tsuzuketainekosanの日記

アニメや声優さん、ゲーム、漫画、小説、お仕事とのことなどなど。好きなことを、好き勝手に、好きなように書いていくだけのブログです!ブログ名の『ねこさん』は愛猫の名前だよ!かわいいよ、ねこさん!

31日で1が付く日~公休だけど読書感想文を放出します

まさかまさか。

本日、31日も、そして来月一発目の読書感想文放出日である11日も公休とは(苦笑)

 

と言うか、気が付いたら、山のようにあると思い込んでいた読書感想文も、もうそろっと先が見えてきています。

今、2018年分を放出しています。で、2019年が来て、その後、2020年になると、途端に読書した冊数が減っているんですよね・・・と言うか、多分、読んだけれど感想文を書いていないと言う気が(汗)

 

なのでここからは、ちょっと放出する感想文の数を減らそうと思います。

 

ってか・・・もっと早くからそうしておけば良かったんじゃ(遠い目)

 

と言うことで読書感想文、放出スタートです。

 

司馬遼太郎新撰組血風録』・・・定期的にやって来る新選組ブーム。「ちるらん」を読みたい。誰が買って。てか去年も今頃に新選組の本、読んでたし(笑)。はい。そんなこんなで「燃えよ剣」を再読しようかと思っていたところに見つけたので読んでみた。面白かった(どーん)。なんだろ、ほんとジャンルとしては時代小説なんだけど、活き活きとした人々の生活やら町の様子やら、あるいは新選組隊士たちのやり取りやらがシンプルに、だけど活力、躍動感ある文体で表現されていて、なんか自分もその時代に生きていたような錯覚すら感じましたよ。うむ。はい。どの作品もそれなりに楽しく読むことができたのですが、以下、特に気に入った作品をちょっとずつ挙げてみると。まずは「池田屋異聞」かな。山崎烝に焦点があてられた作品だけど、なんだろう、これまでいくつかの作品で見てきた様々な造形がなされた山崎烝の、そのどれでも描かれてこなかった一面が描かれていたような作品だと思った。奇妙な縁に彼が翻弄されていたのかどうかはわからない。けれど、そうであったのかもしれないと言う説得性を、物語として読んでいる人の胸に突きつけてくるのはさすがだなぁ。それから「胡沙笛を吹く武士」も好き。新選組と言う組織の、と言うより、近藤や土方の最も愚かしい一面が出ている作品だと思った。人として誰かを愛で、そのことで生まれる恐れを徹底的に排除しようとした、その結果、生まれてしまったひとつの粛清。人としての心の在り方を全面的に否定しようとしたからこそ、時に新選組は鬼と呼ばれることもあったのかもなぁ。この辺りがもう少し柔軟であれば、あるいは行く末も変わっていたのではないかとも思うんだけど、同時にどこまでも硬く、硬く、それ故、時代の急変にその形をあわせることができず、無様にぽきり、と砕け粉々になり、それでもその志のような物だけは折ることがなかったからこそ魅力的であると言うのもまた確かなんだよなぁ。うむ。ひとりの隊士の最期に見た景色がありありと目に浮かぶようで。そしてその後に響く胡沙笛の音色が聞こえてくるような。「沖田総司の恋」もまた、切ない余韻が胸に迫ってくる作品。なるほど、これもまた色々な作品で見てきた沖田とは違う一面が描かれていたような。てか近藤さん、もはやおせっかいな親戚のおっさんポジションじゃないか(笑)。誰よりも自分に厳しく、厳しく自分を律していたのは、実は沖田だったんじゃないのかな。そうしないと、この場にいることができないと言う、近藤、土方に可愛がられていると言う自分の立ち位置を守るための、彼なりの処世術だったのではないのかな、とも思うのですが。彼自身も認識していないような、彼を囲う、何かしらの制約、檻のような物を垣間見たような気がして、うーん、切ない。そして「弥兵衛奮迅」、間者とした新選組に属し、そして最期まで間者としての在り方を全うした男の姿を描いた作品。なんてったって最期の西郷さんの言葉が良い。この次の「四斤山砲」はごめん、完全に笑ってしまった。そしてラストを飾った「菊一文字」もまた沖田が主人公。と言うか、新選組と言うのは勿論、近藤や土方の生き様そのものをあらわしてはいるんだろうけど、でも同時、沖田の生き様また新選組のそれを体現しているのではとも思う。病に伏し、新選組の最後を見届けることができなかった彼のありさまは、けれど考え方によったら幸せなこととも言うことができ、けれど、ひっそりとこの世から消えていった様は、それこそ新選組の最期を思わせるとも言うことができ。近藤や土方にはなかった、彼にはきっと物事の終わりを認識する感性があったのではないか、とも思うんだよなぁ。はい。何と言っても、七百年、その刀の人生に思いを馳せ、それ故にそれでは人を切ろうとしなかった彼の思いから、日野の殺害を機にその刀で相手を切ろうと決め、それを決行に移した場面までの流れが最高にいい。心を奪われた。刀剣乱舞をやっているせいか、刀と人の在り方とか、刀の人生と人の人生のような物もあいまってとても考えさせられたよ。長いけど、そこに思いを馳せる沖田の心を描いた部分を抜粋して終わるとしようか。うん。いいな、やっぱり新選組には惹きつけられるなぁ。『この刀は、七百年生き続けてきた。異常なことである。その信じられないほどの長い歳月のあいだに、則宗は何度か戦場に出たであろう。当然、刀と言うものの機能からすれば、折れ、損じ、あるいは焼失するはずのものであるが、この則宗は奇蹟のごとく生き続けてきた。七百年、所持者はどれほど変わったかわからない。すべて死んだ。みな土中にある。則宗だけは生きている。生きる価値を天からあたえられて生き続けているように、総司には思えるのである。「七百年」あとも則宗は生き続けよ、と沖田総司はふと祈りたくなるような気がする。総司は、死が近づくにつれて、笑顔がすきとおるようになってきたと言われる。そういう心境のなかから、「七百年」の寿命に、近藤や土方などにはわからぬ感動がうまれているのであろう』・・・なるほど、だからこそ、自分に良く仕えてくれた日野のために、沖田はこの刀を振るうことを、そして振るわねばと心を決めたのだろうな。それこそが自らの生きてきた道であり、生きざまであり、それが則宗と共に、自分が消えた後も生き続けることを、心のどこかで彼は願っていたのかもしれないな。

 

・斜線堂有紀『キネマ探偵 カレイドミステリー~輪転不変のフォールアウト』・・・これにて終幕、と言う具合でシリーズ完結です。良かったです。第一作に感じた、とにかく映画、あるいは小説、そう言った人間が人間が作り出してきたフィクションの力を信じていて、本当にそうした存在を愛してやまないと言う気持ちが素直に伝わってきて、最後まで好感を持ったままで読み終えることができましたよ。うん。凄惨で、悲惨で、残酷な現実を美しいフィクションが救う、そのためにフィクションはどうであってもやさしく、温かいものでなければならない。フィクションが作られる過程で、それに心酔するあまり重ねられてきた様々な過ちには初めて知ることも多く胸が詰まりそうだったけれど、何か、そう言うものがあって、でもそう言う過ちを繰り返さまいと、必死に工夫と努力を重ねて、人々を色々な意味で楽しませるためにフィクションを作り続けている人間の姿や思いには、頭が下がる思いです。うむ。そう言うものに支えられてきたからこそ、嗄井戸くんは、何と言うか残酷で、凄惨で、悲惨で、それでもこの世界の素晴らしさのようなものを忘れることができなくて、信じていて、そこに対する憧れのようなものを捨てきれずにいたんだろうな。そしてそこに奈緒崎くんがあらわれた。いいな。人によって救われた。何よりも素敵なことだと思うよ。何のひねりもないと言えばそれまでだけど、それこそまさにフィクションらしい最後で良かったです。はい。まぁ、細かいこと言うと突っ込みたいところもあるんだけどね。たとえば犯人である鳩さん、あるいは奈緒崎くんの元彼女さんの話題は、最初から出しておいた方が良かったんじゃなかろうか、とか。特に後者。それから『また』『そして』とか、特定の語尾が2回も3回も続くのはどうなの、とか。編集、仕事しろ。こういうところは、ちょっと残念だな、と思うのでありましたが、何はともあれ予想通りのハッピーエンド。フィクションと人の力に支えられ、凄惨で、悲惨で、残酷で、それでもあたたかく、やさしい現実に飛び出した嗄井戸の未来が、どうかハッピーなものでありますように。

 

薬丸岳友罪』・・・頑張って書くぞ。はい。そんなこんなで重いテーマの本でした。なぁ・・・何をもって更生したとするのか。ものすごく言い方は悪いけれど、殺された人の人生と言うのはその時点でもう終わってしまっていて、続くことはない。けれど殺した人間の人生と言うのは、死刑にでもならない限りはその後も続いていくわけで、本人が望もうが望ままいが続いていく以上は生きていかなければならないわけであって、生きていかなければならない以上は働かなければならないし、住むところも確保しなければならないし、そのためには様々な人とのかかわりも持たなければいけないわけであって。それは更生していても、していなくても、殺した側の前には続いている道であって。うーん・・・なぁ・・・なんか、本と、考えさせられた。鈴木の場合も更生しているか否かと言われれば、更生は確かにしているんだけれど、でも、時折見せる、なんていうのかな、いや、それは自業自得だから仕方ないじゃん、あんた自分のしたことわかってる?と突っ込みたくなるような言葉とかには、ものすごく危うさと言うか、なんか、今の自分と過去の自分とを切り離して、まるで他人のようにして考えているんじゃないのかなと言うような気もしました。うん。でもそれも鈴木なりの迷いなのかもしれないなと思うと、納得できるような気もしなくはなく。こー、彼もまたどうしていいのかわからない、自分のやったことの大きさに怯えてしまって、それに向き合おうとしていて、だけどその向き合い方がわからなくて、とにかく自分で生きること、自分の力で生きることがその第一歩につながるんだと言う思いがあっての言葉なのかなぁ、と言う気もするし・・・うーん・・・うーん・・・。難しいなぁ、ほんと。何をもって更生と言うんだろうな。なぁ・・・。ただなんでしょ、やっぱりそれには本人だけの力だけではどうすることもできないんじゃないのかな、と言うのはひしひしと感じた。それは時に見張りのようになり、鈴木が感じた疎ましさにつながるのかもしれないけれど、それこそ自業自得だと思うし、そうやって誰かが見守る、支えると言うのは、やっぱり欠かすことができないんだろうなとは思った。あかん、眠くて頭が働かないよ・・・。あとがきを信じるのであれば、作者の薬丸さんは少年犯罪に対しては厳罰派であるとのことで、それに驚いた。だけどだからこそ、罰ではなく、少年であるが故に与えられた未来に対して必要なものは、か細いか細い願いのような、希望のような、人が人を信じる、人が人を、もっと知りたいと思う、親しくなりたいと願う、その気持ちなのではないかと言うようなメッセージが伝わってくるような気がしました。うむ。きっとそのやさしさは、薬丸さんのお人柄なのかもしれないな。ただだからこそ、そのやさしさが通用しないような犯罪者をどのように描くのか、それに対峙していく術は何なのかというようなことを描いてほしいなと言うような気もしますが。はい。少年だからと言って、人権を守ると言うのは簡単なこと。だけど少年だからこそ、その後に生きていかなければならない時間もまた長いわけであって、その後の苦難に対して何をなすべきなのか、その苦難に対しての覚悟のようなものが本人に、そして本人に関わった人間に対してあるのか否かが問われているような気がして、人権が守られていてその人がかつての犯罪者であるかどうかはわからない以上、社会の誰かが関わる可能性もあるわけだから、それは社会全体に対して問われているような気もします。

 

月村了衛『コルト1794 羽衣』・・・そんなこんな。いや、でも面白かったです。と言うか、本と月村了衛、天才か、と思いました。時代物×銃×姐さん系でも恋する乙女の顔も持ち合わせている女性。何だこの組み合わせ。でも、その要素一つ一つがしっかりと活かされていて、読みごたえがありました。てか、銃に弾を入れるシーンが、もう可愛らしくって。なんか今みたいにスムーズに入れられないんだろうな、そのやたらシステムチックな動きと言うか行動が、なんかとても面白くて、コメディチックなような気すらしてしまいました。怪しげな宗教、その中にある人間の生きざま、虐げられた状態でしか生きることが許されていない人、流されるようにしてその場にたどり着き生きていくしか仕方のない人、大切な人への思いを胸にしながら、けれどそれとは程遠いところで生きるしかなくなってしまった人・・・。それぞれの思い、正義、やるせなさのようなものがぶつかり合い、熱い奔流、寂しげなさざ波のようにして広がっていく様はさすがの一言でした。だからこそ、またキャラも立ってるんだよなぁ・・・ほんと、この人の作品は小説だけに留めておくのは勿体ないと思うのです。はい。そんなこんなで、読み終えてから感想文、放置してすいませんでした。あと、機龍警察の新刊はいつでしょうか(真顔)。

 

長崎尚志『パイルドライバー』・・・どうだろ、予想していたのとは少し違ってました。よもやこんなに大きなスケールの話、ミステリになるとは、と言う感じです。個人的にはそんなスケール大きくなくてもいいので、なんか驚きと言うか、『おぉ、そんな人が犯人だったのか』的驚きが欲しかったなぁ、と言うところ。中盤までは血なまぐさい事件、過去のそれと現在のそれとがどんなふうに関係してるんだろう、そしてどんなふうに解決していくんだろう、とドキドキしていたのですが、スケールが大きくなり始めてからは、なんか、予期せぬ方向にハンドルをとられてしまったよ、と言う感じでした。はい。ただ引退した元刑事と、現在の自分に迷いを抱いている若い刑事の組み合わせは面白かったです。続編も出ているんだな。はい。そんなこんな。放置してすいませんでした。

 

・瘤久保慎司『錆喰いビスコ』・・・いやぁ、よもやライトノベルで泣かされるとは。正直、句点の多い文章はリズムを壊すようだったし、作品の流れとしてもテンプレ通り。なんだけど、とにかく作者の『俺はこれを愛してるんだ』と言う情熱、更にはこれまで親しんできたのであろう、小説やら漫画やらゲームやらに対する情熱、そうしたものから感じた様々な感情を、自分も描きたいんだ!って言う思いが、ビスコとパンダ先生を通じてびしびし伝わってきて、不覚にも泣きましたよ、ええ。いいね。いい新人さんだ。探せば粗はいくらでもあるけれど、そう言った粗なんてどうでもいいやい、言わせるほどの力技をかましてくれた。そう言った意味では、『屍人館の殺人』の作者さんにも近いものを感じました。いやー、これは是非ともアニメ化して欲しい。絶対、映像化したら映える。し、私の中では既にCVは準備できているので、本と、是非とも映像化して欲しいです。

 

・・・あっれ?

 

私、前回の読書感想文の記事で、既に『錆喰いビスコ』は登場した、みたいなこと、書いてましてよね?

 

あっれ・・・まだだったか・・・。

ここで初登場でしたか・・・。

それはそれは・・・壮大な勘違い・・・くっふ・・・。

 

てなことで、本日はこの辺りにしておこう。

 

と言うことで『錆喰いビスコ』の登場です。

 

2018年の私よ・・・3年後に、おまえが望んでいたアニメ化の発表があったぞ。

ビスコのCVは、予想していた人とは違った、思いもよらぬ、だけどめちゃんこお芝居がうまい声優さんだぞ・・・ふふ。

そんなこと、露ほども想像できなかっただろうな!

 

想像できなかったよ!

 

はい(笑)

 

いや・・・何度も書いている話で本当に申し訳ないのですが、まさか、まさかビスコ鈴木崚汰さんがキャスティングされるとはなぁ・・・本当に、本当に第一報を聞いた時は驚きました。

 

あとこの中だと・・・最近、少年法が改正されたニュースも耳目にしたので、薬丸岳さんの『友罪』は、今一度、読んだ記憶が思い出されたなぁ、と。

映画化もされたんだっけか。見てないけど。

薬丸さんは、デビュー作も、それ以降も、割と『少年犯罪』と言う題材での作品が多い作家さんです。

なので・・・と言う言い方もおかしいですが、非常に重く、時には苦しさすら覚えるような作品も多いのですが、とても考えさせられる作品が多く、意欲的な作家さんだなぁ、と言う印象です。

勿論、作品としてもとても面白い、重く、苦しいけれど、ミステリ的な謎解きや重厚な人間ドラマなどが面白い作家さんなので、ぜひぜひ、読まれたことがないと言う方は、薬丸さんの作品、お手に取ってみて下さい。

 

はい。

 

・・・そっか、今までの読書感想文も、これくらいのボリュームで良かったんだよ。

今でだいたい7千文字。いつもこれの倍、書いてたわけで、ほんと、冷静になって考えてみると、バカじゃないの(ちーん)

 

後悔先に立たず!

 

そんな具合で本日の感想記事はここまででございます。

読んで下さった方、ありがとうございます。

次回は冒頭にも書きましたが、やっぱり公休日、6月11日の予定ですので、よろしければお付き合い下さいませ~。