tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

2021年春アニメの感想~その4

ずいぶん遅くなってしまいました。

そうね。

もう夏アニメ、続々開始されてるのにね。

 

すいません。

 

てなことで春クールアニメの最終回視聴後にアップしておりました作品感想記事も、今回で最後でございます。

最終回放送されたのが1週間前、と言う体たらくなのですが、まぁ、あの、うん。

いつも通り、生ぬるい目で見守っていただけると幸いです。

 

では、どうぞ。

・『NOMAD メガロボクス2』

・・・まさかなぁ・・・あの1期、そしてその1期の終わり方から、こういう2期を持ってきて、こういう終わり方を迎えるとはなぁ。いやぁ、いい意味でまいった。

 

と言うことでなんでしょ。思ったことは色々あるんですけど、その前に。どの声優さんの演技も、ぐっ、としまったお芝居で本当に見ごたえあったんですけど、佐久間を演じられた小林親弘さんの演技が新鮮かつ最高でした。小林さんの、こういう食えない感じの役、もっと見てみたいわぁ~。

 

はい。そんなこんなで1期だとジョーは途中でギアを外すんですよね。うん。ギアなしで、生身の体で戦おうとする。でも2期では、ジョーはギアを再び背負う。自分のギアではなく、チーフのギアを、文字通り背負って戦う。そして、盛大なネタバレになりますが、戦いに負けるんです。自分の判断ではなく、サチオの判断で。

この作品におけるギアの存在をどう解釈するかは、人によって様々だと思います。私は少なくとも1期においては『ギアは肉体能力は飛躍させてくれるけれど、だけどその人を縛めるもの』だと解釈していました。

文字通り、背負うものだから、ギアを背負うことで、いろいろなものを背負う。と言うか、いつの間にか背負ってしまっている、背負わされてしまっている。その結果、肉体的には強くなっているはずなのに、何故か、縛められている感じに陥ってしまう。

 

でも2期ではジョーたちはそのギアを、自分の意志で背負い、戦った。

もうこれが全てだよな、と。

 

いろいろあり、ごちゃごちゃしたものも捨てたいものも捨てられないものも。過去からのすべての一切、それを背負って、引きずって生きていくのは『自分』しかいないんだな、と言う強烈なメッセージのようなものを私は感じました。

そしてそう言うものに縛められながら、それでも生きていくしかない。続いていく毎日の中で、そうやって縛められていることにあがきながら、もがきながら、それでも自分自身ができることをやって、日々を生きていくしかない。

そんな、眩しくも日常を劇的に変えてくれるような存在でもなんでもない、泥にまみれた生ぬるい質感を持った『希望』が描かれているなぁ、と。

 

1期で描かれていた『希望』と言うのは、まさしく眩しく、日常を劇的に変えてくれるような存在であるそれだった。でもそれを掴んだジョーは、結局、それに屈する形で、自らの栄冠すら、自らで正しく受け止められない状態に落ちぶれてしまった。

そのジョーが、ギアを背負い戦い、サチオに任せる形でその試合に負け、そして日々を生きていく、過去の延長上ある今を、明日を生きていくと言う『希望』を手に入れたと言うのが、なんかもう、とても尊いことのように思えたし、盛大な敗北にして偉大なる勝利を収めたんだ、と言うふうにも思えました。

 

1期ではジョーはギアを背負っているつもりでギアに背負ってもらっていたんですね。

でも2期では、ジョーはちゃんとギアを背負っていた。

うーん、この変化よ。

 

そしてもうひとつ。長くなってしまったので端的に書きますが、物語の途中でサチオが言うんです。許すとか許さないとかの向こう側にある、自分の人生を生きることを云々と言う台詞です。すいません、正しいかどうかは自信がないのですが、メモの走り書きを見る限りはこういう感じの台詞だったと記憶しています。

 

2期では特に、ジョーとサチオと南部のおっちゃん、チーム番外地の絆です。その絆が、だけどジョーにとっても、そして何よりサチオにとって、2期ではある種の縛めになっていた。大切に思ってきたあまりに、特にサチオはそこから1歩も動けないような状態になっていた。

 

人と人との関係、あるいは大切な人と共に生きてきた土地、空間、そのものに対する愛着と言うのは、時に執着にもなってしまい、そこにはまり込むと、人は一歩も身動きをとることができなくなってしまいます。

それはそれで否定できるものではないけれど、だけど、自分の人生を生きる、と言うことを考えた時、それだけではあまりにも勿体ないのではないか、と言う思いがわいてくるのも事実です。

 

帰りたい、帰るべき『家』があるからこそ。

大切な、大切な人がいるからこそ。

その人たちが生きる、その人たちと共に生きてきた土地があるからこそ。

 

だから自分はそれらから離れられない、ではなく。

だから自分はそれらから離れてみる、そして自分の人生を生きる。

 

帰りたい場所は、帰るべき場所は、帰ることができる場所は、変わらず、そこにある。

 

そうであって欲しいなぁ、そうありたいなぁ、と旅立つサチオの姿に、私は強く感じました。はい。

 

長くなってしまいましたが、ほんと、良い意味で何もかもを裏切られた2期でしたが、いやいや、ほんと、胸にずっしりと来るような人間ドラマ、最高でした。

なんだろ。やっぱりアニメだもの。なんでもありなんだもの。1クールに1本とは言わないけれど、こういう重厚かつ骨太な作品はあって欲しいなぁ。

 

・『フルーツバスケット

・・・書きたいことが多すぎてわけわからなくなりそうだけど、とりあえずまずは一言。すべての原作、特に漫画原作のアニメ化は、すべてこうであって欲しい、そう心の底から思わされるような作品でした。はい。それができないのであれば、アニメ化したからこその制約で、わけのわからない改変やカットがされるくらいなら、むしろアニメ化、しないで欲しい。

 

はい。そんなこんなで、いや、もう素晴らしかった。最終回も泣いた泣いた。

寂しい。心の底からそう思えることは、もしかしたらとても、とても幸せなことなんじゃないだろうか。勿論、別れにも様々な別れがあり、二度と出会えることがない別れもあるわけだから、一概には言えない。

だけどそれでも、そうだとしても『寂しい』、そう心の底から思えると言うことは、その人との楽しくてあたたかい、何にも代えがたい思い出があるからこそのことであるわけで、やっぱりそう思えることは、幸せなことなんじゃないだろうか。

そんなことに、この年になって気づかされたような最終回でした。

 

草摩家の呪いの正体。それはひとつには、物語中でも明かされた、孤独だった神様とそのもとに集った猫と十二支のと動物たちとの関係からきたものだった。

でも大切な人を大切に思ったがゆえに、それがある時、ふっと歪んでしまって、結果として呪いになってしまう、その大切な人を苦しめ、縛めてしまうものになるなんて、あまりにも、あまりにも悲しすぎやしないだろうか。

だけど同時、大切に思うがためにその形を歪めてしまう、知らず知らずのうちに歪んでしまっていたその思いにとらわれ、逃れたいと願うのに逃れることもできなくて、苦しいのに捨て去ることができない人の姿と言うのも、またこれどうしようもなく愛おしい。その、あまりに不器用な人の姿の健気さが、もう本当に切なかったです。

 

そしてもうひとつ。呪いには、実はその人自身の心の中から生まれたものである、と言う一面もあったんだろうなぁ、と。
まだ見てもいない、起きてもいないことに対する恐れ。大切な今、それが壊れてしまう、失われてしまうことを恐れるがあまりに、未来に対して過剰なまでの恐れを抱いてしまう。だから期待しないようにと、自分自身を縛めてしまう。『これでいいんだ。これ以上は何も望んじゃいけないんだ』と自分自身に言い聞かせてしまう、そうした自縄自縛の恐れ。

 

草摩家の皆は、そのふたつの呪いに苦しんできた。苦しめられてきた。でもやっぱり、自ら苦しんできた面もあるのだと思う。

 

そこに入り込んできたのが透の存在だった。ってかほんと、彼女のようなキャラクターをあそこまで説得性ある、現実味のあるキャラクターとして演じ切られた石見舞菜香さんの演技な。凄いな。なんだろ、もう石見さんがいてくれたからこその透であり、この作品だったとすら思わされるくらいの力だと、個人的には思います。

いやいや勿論、他の、すべての演者さんの演技も、もう本当に素晴らしかったですよ。

 

で、話を元に戻すと。

透の存在によって、草摩家の人たちは、呪いを手放すことができた。呪いは、もはや愛着を覚えるまでに成長していたけれど、だけどそれでも、それを手放して、その残り香を愛おしみながら、自分の人生を歩み出すことができた。

勿論、依鈴のように、割り切ることも、許すこともできない、そう言う思いがある人もいることだろうと思う。だけど、そう思えること自体、呪いを客観的に見つめられている証拠なんじゃないかと私には思えたのです。

割り切ることも、許すこともできない。でも、もう呪いは解けた。その中で私は生きていくわけで、だったらどうする?って、こー、呪いに対する考え方とか、関わり方の主導権が、依鈴本人に委ねられているんだよな、と思ったと言うか。うん。

 

あるいは草摩家の人間としてでしか認められなかった自分自身を、そうでありつつだけど同時、家も何も関係のない、ひとりの人間として、自分自身で認めることができた。そして透自身も、ようやく、ようやくひとりの人間として自分自身の存在を自分自身で認めることができた。

 

人と人とが出会い、関係を築くことで、双方が変わっていく。

その素晴らしさ、温かさを描き切った、本当に素晴らしい作品でした。

 

恐れても、恐れても、恐れても。苦しんでも、苦しんでも、苦しんでも。

死なない以上は、人は、生きていくしかない。

だったらどう生きていくか。

それを決めるのは、自分の人生の主導権は、決して人に委ねてはならない。

でも怖くて、苦しくて、しんどくてどうしようもない時は、誰かの存在に寄り添って、誰かの手に温かさを求めて、誰かの存在から、自分の心の声を聞いてみると言うことも大切なんだよ、と。

そんなことを教えられたような気がします。

 

はい。気にはなっていたけど『どうせ少女漫画だし、美男美女ばっかりだから、その人たちがいちゃいちゃして終わりなんでしょ?』と勝手に決めつけて漫画を読んでいなかった自分自身を、本当に殴ってやりたいです。

 

でもでも・・・うふふ。

透と夾の思いが通じ合ったシーンとか、由希と真知ちゃんの思いが通じ合ったシーンとかは、もう最高に少女漫画でしたよね!(きゃっきゃっ)

透くんが『こんなのやっぱり夢みたいです』って言ったと思うんですけど。

そうなのよ!

やっぱり恋愛面と言うか、好きな子と思いが通じ合って結ばれると言うシーンにおいては『夢みたいです』が実現して欲しい!と言う思いが、勝手ながら少女漫画に対してはあるので、もうそれが描かれていることにも、また涙がぼっろぼろ出てきてしまいました(笑)

 

生きていくのはどうしようもなく苦しくて、しんどいことです。

でもだからと言って、まだ見ぬ、まだ来ていない未来まで、完全に諦めないで欲しい。

諦めて、自分で自分を縛り付ける、そんな悲しいことはどうか、避けて欲しい。

大切に思える人がいるのであれば、どうかその人と、手を取り合いながら生きていって欲しい。

そんな切なる願いが込められているような作品。

全63話か。制作に携わられたすべての方々、本当にありがとうございました。

 

ってかそうかぁ~・・・全63話か・・・。

単行本23巻で全63話。

・・・同じ単行本巻数をアニメに際して全23話で描こうとしてとんでもないことになった某作品のことが、ほんと、頭を過るよなぁ・・・。いや、ここに書くべきことじゃないのかもしれないけど・・・。

 

ねー。はい。

 

てなことで2022年には透の両親、今日子さんと勝也さんの物語もアニメ化されるとのことで・・・ありがとう・・・沢城みゆきさんの今日子さんと、細谷佳正さんの勝也さんの演技が、もっと聞ける、見られるのだと思うと・・・もう感謝感激雨あられだよ・・・ありがとう・・・。

 

・『シャドーハウス』

・・・放送開始前『面白くなるのに時間がかかる作品』みたいな感想を見かけたことがあったのですが・・・最終回まで視聴し終えた今、その感想に深く首肯する私です。

いや勿論、序盤が面白くなかったとは言わない。面白いことには面白かった。

 

面白かったんですが、個人的には最終回とその前の話のような内容と言うか、雰囲気を期待していただけにですね・・・今回、がっつりと描かれていた、主人と生き人形の絆や、他の主人、生き人形との関係などの描写は明るすぎて『あれ、こういう作品なのか』と勝手に肩透かしを食らってしまったような気がしなくもなかったのです、すいません・・・いや、もうほんと、勝手な私の思い込み故なのですがね。はい。

 

ただ主人と生き人形を1人2役で担当されていらっしゃった声優さんの演技はとても見ごたえがあったし、だからこそ、あえて別々だったケイト役の鬼頭明里さんとエミリコ役の篠原侑さんの対比の鮮やかさと言うのも印象的です。

篠原さんの、あの、とにかく何事にも一生懸命、明るく元気な可愛いエミリコの演技っていのは、なんかほんと、見ていてにこにこが止まりませんでした。可愛い。

あとエドワードを演じられていた羽多野渉さんの演技も、味わいがあってよかったなぁ。『ねちねちしている』と言う性格が、もうそのまま、演技として表現されていたと言いますか。

 

はい。と言うことで・・・ほんと、物語はここから、と言うところで最終回を迎えてしまった感が個人的に拭えないのですが・・・。

どうでしょ?なんか2期も制作されそうな気がしなくもないのですが・・・いや、あくまで私の想像ですがね。

 

はい。と言うことで無事、春アニメ感想記事、終了いたしました!

残る作品は夏クールにも続いていますので、夏クール作品の感想記事にてと言うことになりますね。

 

ではでは。今回の記事はここまででございます。

ありがとう!春クールアニメ!

そして読んで下さった方もありがとうございました~。