックありき』『ちょっと無茶がある』と言う意見も納得はできる、最後はなんかもう、作者すら自分の筆に流されている感は否めないのですが、まぁ、こういうトリックと言うかネタは、私は決して嫌いじゃありませんぜ、ふふ。

 

はい。てなことで以上でございます。

 

この中だと櫻田智也さんの『サーチライトと誘蛾灯』が、とても印象に残っています。感想文にも書いていますが、やっぱり新人さんだけど文章がうまい方というのは、もうそれだけでも、こー、小説家としての腕前を感じるというか、それだけでも新人離れした力のようなものを感じます。

で、加えて、そこにその人の個性、その人の作品だからこその味わいのようなものがあれば最高なんですけれど、そしてそれが、その方の愛があふれている、その方の愛に満ちているようなものであればもっと最高なんですけれど、こちらの作品は本当にそういう愛に、この作者さんが好きなもの、それに対する愛に満ちた、そしてそれがこの作者さんならではの魅力に変換されている、実に面白みと味わいのあるデビュー作だと、個人的には思うのであります。はい。

 

あと朝倉秋成さんは、たぶん、遠い昔、デビュー作を読んだことがあるはず。そしてその際の感想文は、たぶん、けちょんけちょんだったはず。

合わなかったんだろうなぁ(遠い目)

 

てなことでタイトルにも書きましたが。

そして再三、ブログでも書いていますが・・・いやいや、今年年末の各種ミステリランキング、ほんと、どえらいことになりませんか?大丈夫ですか?

 

楽しみが過ぎますよ、ほんとに。

近年まれにみる激戦も激戦、実力伯仲の超絶殴り合いバトルロイヤル状態じゃないですか?

知らなかっただけで、調べてみたら軒並み、この手のランキングにランクインしている作家さんのほとんどが、新作を出されているじゃないですか。

こんな年、あったかいな・・・いや、なかったはずだ・・・。

 

いや、勿論、別にそうしたランキングにランクインすることがすべてではないし、いうてひとつの目安みたいなものですが、まぁ、あの、何と言うか気軽に楽しむのがいいんですけどね、うん。

 

ただ、やっぱり、ここまで目玉作品が続々と刊行されて、そしてそのどれもがランクインが期待できる年と言うのも、ほんと、ちょっとここ数年では記憶にないような気がするので、私個人としては非常に楽しみなのであります。

 

どうだろ・・・このミス予想!とかしてみたいけど・・・どうせ外れるだろうから、こっそりやろうかね(やるんかい)

 

はい。そんなこんなでそんなこんな。

 

ではでは、今回の記事はここまでです。

読んでくださりありがとうございました。

次回は9月21日、読書感想文のストックもちゃんと残されている5冊のうちの、残り2冊を紹介したいと思います。

 

伸ばすねぇ~(笑)