こんな状況じゃ何もすることがない、と言う方。
本でも読んでみませんか?
『読書が趣味なんです』って言うと、こんな私ですら『うわぁ~、すごい』とか『賢そう』とか言われますよ。
うふふふふ。
ってかアレか、『読書するくらいしか楽しみがないんだろうね。だってあなた、見るからに陰キャっぽいもの~』って、バカにされてるのか。そうか。
まぁ、それならそれで別に良いんですけど。
私から見てみると、読書が趣味と言う人間ほど、怠惰で面倒くさがりな人もいないと思うんですけどね。はい。全国の読書好きさんに土下座します(土下座)。
いやでもホント。他の趣味みたいに体を動かさなくてもいいし。家にいて、じっと動かなくても、何なら寝ころんだままでも楽しめるし。本は配達してもらえるし。 自分の好きなペースでできるし。合わなければ売りに出せるし。
と言うことで、1が付く、1日以外の日は、私の読書歴がネットと言う混沌の大海へと放たれる日です。多分、今のところ紹介している本は文庫本になっているものがほとんどだと思うので、よろしければ本選びの際の参考にでもして下さい。はい。
ではでは早速、本日の分、スタートです。
・古処誠二『接近』・・・古処先生の作風は、ここから大きく変化していったように思います。
・阿部和重『シンセミア』・・・とある田舎で起きた、一大狂想曲。
・伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り 文庫版』・・・成程、これ作品が原点なのか。島に失われていたものの正体に、胸が震えるような思いがした。
・山田正紀『サイコトパス』・・・陰鬱で、少し狂ったようなお話。
・東野圭吾『幻夜』・・・震災が狂わせたのか。それとも、たとえ震災が発生しなくとも、狂わされるのは宿命だったのか。
・宮部みゆき『誰か』・・・主人公のぼんぼんぷりにほとほと立腹していたけれど、それこそがこのシリーズの最大の魅力であり、ある意味の救いであることを後に知る。
・西尾維新『零崎双識の人間試験』・・・なんて切ない、なんてまっとうな、なんて狂った、なんて間違った家族の物語よ。
・関田涙『刹那の魔女の冒険』・・・シリーズものとして全2作は大好きだったのですが・・・最後の最後で、個人的には受け付けなかったなぁ。残念。
・高田侑『裂けた瞳』・・・どんな話だったか・・・としか書いてないよ・・・ほんと、どんな話だったんだろう・・・。
・歌野晶午『ジェシカが駆け抜けた七年間について』・・・前年に大ブレイクを果たした作家さん。大どんでん返しがたまりませんでした。
・逢坂剛『銀弾の森』・・・大人の色気ムンムンでした。むんむん、じゃなくて、ムンムン。ムンムン。
・米澤穂信『さよなら妖精』・・・胸がきゅっ、ってなる・・・なんて言葉では済まないのが、米澤先生の描く青春なのだ。ただただ、切なく、そして苦く、悲しい。
・大沢在昌『帰ってきたアルバイト探偵』・・・ザ・エンタメとしてとにかくただただ楽しく読みました。
・横山秀夫『看守眼』・・・その眼は、何事をも見抜く。
・矢野龍王『極限推理コロシアム』・・・もっと血みどろを期待していたのですが・・・ちょっと気になり調べてみたら、近年ではパズル作家として、また情報処理、管理関係の書物執筆も行ってらっしゃるそうです。ほー。
・桐野夏生『残虐記』・・・忌まわしきあの、新潟の監禁事件を彷彿とさせるような物語です。
・乱歩賞受賞作家『赤の謎』・・・日本の小説界をけん引する、江戸川乱歩賞受賞作家による豪華なアンソロジーです。
・貴志祐介『硝子のハンマー』・・・泥棒であるからこそ、防犯を語り、そしてそこに仕掛けられた謎を暴く。うーん、その榎本さんのキャラクターが強烈。そして勿論、ミステリとしてもめちゃんこ面白い。
・伊坂幸太郎『チルドレン』・・・奇跡は、陣内のような人間が起こす、と言うよりも、多分、起こしてしまうものなんだろうなぁ。
・新堂冬樹『銀行籠城』・・・犬が出てきた時点で私の負けだよ。ちくしょう!ってか、もし自分が・・・と考えると、本と、銀行に行く足が、毎度、すくむ。
・朝長マキ『犬飼い』・・・エロエロでした。とにかく響きが素敵なタイトルです。
・横山秀夫『臨場』・・・なにひとつ、見落とすことはなく。なにひとつ、見逃すことはなく。職務にかける矜持が、とにかく渋く、熱い。
・貫井徳郎『さよならの代りに』・・・評判は高いようなのですが、個人的にはあんまりピンとこなかったです。
・乾くるみ『イニシェーション・ラブ』・・・あっ!と驚くような仕掛けは、当然、当時は見抜けず、それをネットで調べて知ったのは、読了時から数年後だったように記憶しています(笑)
・乱歩賞受賞作家『黒の謎』・・・桐野夏生先生のミロの話が、底なしの黒の話でした。うーん、たまらんな。
・垣根涼介『ギャングスターレッスン』・・・いいなぁ。こんな進路も素敵かも。
・芦辺拓『紅楼夢の殺人』・・・中国で愛される一大悲話を、大胆にミステリとしてアレンジ。勿論、原作を知らなくても、物語の世界に入り込んで楽しむことができる作品になっていますよ。
・京極夏彦『百期徒然草 風』・・・榎さんのために、榎さんのためだけに、みーんなが振り回されているよ(笑)。ってか、京極堂シリーズはどうなったのかなぁ・・・。
・貫井徳郎『追憶のかけら』・・・これもあんまり、私の中ではピンときませんでした。うーん。うーん。
・伊坂幸太郎『グラスホッパー』・・・殺し屋シリーズ第一弾。伊坂幸太郎が描く、スタイリッシュで、陰鬱で、でも明るく、まともで狂っている殺し屋たちの生き様。
・射逆裕二『みんな誰かを殺したい』・・・えぇ、まったく。その通りですよね。
・村崎友『風の歌、星の口笛』・・・何故、横溝正史賞を受賞したのか、とても謎。
・小川勝巳『狗』・・・人間が、狗へと成り下がっていく、その様を描かせれば、小川先生の右に出る人はいないような気がする。
・翔田寛『消えた山高帽子 チャールズ・ワーグマンの事件簿』・・・外国に生きてきた人から見た日本、それを描くと言うのは、それだけでもう立派なミステリになるのかもしれないなぁ。
・畠中恵『百万の手』・・・ミステリ、と言うよりは、個人的にはSFぽかった気が。
・垣根涼介『サウダージ』・・・南米の血、風、空気、そして男、女。それらを書かせたら、垣根先生は無敵だなぁ。
・雫井脩介『犯人に告ぐ』・・・雫井先生の出世作だと勝手に思っています。
・乱歩賞受賞作家『白の謎』・・・まぁ、個人的には『920を待ちながら』に全部、持ってかれましたよね。
・神山裕右『カタコンベ』・・・当時、史上最年少江戸川乱歩賞受賞作品。でも、その冠にふさわしい、読みごたえある作品でした。
・綾辻行人『暗黒館の謎 上・下』・・・暗黒の館にくらり、くらり。そして明かされた結末に、がつん、と頭を殴られたかのような衝撃とショックを覚えました。ってか我ながら、初の館シリーズが、これかい(笑)。完全に順序、間違っとるよ!
・歌野晶午『魔王城殺人事件』・・・BGMはバンプの『天体観測』で。
・皆川博子『薔薇密室』・・・その密室で一体、何が起きたのか。
・麻耶雄嵩『螢』・・・やはり初読時にはトリック、と言うかネタが見抜けず、それを見抜けたのは、ネットで調べた数年後のことでした(ちーん)。ただ、ちょっと話が、と言うか、こー、ごちゃごちゃし過ぎている感は否めないかなぁ。
・鳥飼否宇『太陽と戦慄』・・・バカミス、なんて言わせませんよ。
・ 恩田陸『夏の名残の薔薇』・・・私には納得できませんでしたよ。
・横山秀夫『出口の無い海』・・・正しいと信じていた人も、間違っていると胸に秘めていた人も、とにかくそこには夢があった。
・笹本稜平『グリズリー』・・・『人間を襲う巨大熊との壮絶な死闘!』みたいな物語だと勝手に思い込んでいたけど、まったくそんなのではありません(汗)。
はい。と言うことでここまでで2004年度が終了です。次回の記事からは2005年度に突入します。
何でしょうね。今回、記事に書いた分で印象に残っていることと言えば、『初めて読んだ時にはトリックが全く見抜けず、数年後、何かの拍子に思い出して、ネットでネタバレをした結果、『あぁ、あの本、そんなに面白かったんだ!』と驚いたり、もしくは改めて読み返してみたりして『おおっ!』となったりした』と言う本が多いと言うことです。うーん、我ながら私らしいと言うか、何と言うか(笑)
あと、思わず書いてしまいましたけれどね。
綾辻先生の館シリーズ、私、最初に読んだのが『暗黒館の殺人』だったんですね。とんでもねぇ順番で手に取ったもんだな(笑)。いやいしかしね、後の記事でも明らかにされますがね。この後に手に取ったのが『時計館の殺人』だったと言うわけで・・・どうして素直に『十角館の殺人』から手に取らなかったよ(笑)
はい。そんな具合で今回の読書録はここまでです。次は5月11日ですかね?2005年度の読書録からスタートします。よろしければ、引き続きおつきあいくださいね。
ではでは。読んで下さりありがとうございました~。